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2006年9月

2006.09.30

対中制裁関税法案見送り歓迎

 高虎城・事務次官(中国 商務省)は29日、米上院のシューマー議員(民主、ニューヨーク州)とグラム議員(共和、サウスカロライナ州)が共同提案していた対中制裁関税法案の上院採決が見送られたことについて、歓迎の意を表明した。

 グラム・シューマー法案は、中国が向こう6カ月以内に人民元を大幅に切り上げない場合、同国からの輸入品に27.5%の高関税をかけることを求めたもの。

 この法案に対しては、ブッシュ政権や米国経済界の大方が反対していた。

 ただ、この法案が通過して適応となった場合には、米国経済への影響は甚大でインフレ傾向が高まるリスクが大きく事実上の適用が不可能であるが、禁酒法を適用した国であり万一適用した場合には、行き場のなくなった商品が氾濫、中国経済が破綻することによるデメリットが顕在化することで日本経済も不況のどん底に陥る可能性が高くなるだろう。

 同次官は、中米間の経済および通商の発展途上で生じる問題は、対話と一層の協力を通じ首尾よく解決されるというのがわれわれの望むところであり、従って2上院議員が法案を取り下げたことを歓迎すると述べた。

 

 

末路

 アマランス・アドバイザーズ(天然ガス投資で60億ドルの損失を出したへッジファンド)は、シティグループと進めていた資産売却に関する交渉を打ち切ったことが明らかになった。

 アマランスとシティは1週間以上にわたって話し合いを続けたが、合意に至らなかった。 ただ、今後交渉を再開する可能性はあると言う。

 金融専門局CNBCはこれより先に、アマランスとシティグループの交渉打ち切りを報じていた。

 アマランスは今週、一部または全体に買い手が見つからなければ、会社を清算する可能性があると投資家に伝えた。

 アマランスはエネルギー取引のポジションをヘッジファンドのシタデル・インベストメント・グループと銀行大手のJPモルガン・チェースに移管している。
 さらに業務停止を免れるため、他の資産も処分した。

 アマランスの創業者であるニコラス・マオウニス氏は22日の電話会議で、業務継続の意志を表明している。


CFTCの建玉報告

 

米国商品先物取引委員会(CFTC)が29日に公表した建玉報告(9月26日現在)

 IMM円米ドル先物市場

    大口投機家のネットポジション
         ▲87,358枚(先物の み)
         ▲92,478枚(オプションと合わせて)

  のネットショートとなった。

 前週のポジションからは先物のみで3,446枚、オプションと合わせて 3,467枚ショートが減少している。
 過去最大のショート水準を記録した先々週から、2週続けて縮小したかたちだ。

 期間中、米ドル円は21日に発表された米9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(フィリー)が03年4月以来の水準に低下した流れを引き継ぎ、22日に116.08円と2週間ぶりの安値を更新していた。

 IMMユーロ先物市場

   大口投機家のネットポジション

       49,942枚(先物のみで)
       49,774枚(オプションと合わせて)

  とネットロングとなった。

 前週から先物のみで▲1,172枚、オプションと合わせて ▲1,474枚ロングが減少しておりこれで7週連続のロング減少となった。

 期間中は、26日に人民元切り上げの噂が流れたほか、国際通貨基金(IMF)の中国関係者から外貨準備のユーロ・シフトは望ましくないとの発言が流れユーロ円でのロング縮小が進んだ。

 

プール総裁の講演概要

 ウィリアム・プール総 裁(セントルイス連銀)の講演(29日)

    場  所  マーフリズバロ(テネシー州)
    要  件  ミドルテネシー州立大学での講演
           (内容は事前にテキスト配布された)

(発言概要)

 プール総裁はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標が現在、インフレを 引き起こしたり、経済成長を押し下げたりしない
         中   立
の水準近辺にあると指 摘したうえで、連邦公開市場委員会(FOM C)が利下げを決定する条件としては

     

     一段と急激な景気減速
     インフレ抑制を示 す経済指標

が発表されることだ。                

  FOMCによる利上げ、利下げの有無は、向こう数四半期の経済やインフレ の動向に左右されると分析した。         

      

 8月の金利据え置き決定が、利上げ局面のなかでの一時休 止なのか、しばらく続く停止か、それともピークを意味するのか。

 その答えは、 向う数カ月の経済情勢に左右されると話した。経済が向こう 数四半期のうちにFOMCの予想中央値を下回った場合、FOMCは必要に応じ て、積極的に対応する余地が生じると語った。         

 なお、ダラス連銀のフィッシャー総裁の書簡が明らかになり、同総裁は米8月個人消費支出(PCE)デフレーターが市場予想どおりだった点について  

      インフレ圧力の低下を示す

との声明を発表した。

 しかし、市場は全く反応しておらず米ドル買いの勢いは継続している。

 

2006.09.29

今夜のイベント

 明日未明までのイベントの予定

 〔予想〕 (前回)  時間はJMT

 プール米セントルイス連銀総裁
     「金融政策のデータ依存」について講演
 ポーランド国立銀行(中銀)主催カンファレンス
     「金融経済教育における中銀の役割」
         (28-29日:於ワルシャワ・ポーランド)
    (ミネハン米ボストン連銀総裁(28日)
     シュタルクECB理事(29日)は上記カンファレンスで講演)
 シカゴ連銀主催カンファレンス
    「グローバル化における米中西部の農業競争力について」
                          (於シカゴ・イリノイ州)
   (モスコウ米シカゴ連銀総裁による開会挨拶)

9月29日(金)

 21:00 南ア8月貿易収支
         〔▲50.0億ランドの赤字〕 (▲77.46億ランドの赤字)
 21:30 加7月GDP
         〔+0.2%〕 (±0.0%)
 21:30 米8月個人支出 
         〔+0.3%〕 (+0.5%)
 21:30 米8月個人所得 
         〔+0.2%〕 (+0.8%)
 21:30 米8月PCEコアデフレーター 
         〔+0.2%〕 (+0.1%)
 22:45 米9月ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値 
         〔85.0〕 (84.4)
 23:00 米9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI) 
         〔55.7〕 (57.1)
 23:00 ウェーバー独連銀総裁
  「欧州に於ける金融システムの近代化と経済成長」について講演

