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2004年11月

2004.11.28

円高阻止の介入

 平成15年9月20日のドバイG7で「為替相場の柔軟性が望ましい」と声明により115円を割り込む円買いが強まり105円割れまで円が上昇した。その後、115円まで戻したが平成16年11月下中に入り102円台まで円が上昇しても公的資金の介入が今のところ見られない。

  平成15年度末まで間、政府・日銀が、円高阻止の円売り介入を行った。この円売りするための資金は政府短期証券という国の借金で平成15年度は32兆円発行(累積では90兆円位)しています。世界にフローしている資金は1500兆円以上と言う数字から考えればヘッジファンドなどの投機筋と対決するといっても、レバレジット効果が効けば全然足りませんし、ヘッジファンドに資金提供している欧州圏の金融機関等の影響力を考えれば協調介入など難しい。

 4月以降は、一進一退で115円近くまで戻す時に介入した際購入した米ドルを売って円資金を確保すらしておらず、介入して得た米ドル資金で格付けの低い米国債を購入・死に金として保持し続け、日銀にも保有させる措置を取っている。

 米国公定歩合が上昇すれば米国債は暴落するため、市場額面は下がってしまいドル資産の目減りが発生する。
 ただ、償還まで待ってばドル資産のドル額面は保持されるが、その時の交換レートが買値より高ければ大儲け、逆だと大損状態になる。予想の付かない将来の話、化石燃料の需要増による価格上昇を考えるとインフレが加速することで債権暴落までの連鎖が想像される。
 ただ、それまでの発行済みの政府短期証券は国の借金のまま残った状態。

 為替相場が落ち着いた4月以降に手持ち米ドルを円に交換して円資金に戻していないため11月中旬以降の105円割れの円買いでは公的資金の介入資金が枯渇して介入が見られずに円が上昇している。まるで三流投資家のような「負けを認めない」思考だ。

 先週土曜日、ユーロ高米ドル安の調整に介入するニュースが出ているものの目先の円米ドル関係には影響は少ないと思われる。
 円は貿易決済用の基軸通貨になれないのが問題で影響をもろに受けやすくなっている。単純に上昇するかも中国人民元のペッグ制を緩める動き方が大きく影響する。

2004.11.21

為替市場と経済活動

 チリで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)開催前(20日)の日米、米中の2国間首脳会談で
 ・強いドルの維持と(財政と経常収支の)赤字削減に相当な努力をする
 ・中国政府は経済の安定を維持していると同時に、人民元制度の改革を推進している
という発言がある。

 19日、米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン議長がフランクフルトで講演した際「米国の経常赤字の規模からみて、ドル資産への投資意欲の減退が起こるはずとみるのが説得的だ」と述べたことを材料に主要通貨に対して米ドルが下落した。
 ただドル離れが始まる時期やドルの水準については容易に予測できないとも指摘しているが為替市場での通貨当局の大規模介入による影響は限定的で為替の急変動を止めるには効果は乏しい。

との話の影響に対する打消し的要素が一部に含まれているようだ(これにより活況していたNY市場が引けで下落した)。

 相当な努力とは具体的な内容が不明であり、逆に打つ手なしとも思える空努力を意味しているのでは?とも思う。財政赤字に占める戦費負担は相当の金額であり何処の国に付回しを考えているのではないのだろうか。

 中国人民元への米ドル資産からの早めのシフトにより切り上げ時の利益確保を狙った動きが早々出ている。為替が人民元切り上げに動くと日本経済にとっては中国国内消費される部分の輸出には好材料だが、輸入と中国経由の輸出部分には影響が大きい。
 中国への進出企業といっても市場開拓型の勝ち組進出企業と安い労賃のみ考えて進出した都落ち企業の色分けが鮮明になりそうだ。

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