 

BOEの利上げ後退でポンドから米ドルに資金シフト

 ロンドン外国為替市場では、29日午前中からポンドが続落しており、週間ベースでは3週間ぶりの下げ相場となりそうだ。

 米国債への投資妙味が英国債を上回っていることから、ポンド相場の押し下げ要因となっており、イングランド銀行が年内に再利上げを実施するとの見方が後退している。   

 ポンド相場は対米ドルで3四半期連続で上昇していたものの、今週に入り、ポンドは対米ドルで約1.5%値下がりしている。

 

民間給与実態統計調査

 05年の民間給与実態統計調査

 景気回復に伴って雇用は増えたものの、1人あたりの給与は減っている実態が明らかになった。
 国税庁が民間企業で働く労働者を対象にした調査で、こんな傾向が明らかになった。

 1年間に受け取った平均給与は前年より2万円少ない437万円で、8年連続の減少という結果だ。
 一方で、納めた所得税の総額は老年者控除廃止などの影響もあって2年連続で増えている。

 通年勤務した給与所得者の数は4年ぶりに増え、41万人増の4494万人であった。

 給与総額は8年ぶりに増加、196兆2779億円(前年比0.4%増)となった。

 しかし、給料に対する賞与の割合は97年の24%から減り続けており、05年は18%であった。

 企業側が正社員を減らし、パートやアルバイト、派遣社員などを増やしている実態が反映しているようだ。
 ただ、景気回復期にあたり06年の結果は大きく変化する見込みだ。

 

米国の雇用は安定

 米国の新規失業保険申請件数は23日までの週で31.6万件となり、市場予想の31.5万件を上回っている。

 前週は速報値から0.4万件から上方修正され32.2万件となり、7月前半から続いた31万件台を初めて上回った。

 受給者は222.4万人と8週間ぶりの水準に減少しており、労働市場の被保険者全体における受給者の比率も1.9%と19週連続の水準となった。

 

 新規失業保険申請件数の4週平均は31万5500件で、前週時点での31万6000件(修正値)をやや下回ったところであり雇用面の推移は安定している。

 

CPIは原油安の影響で下ぶれる見込み

 プロッサー総裁(フィラデルフィア連銀)の発言(28日)

   要  件  同連銀開催のマスコミ・セミナーでの挨拶

(発言概要)

 エネルギー価格の調整を受け、9月の消費者物価指数(CPI)が影響を受ける可能性がある。
 また、原油価格の下落がCPIに反映されるだろう。

 9月CPIは、原油価格が強く影響されたものとなると指摘した。

 9月のCPIの下振れしても、エネルギー価格の下落という特殊要因に過ぎないと強調した。

 プロッサー氏は、06年8月から総裁に就任しており、年内の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーではない。

 同連銀が管轄するエリアは製造業が多いため、伝統的に総裁はタカ派が主流となっている。

 

サモア沖でM6.7の地震

 米国地質調査所(USGS)によると、南太平洋の米領サモアのパゴパゴの南南西290キロ、トンガのヒヒフォ(リフカ島)からは東南東195キロの海底、震源の深さは43.9キロで27日午後7時22分(日本時間28日午後3時22分)ごろ、マグニチュード(M)6.7の強い地震があった。

 太平洋津波警報センター(ハワイ)は、海面計測で津波が発生したとの警報を出したが、被害は伝えられていない。

 

2006.09.28

台湾利上げに動く

 台湾中央銀行は28日の政策決定会合で、政策金利を0.125ポイント引き上げ

      2.625%

とすることを決めた。

 これまでの利上げは9回連続で、インフレの抑制と米国やアジア諸国との金利格差を縮小するのが狙いであり、政策金利は5年ぶりの高水準となった。

 中銀は、四半期ごとの政策決定会合終了後、政策金利である市中銀行向けの10日物貸出金利の引き上げを発表している。


 彭准南・中銀総裁の記者会見

 政策金利は引き続きインフレと成長の加速も抑制もしない

      中    立

の水準を下回っていると話し、追加利上げの可能性を示唆した。

 なお、台湾の政策金利は、米国の5.25%の半分にとどまっている。

 

対ユーロでの値動きは荒い

 藤井秀人財務事務次官の発言(28日夕の会見)

 為替相場の水準や動きについては、具体的なコメントは差し控えたい。

 谷垣前財務相の発言にもあるが、最近のユーロに対する円の下落に関しては、やや荒っぽいところがあると認識している。

 フランスのブルトン財務相が、安倍晋三新政権が通貨を外交政策の手段として使うのではないかとの懸念を示した発言の内容については承知していない。

 また、同時に1つ1つの発言に対して、わたしどもがそれにお答えすることは適当でないと考えている。

 ダウ・ジョーンズ通信の情報

 ブルトン財務相は27日、「為替が本来の役割以外の目的のため使われないことを期待する」と述べ、安倍新政権が対外政策の手段として円を使うことに懸念を表明したと報じた。

 藤井次官の発言後、ユーロが対円で売り込まれる動きになっている。

 

報復関税を科すとの脅しは...

 ポールソン財務長官の講演(27日)

   場  所  ワシントン
   要  件  全米製造業者協会(NAM)での講演

 

(発言概要)

 対中政策に関して強硬派の
      チャールズ・シューマー(ニューヨーク州、民主党)
      リンゼー・グラム(サウスカロライナ州、共和党)
の両上院議員と会談で、

 中国からの輸入製品に報復関税を科すと同国を脅すことは

      間違ったやり方だ

と表明したことを明らかにした。
 同長官は「シューマー、グラム両議員に、法案には何の効果もなく、対中交渉を行う上で間違ったやり方だと理解してもらうために全力を尽くしている」と語り、「議員には、もっと時間が必要なことに理解を求めた」と話した。

 

 同財務長官は26日、両上院議員と会談している。
 その際に、両議員が中心となって進める対中制裁法案の採決への動きを牽制した。

 同法案の週内採決を目指す両議員は、ポールソン長官との会談を受けて、同長官の主張を考慮する時間が必要だと説明している。


2006.09.27

これからの出来事

明日未明までのイベントなど

  〔予想〕 (前回)  時間はJMT

    独 5年債入札(新発;80億ユーロ)
    英 30年インフレ連動債(6億7500万ポンド)
    米 2年債入札

9月27日(水)

  23:00 米8月新築住宅販売件数
         〔104万件〕 (107.2万件)
  23:30 米週間原油在庫
         〔-〕 (▲280万バレル)

9月28日(木)
  3:30 クロズナーFRB理事、講演

 

9月Kof先行指数

 スイスの9月Kof先行指数は2.32となり、市場予想の2.42より0.1弱い結果となった。
 また、8月の同指数は、2.42から2.44に上方修正されています。

 CHFは揉み合いが続いており買いが入ったとしても94円50銭までポジションを上げる動きは出ないことから時間経過で底が緩み再び谷を作る動きとなると思っていますが...

 

 また、ノルゲバンク(ノルウェー中銀)は政策金利を3.00%に据え置くことを発表しました。

 据え置きは市場予想通りのため原油価格への影響は少なそうです。

 

英国内総生産(GDP)の2Q期確定値

 英政府統計局(ONS)の発表(27日)

 06年第2Q期の英国内総生産(GDP)の確定値(季節調整済み)

           前期比 △0.7%
  (前回 改定値前期比 △0.8%)

と前回の8月25日発表の数値から下方修正された。

 原因としては、個人消費と貿易が堅調だったものの、政府支出が予想を下回ったためのようだ。

 英国経済は、GDPの3分の2を占める個人消費主導による成長に支えられ、14年前から毎四半期、数値更新を続けていた。
 イングランド銀行は8月、成長とインフレ率の加速を受けて政策金利の利上げを実施した。
 市場では年内にもう1回の利上げを見込んでいる。

 市場は、年内に借り入れコストが5%に達すると予想しており、27日のロンドン先物市場で金利先物12月限は5.26%まで到達している。

 

人民元相場は好調

 中国人民元の1年物先渡し相場が27日、998年以来の最高値となった。

 中国の為替政策は人民元の値の振れる範囲を市場経済に任せる動きになってきており、人民元は今後、上昇すると見込まれる。

 ノンデリバラブル・フォワード(NDF)の1年物人民元相場は、1年後に人民元が1ドル=7.654元となることを示す水準となった。

 前日の 7.673元から0.3%上昇した。

 

 アメリカ議会の対中語句制裁決議案が先延ばしになった影響もあり、暫くは人民元が強くなっていきそうだ。
 普通であれば円が買われる材料となるのだが、円は今のところ人気圏外となってしまっている。

 円は急落する動きもないことから日銀の利上げする環境にもなっておらず、緩やかに米ドルが買われる動きが続くかもしれない。

 
 
 

対中制裁法案は先送りの公算

 ポールソン米財務長官とシューマー、グラム米上院議員が対中制裁法案に関して会談を行なった。

 その後「シューマー氏は記者会見で今週末の採決から延長し先送りする可能性を示唆した」ようだが、特に反応していない。

 逆に、米ドル円での上昇過程では

   安倍新内閣に対する円の失望売り

を誘い円安の動きに寄与し、対中国制裁法案先送りによる円買いの動きを封じた形だ。

 

新規制「バーゼルII」についての証言

 バイズ理事(FRB)の発言(26日)

  要  件  米国上院銀行住宅都市委員会の公聴会

      新規制「バーゼルII」についての証言
             FRBホームページで公開

(発言概要)

 米下院での委員会で行った証言とほぼ同じ内容で、4つの銀行規制当局がバーゼルII導入に向けてコンセンサスに達した点を喜ばしく思うと述べた。

 なお4つの銀行規制当局とは、FRBや米財務省を除いた

   米通貨監督局、米連邦預金保険公社、貯蓄監督局、
   米連邦クレジット・ユニオン監督局

 今回、米景気や金融政策について言及していない。

 同氏は銀行規制担当の理事として知られる。

 

カレン財務相発言でNZD急落

 NZドルの急落はNZのカレン財務相が

   NZドルの上昇をけん引していたのはヘッジファンド(HF)で、彼らが売れば急落するリスクがある

と発言したため、市場が反応して急降下し、100p以上の下げ幅を示している。

 豪ドル/NZドルに至っては200p近くも上昇しており、一時 1.1418NZドルと本日の豪ドル高・NZドル安値を更新した。

 NZドル円も77円台割れと安値を更新している。

 

2006.09.26

人民元が上昇し過去最高値を更新

 中国の外国為替取引では26日、人民元が米ドルに対し上昇し、昨年のドルとのペッグ(連動)制廃止以来の最高値を更新した。

 中国からの輸入に対する米国の制裁措置発動の可能性を小さくするため、中国が人民元上昇ペース加速を容認するとの観測が広がった。

 ポールソン米財務長官は同日、中国からの輸入品に対する制裁関税導入を訴えているチャールズ・シューマー(民主、ニューヨーク州)、リンゼー・グラム(共和、サウスカロライナ州)両米上院議員と会談する予定であるが対円での米ドルの動きは反応が殆どない状態。

 中国に対する制裁措置に反対している同長官は22日、北京で会談した中国当局者と、為替の柔軟性向上の必要で意見が一致したと述べていた。

  

  人民元相場は一時、前日比0.08%高の1ドル=7.9150元を付けた。

 

金利は低水準(ECB)

 リッカネン総裁(フィンランド中央銀行)の発言(26日)

    欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー

(発言概要)

 ECBの短期の実質金利は引き続き歴史的に低水準といえる。

 従って、ユーロ圏の金融政策は依然、景気を支援している。

 一方、物価安定への信頼もまた力強く続いている。

 

シナリオ

 フィッシャー総裁(ダラス連銀)の講演(25日)
     講演内容はダラス連銀のホームページで公開

   場   所  モンテリー(メキシコ)

(発言概要)

 インフレは高止まりしており、警戒しなければならない。
 また、米景気が減速せずインフレ圧力が残る状況では

        適当な政策を講じる

と発言した。

 17回にわたる利上げが時間差を伴って波及するのと合わせ、米国経済の成長が減速するのであればインフレは抑制される。

 FOMCの現状のシナリオではインフレが低下する可能性が高いとの見通しを示した。

 ハト派の連銀総裁として知られているが、足もとタカ派的なコメントが相次いでいる。
 年内の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーではない。
 
 

対中制裁法案

 対中制裁法案提案者のシューマー、グラム米上院議員とポールソン米財務長官が協議する予定が報じられたが、米ドル円相場は殆ど反応せずに1日程度膠着状態が続いている。

 本来、対中制裁法案の採決期限を今週末までに控えた段階での会談であれば反応しても良さそうに思うが、米国民の間で対中赤字への不満はほとんどなく、中間選挙を控えても採決される可能性が低い。

 万一、同法案が通過しても為替市場への影響は限定的であり、中国製品に27.5%の関税をかける同法案の内容だが、下院での可決も必要であり物価上昇を伴う動きに賛成し可決するまでには紆余曲折が予想され最終的には上下院両院評議会で調整されることも考えられる。

 このような状況から対中赤字縮小を見込んだ米ドル買いは、一時的に止まる見込みだ。

 

2006.09.25

金利引き上げを考慮

 ギーブ副総裁(イングランド銀行 BOE)の発言

     24日付けの英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙web版

 

(発言概要)

 ギーブ氏が同紙のインタビューに答えたものによる

 8月の利上げは当然との見解を示した上で、それ以前にも金利引き上げを考慮したことがあると述べ、9月の金融政策委員会(MPC)で利上げ票を投じることも検討していたことが明らかとなった

 最近の石油価格の下落は世界的なインフレ圧力を必ずしも軽減するというわけではないと、依然としてインフレリスクは脅威であるとの姿勢を示している。

 ギーブ氏はラージ前副総裁の後任として、今年1月からBOEの副総裁に就任しているが、市場ではタカ派寄りと見られている。

 

原油60ドル割れ

 NYMEX原油先物相場は、日本時間25日午前の時間外取引で英国BPのアラスカ州プルドー湾油田での生産回復のニュースを受け、供給安定への期待が強まったことから売り込まれ、半年ぶりに1バレル=60ドルを割り込んだ。

 
 

2006.09.24

信用格付け

 米国上院議会では22日、信用格付け機関として連邦政府の認定を受ける企業の数を増やすことを目指した法案が、発声投票による全会一致で可決した。

 エネルギー会社、エンロンや通信会社ワールドコムの破たんを受け01年以降、議会は格付け業界の競争促進を目指している。

 S&Pとムーディーズは破産申請の4日前までエンロンの格付けを投資適格級としていたことを投資家などは非難しており、挌付けの信頼性が揺らいでいる。

 格付け会社S&Pやムーディーズ・インベスターズ・サービスとの競争促進を図ることが目的のようだが英米系格付け会社フィッチ・レーティングスを含めた3社で世界の信用格付け市場のおよそ95%を占める現状からは、情報の寡占化に伴うレアー名情報の排除によりリスクの隠蔽などの問題が浮上する可能性が高い。

 現状では、SECによる連邦認定は、S&Pやムーディーズ、英米系格付け会社フィッチ・レーティングスを、資産運用の判断を下す際の助言を求める運用者にサービスを提供するうえで優位にしている。

 今回可決された信用格付け機関に関する改革法案では、最低3年間の業務経験を持つ格付け会社は証券取引委員会(SEC)に対し、格付けのパフォーマンスの詳細と顧客の機関投資家からの証明書を提出することを条件として連邦政府の認定申請が可能となる。

 下院案では、7月に証明書は必要とされていないとした同様の法案が通過していることから一部調整が必要となる。


2006.09.23

ユーロの成長率は米国を下回っている

 トリシェ総裁(欧州中央銀行 ECB)の発言(23日)

    場  所   ベルリン
    要  件   パネル討論会
          (主催 ベルテルスマン・ファンデーション)

(発言概要)

 ユーロ圏経済が直面する最大の問題は、労働生産性の伸びの問題であり、その伸びは米国の現行水準を大きく下回っているとの認識を示した。

 ユーロ圏の成長率は01年以降、毎年米国を下回る状態が続いている。

 理由の1つには、企業が域内での雇用を避け、労働力が安価な東欧やアジアに生産を移していることが挙げられる。

 

       初めの外国為替情報を見てみる。(Heaven)

 

 7月の失業率はユーロ圏が7.8%に対し、米国は 4.8%だった。

 同総裁は、現在の金融政策については言及しなかった。

 

ベルギー9月企業信頼感指数が大幅改善でユーロが上昇

 ベルギー9月企業信頼感指数

    前月比+4.5(市場予測 同▲2.9)

と予想を大きく上回って改善傾向が見られた。

 同指数はユーロ圏の景況を計る上で重要視されており、26日に発表される独9月Ifo景況指数も上向く期待が高まっている。

 特に19日に発表された独9月ZEW景気期待指数が99年以来の低水準に落ち込み、欧州中央銀行(ECB)が年内2回利上げを行なう期待を打ち砕いた。

 ここにきてベルギー企業信頼感が改善したため、ユーロの利上げ期待が再び膨らんできたことでユーロが反転し始めたようだ。

 

エマージング市場

 ヘッジファンド大手のアマランス・アドバイザーズが天然ガス急落を受け破綻に追い込まれたように、HFの損失が拡大しリスク許容度が低下しエマージング市場が大きな調整局面を迎えている。

 これまで5-6月に商品市場の調整を受けてエマージング市場が急落したが、同じような事態が発生するリスクが出てくる見込みだ。

 ヘッジファンドはこれから11-12月、ミューチュアル・ファンドも10月に期末を控えていることから決算前に利益を確保するか、損失を少なくするためポジションをクローズする動きが予想され、エマージング市場の調整をあおる可能性が出てきた。

 利上げの波及により景気減速等の懸念から下落基調にある商品市況とエマージング市場が弱含む中では、積極的にリスクを取れる環境にはない。

 また、ミューチュアル・ファンドが10月に決算を控える影響で、米株や日本株を始めとする先進国株が下落する点もエマージング市場の調整が強まるかもしれない。

 米株や日本株はこれまでの上昇でリターンが高かったことから、特に益出しされやすい。
 先進国の株価が下落すれば、さらにHFのリターンが低下すると見られエマージング市場を強く圧迫することからエマージング市場の調整の終わりは長引きそうだ。

 

2006.09.22

ポールソン財務長官の会談成果は期待以上?

 ポールソン米財務長官の発言( 22日)

  場  所  北京
  要  件
   胡錦濤・国家主席、温家宝・首相との会談後に北京で記者団に対し発言したもの

(発言概要)

 米国と中国が人民元相場の柔軟性向上の必要性や他の経済政策に関して原則で合意しているものの、改革の実施時期で意見が異なると述べた。

 同長官は就任後初めての中国訪問で、幅広い問題について議論することで、為替問題をめぐる軋轢を回避したものの、中国は為替規制緩和のペースを速める必要があると発言していた。

 胡主席、温首相いずれかとの会談で為替問題を取り上げたかどうかについては明言を避け、「幅広い問題について話した」と述べるにとどめた。

 同長官は、会談は「期待していた範囲の上限に近い成果があった」として、「実のある建設的な議論だった」と述べた。

  

エマージング市場の調整

 ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙の19日付け記事

 アマランス・アドバイザーズが巨額の損失を被ったことで既に破綻を表明している。(コネチカット州にある総資産92.5億ドルを預かるへッジ・ファンド HF)。

 モルガン・スタンレーは投資家保護のため同HFへのサポートとしてポジション処理を扱うとされている。

 この件に絡み、あるNY市場関係者は「実はHFの破綻が米ドル売りを意味する可能性が取り沙汰されている」と指摘する。

 破綻の原因はアマランスが、天然ガスを始めとするエネルギーなどで損失を被ったことによる。

 同じエネルギー関連の取引で先物のスプレッドを取ろうにも、前月比▲20%以上も下落している中では、損失を補てんできない。

 この状況下では、最も確実に利益が取れる米株、米国債など米ドル資産及びエマージング市場における資産のポジション解消が進みやすい。

 HF破綻でドル資産売りが進むとなれば、金融市場が「チェーン・リアクション」として米ドル売りを畳み掛けるリスクが潜む。

 また、キャリー・トレードが解消されれば、キャリー通貨だった円が買い戻される展開が予想される。

 シカゴIMMでも円は空前のショートの状況にあり、キャリー・トレードの巻き戻しが入り、円が主導して米ドル安が進行する可能性があるようだ。  

 キャリー・トレードが巻き戻されるリスクは、エマージング市場の政治状況が混乱しつつあるため、以前より高まっている。

 政治状況が混迷し、エマージング市場は調整を迎えつつある。こうした流れも、HF破綻によるキャリー・トレード解消の動きに油を注ぎかねない。

 HF破綻によるキャリー・トレードの解消が加速する場合、安全資産としてドルが選好されるかは微妙な状況だ。

指標結果

(昨夜発表の指標)

 加7月小売売上高  前月比+1.5%(予測値 同+0.8%)

     前月は同▲0.2%から同▲0.4%に下方修正

 米新規失業保険申請件数 31.8万件(市場予想 31万件)

 米8月景気先行指数 前月比▲0.2%

   前月は同▲0.1%から同▲0.2%に下方修正

 米9月フィラデルフィア連銀製造業指数

    -0.4(市場予測値 +14.3  前月 18.5)

    

2006.09.21

金融セクターの開放

 ポールソン米財務長官の講演(21日)

   場  所  北京
   要  件  清華大学での講演

 

(発言概要)

 中国に対し金融セクターの開放が「長期的な経済的成功に絶対必要」であることが世界の例で示されていると主張した。

 自国の金融セクターを開放して国際競争にさらすことが、どの国にもできる最も重要な事のひとつだ。
 それがより効率的な投資や増加する中国の貯蓄のリターン拡大につながる。

 米中両国は米中間の長期的な課題に取り組み、二国間の関係を拡大するため、経済協議に関する

   新たな枠組み

を創設すると20日発表した。

 米政府高官は、この合意が人民元の問題など、目先の懸案事項に対する姿勢が弱まることを意味するものではないと強調した。

 中国の金融セクター改革は海外投資家の協力により一段と速まり、中国経済は商品の付加価値を一段と高められると確信していると語った。

 さらに中国政府は景気を引き締める上で行政的ではなく市場ベースの手法で行う必要があると述べていた。

 

為替の柔軟化は国益にかなう

 ウェーバー総裁(独連銀)の発言(21日)

    欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー

  場  所   北京での講演

(発言概要)

 経常黒字国がより柔軟な為替レートから恩恵を受けるとの認識を示した。
 経常収支が大きく黒字となっている国にとって、為替のより一層の柔軟性を許容することが「国益にかなう」と述べた。

 先進7カ国は

   常に、為替レートは経済ファンダメンタルズを反映すべきだ

と言及してきたとも語った。

 より柔軟な為替相場が必要な理由

 世界の不均衡に対応するため重要であり、より柔軟な為替相場に動くことは一国の利益だということだ。

 

同総裁は、北京訪問中に中国人民銀行の幹部らとの会合予定もあることから、今回の講演では人民元を名指しすることはなかった。
 ただ、第2次世界大戦後に旧西ドイツの通貨は上昇したが、それでも同国は輸出大国になったとも話した。

 

今夜のイベント

 今夜のイベントなど

    〔予想〕 (前回) 時間はJMT

 ポールソン米財務長官、訪中(20-22日、北京)
 国際原子力機関総会(IAEA:於・ウィーン、18-22日)
 仏物価連動債入札
 英5年債入札

 

9月21日 (木) 
  
 21:30 加7月小売売上高
        〔+0.8%〕 (▲0.2%)
 21:30 米新規失業保険申請件数
        〔31.0万件〕 (30.8万件)
 23:00 米8月景気先行指数
        〔▲0.2%〕 (▲0.1%)

 

9月22日 (金) 
 1:00 米9月フィラデルフィア連銀製造業指数
        〔14.3〕 (18.5)

 

2006.09.20

サハリン2

ロシュコフ駐日大使(ロシア)の会見(20日午後)

  場  所 ロシア大使館(都内)

(発言概要)

 ロシア天然資源省は18日の声明で廃棄物の海への投棄など環境保護違反が60件程度発生しており、その半分が未解決な状態となっており「環境対策が不十分だった」と指摘し、日欧企業が進めているサハリン沖の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の開発免許の取り消しを決定した。

 サハリン2の事業主体はサハリンエナジーで、英・オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルが 55%、三井物産が25%、三菱商事が20%それぞれ出資しているがロシア系企業は現在のところ出資していない。

 同大使は、ガスプロムとシェルとの権益交換交 渉は年内にもまとまるとの見通しであり、ガスプロムの事業参画は「論理的に説明しやすい」と繰り返す一方で、ロシア政府とシェルなどの開発会社が結んだ生 産分与協定(PSA)は「ロシア側に不利益になっている」と指摘した。
 サハリン2の開発事業を中断することはなく、これはロシアにとっても「重要なプロジェクト」と言明し、生産した原油・天然ガスは供給先に出荷すると説明した。

 

 サハリン2は200億ドル(約2兆3600億円)規模のプロジェクト。

 
 

これからのイベント

これから明日までのイベントなど

  

 〔予想〕 (前回)  時間はJMT

 ポールソン米財務長官、訪中(20-22日、北京)
 ハーパー加首相、NYエコノミッククラブで講演
 国際原子力機関総会(IAEA:於・ウィーン、18-22日)
 国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会(於・シンガポール、19-20日)
 独長期債償還(170億ユーロ)

9月20日(水)

   21:30 加8月景気先行指数
        〔+0.2%〕 (+0.2%)
   21:30 加7月卸売売上高
        〔+0.6%〕 (▲0.6%)
   23:30 米週間原油在庫
        〔-〕 (▲290万バレル)

9月21日(木)

   3:15 連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表
        〔5.25%で据え置き〕 (5.25%で据え置き)

タイの経済活動は正常化へ

 クーデターで19日に実権を掌握したタイの軍部がテレビ放送で

     タイの株式取引所と銀行、政府機関、学校

は21日に業務を再開すると表明した。

 経済活動への影響は今の所最小限になりそうだ。

 

タイでクーデター

 タイのソンティ陸軍司令官が19日、軍部隊を使ってクーデターを起こした。約20名の兵士が戦車でバンコクにある政治中枢部へ突撃しており、クーデター派の軍は20日未明、全土に戒厳令を宣言している。

 AP通信などによると、バンコク中心部の主要拠点に数100人の兵士が配備され、戦車が首相府を封鎖しており

 クーデターが成功した可能性

がある。

 タイのテレビ各局は19日、通常の番組が中断され「軍と警察が首都を掌握した」との静止画が流れているようだ。

 国際連合(UN)総会の出席のため、ニューヨークに滞在中のタクシン首相は19日夜(日本時間同)、国営テレビで記者会見し非常事態宣言を行なった。

 ソンティ司令官を解任し、ルアンロー国軍最高司令官を非常事態の責任者に任命するとも発表した。

 首相は非常事態宣言発表の中で「この国の民主主義を守るためだ」と述べているが、タイでは、首相一族の株不正取引疑惑などをめぐり、首相への批判が激化していた。

 首相は2月、下院を解散し、4月の総選挙では主要野党のボイコットで、与党が過半数を得票している。

 しかし、市民団体などの抗議行動が収まらず、首相は同月4日、次期首相指名は受けないと表明した。

 プミポン国王がタイの政治状況を「非民主的」とする異例の介入を行い、憲法裁判所が選挙のやり直しを命じた。

 やり直し選挙は10月15日に予定されていたが、新たな選挙管理委員の選出に時間がかかり、11月に延期されるとの見通しが強まっていた。

 東南アジアでの政治的な混乱からタイ経済が減速する可能性が出てきており為替通貨への影響が東京市場が開く前後から出てきそうだ。

 
 

2006.09.19

原油価格の底上げ発言か

 モハメド・バルキンド事務局長代行(OPEC)の発言(19日)

    場  所  リヤド(サウジアラビア)

(発言概要)

 新たな原油価格目標を生産費用の拡大と関連付ける可能性を指摘した。

 海洋・陸上油田そして上流・下流に関わらず、ほぼ全ての産油プロジェクトにおける生産費用は、過去数年間で急激に増加した。

 今後、現在の価格制度を、われわれの費用増加に照らし合わせて考えている。

 

 これまでOPECは、1バレル=22-28ドルの価格目標を設定し、生産方針を決定していた。 しかし、現在は原油価格について公式な「下限」を設定していない。

 OPEC総会では、原油生産枠を日量2800万バレルのまま据え置いており、開発費用を短期で回収する動きが出てきそうだ。
 原油価格が上昇したままであれば、代替エネルギーや極地の開発が進むことになりエネルギー生産量は大きく拡大する可能性がり、値が下方に振れやすくなる。

 
 
 

LNTからNYTにかけてのイベント

 9月19日(火)今夜のイベント

  〔予想〕 (前回)  時間はJMT表記

 ポールソン米財務長官、訪中(抗州)
 国際原子力機関総会(IAEA:於・ウィーン、18-22日)
 国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会(於・シンガポール、19-20日)
 英10年物価連動債入札

 20:00 加8月消費者物価指数
          〔+2.1%〕 (+2.4%)
 20:00 加8月消費者物価指数コア
          〔+1.5%〕 (+1.5%)
 21:30 米8月生産者物価指数
          〔+0.3%〕 (+0.1%)
 21:30 米8月住宅着工件数
          〔174.6万件〕 (179.5万件)
 22:30 ザルム蘭財務相、2007年予算について記者会見

 
 

金利は低水準

 アルムニア委員(欧州委員会 経済・通貨問題担当)の発言(18日)

    場  所  シンガポール
    要  件  マーケット・ニュース・インターナショナル(MNSI)のインタビュー

(発言概要)

 過去の経験から言えば、金利が依然として低水準であることは明らかだと指摘した。  
 ユーロ圏経済の資金調達状況は良好で、このことは、明らかな回復の足取りや投資の大きな持ち直し状況とも一致している。

 ユーロ圏の金利は歴史的な水準から見ると依然として低く、景気回復を促進しているとの見方を示しており、さらなる金利引き上げの可能性もあることを示しているようだ。

 

住宅建設業者協会の指数は悪化

 住宅建設業者協会(NAHB)がウェルズ・ファーゴとまとめた住宅市場指数

    8月 30 (予想 31 前月33)

と、8カ月連続下落して1991年2月以来の低水準をつけた。
 速報値は32から上方修正している。

 同指数の50割れは、住宅市場に対する悲観が楽観を上回っていることを示唆する。   

 住宅需要が弱まる一方で、在庫は記録的な水準に積み上がっていることから弱気になっているようだ。
 米国では今後、経済市場に対して住宅建築の数値が向かい風としての影響を及ぼすことになるだろう。

 

米国の貿易収支が悪化

 米国の第2四半期経常収支

    ▲2184億ドルの赤字

  市場予想 ▲2140億ドルの赤字

よりも赤字幅が拡大した。

 なお、同第1Q期経常収支は発表時の▲2087億ドルの赤字から、▲2132億ドルの赤字に増額修正された。

 景気減速を表す指数が予想より悪化しており、為替への影響も出てくるだろう。ただ、対米貿易が主力の日本にとっては相殺される部分が出てくるため内需関連指数により円が代われなければ、投資資金が細っており逆に円が売られることも考えられる。

 

2006.09.18

指標予想

 米国の経済指標は、今週、住宅セクターを中心にした景気減速により、今後も利上げは見送られるとの観測を裏付ける見通しが出ている。

 商務省が18日発表する06年2Q期の経常収支

     2140億ドルの赤字
      (06年1Q 2,087億ドル)

と、過去最高 05年4Qに記録した2,231億ドルに続く過去2番目の赤字額を記録する見込み。

 住宅建設業者協会(NAHB)が18日発表する9月の住宅市場指数は31 と、15年ぶりの低水準を記録する見込み。

 50を下回る数値は、住宅市場の現状を「悪い」とみる建設業者が「良い」よりも多いことを示している。

 商務省が19日発表する8月の住宅着工件数

    年率175万件

と、03年4月以来の低水準にとどまる見込み。  

 建設許可件数も

    同174万件

と、4年ぶりの低水準への減少が見込まれている。

 労働省が19日発表する8月の生産者物価指数(PPI)

       前月比0.2%上昇
 (同7月はそれぞれ、0.1%上昇、4.2%上昇)

の見込みであり、前年同月比ベースでは3.8%の上昇が見込まれている。

 また、食料とエネルギーを除いたコアPPIは

      前月比0.2%上昇
       (同7月 ▲0.3%)
が見込まれている。

 翌日の20日(水)には、金融政策の運営方針を討議する年8回の連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。

 先週発表された物価指標がインフレ圧力の落ち着きを示したことから、金融当局は2会合連続で政策金利を据え置き、住宅セクターの落ち込みの影響を見極めることになりそうだ。

 民間調査会社コンファレンスボードが21日発表する8月の景気先行指数

      前月比0.2%低下
       (同7月 ▲0.1%)
と、過去7カ月で5回目のマイナスになる見込み。

 労働省は21日発表する先週の新規失業保険申請件数

    31万件(前週  30万8000件)

と前週を若干上回る見込み。

 フィラデルフィア連銀が21日発表する9月の製造業景況指数

      14.5(前月 18.5)

と4.0ポイント下回る見込みで、景気の拡大・縮小の分かれ目となる0を上回るものの減速感が出ることになる。

 

ソフト戦略

 今週末7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)がシンガポールで開かれていた。
 主要7カ国の財務当局者らは、同会議において中国に対し今年4月に示した人民元切り上げ要求を再提示しなかった。

 なかでもポールソン米財務長官は19日の初の中国公式訪問を控えて、中国との交渉での米国の目的を達成するため、現実的なアプローチを取って相手を追い込まないようにすることが重要だと考えた上で、G7では人民元切り上げに向けた同国への非難を差し控えたようだ。

 G7の声明では

 多額の経常収支を有する新興市場経済国、特に中国の為替レートの一層の柔軟化が、必要な調整が進むためには望ましいとしただけである。

 同財務長官は、G7会合後にシンガポールで記者団に対し、中国側の主張に「耳を傾ける」との考えを示した。
 また、すぐさま結果がもたらされるとの高い期待には賛成しないとも述べ、中国との交渉で大きな合意に達するとの観測を退けた。

 ただ、現職就任前に70回も中国を訪問している同財務長官は、「中国はより柔軟な通貨とより力強い国内消費、さらに金融セクターの改革が必要だ」と指摘しており、「私から中国に対する最大のメッセージは、改革を伴い、これまで以上に迅速な前進を促すものになる」と強調した。

 こうした発言から米ドルは買いがやや優勢になるかもしれない。

約234兆円の損失

 世界銀行の発表(17日)

   場  所  シンガポール
   要  件  鳥インフルエンザ

(発表概要)

 鳥インフルエンザがもしも世界的に流行すれば

   最悪の場合

      2兆ドル(約234兆円)規模

の経済的影響を与えると警告した。

 現在のところ人から人へ鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染はWHOなどでは確認されていないものの擬似的なケースはインドネシアで散見して起きている。

 人から人への感染連鎖が始まると仮定すれば、世界人口の約1%にあたる約7000万人が死亡するとのシナリオを明かした。

 過去1年に鳥インフルエンザが東アジアから南アジア、欧州、中東、アフリカにも拡大したと指摘。鳥から人へ感染しているH5N1型のウイルスは人から人への感染の可能性があるとし、世銀の鳥インフルエンザ専門家は

  人用ワクチンの実用化を急ぐ
  健康を守るための監視システムを再構築する

などに取り組む必要があると強調している。

 

 万一、流行した場合には拡大を防ぐため物と人の移動制限が強化されることから貿易国家の通貨は売り浴びせに遭うことになる。
 当然ながら、中国や日本、韓国等の金融当局は外貨準備金の取り崩しにより通貨下落の対抗措置を取るため、米国債は暴落し米ドル売りにより自国通貨を買い支えようとするが売りの勢いに押されるかもしれない。

戦略的な外交

 温家宝総理(国務院)は14日欧州歴訪中のベルリン(ドイツ)でメルケル首相と会談した。

 今年5月以降、2度目の会談実現となった。

 両国首脳は会談終了後、中独の青年交流や文化交流、医薬経済とバイオテクノロジー、知財権保護の強化に関する合意、および企業間協力協定に調印した。

 会談では、今後の両国関係から国際問題まで幅広く意見交換がなされた。

 双方は、両国関係の新たな発展に好感を抱いており、良好なパートナーシップ関係の構築は、両国のみならず世界の安定と平和にも貢献するとの意見で一致した。

 ドイツは中国にとって欧州最大の貿易相手国であり最も技術譲渡を受けており、直接投資額が最も多い国の一つにあげられる。

 ドイツは07年のG8議長国であり、上半期(1~6月)の欧州連合(EU)議長国となる。温総理は、ドイツが中欧関係や地域問題の解決に寄与することを望むと表明しており、中国の戦略的な外交の流れがここでも見られる。

 

オイルマネーが英国内に滞留

 イングランド銀行(BOE 中央銀行)によれば、原油輸出国の居住者(海外中銀や企業を含む)からの英国内金融機関への預金増が加速したのは原油価格が上昇基調に入った03年ごろから。

 国別にみると、ロシアの伸びが大きく、6月末で978億ドルと3年前の約6倍。北欧産油国のノルウェーは552億ドルと3倍、サウジは365億ドルと2倍に膨らんでいる。

 輸出上位5カ国の合計残高は6月末で1976億ドル(約23兆円)と1年前より 66%増えており3年前の3倍に達した。

 この動きは、米ドル資金を分散投資する中継地として英国が選択された結果であり、その影響で商品市場や債券市場、企業買収などへの資金流入が活発化している。

 また、英国の金融機関は預金増に伴い企業合併などへの融資も拡大しており、オイルマネーの流入は欧州内の産業再編を加速する一因にもなっている。


 

為替相場の監視

ポールソン財務長官(米国)の発言(17日)

 国際通貨基金(IMF)の改革では、為替相場の監視をIMFの主要な任務とし、貿易や投資の不均衡につながる

     不整合な

相場の動きを防ぐべきだとの考えを示した。


 

 同長官は、シンガポールで開かれたIMFの会合で

   IMFの統治機構を改革するだけ

では十分でないと指摘したうえでIMFの効率も向上させるため、IMFにとって最も基本的な任務である為替相場の監視を強化することが必要であるとの認識を持っていることを強調した。

 また、中国、韓国、メキシコ、トルコの出資比率を引き上げる案を支持するとともに、各国政府は出資比率の大規模な見直しを08年ではなく来年までに完了するよう努力すべきだとの考えを示した。

 

マッチとポンプ

 ブッシュ大統領(米国)の一演説(19日)

 ブッシュ大統領はNYで開催中の国連総会で一般演説を行い、対テロ戦争と中東の民主化支援への協力を訴えることが予定されている。

 演説後には、民主化の拡大に賛同する約25カ国の首脳や非政府組織(NGO)指導者らと会合を開き、人権状況の改善や異なる文明の尊重などについて意見交換する。

 同大統領はイラク戦などで支持率低下にあえぎながらも、長期化している対テロ戦争への理解を得るため8月末から演説攻勢を続けている。

 締めくくりとなる明日の国連演説では、民主化の途上にあるイラク、レバノン、パレスチナへの支援の必要性を訴えるとともに、テロ支援国家と位置付けるイランやシリアを牽制する考えだ。

 ただ、中東のサウジやアラブ首長国連邦など大多数の国家は首長独裁であり、エジプトの軍政など民主国家と呼ぶには対極にある現状を棚に上げたものであり、民主化の波が原油埋蔵量の多いサウジなどに波及した場合には過去にイランのパーレビ国王追放などの時のような事態を引き起こしかねないことから政権不安定化に伴う経済リスクの方がより深刻な事態となる可能性が高い。
(マッチ、ポンプのような動きにも見える)

 

欧州ではインフレが抑制されている

 ブルトン財務相(フランス)の発言(15日)

   場  所  シンガポール
   要  件  7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に出席
          会議前における記者のインタビュー

(発言概要)

 フランスとユーロ圏12カ国のインフレは抑制されているとの見方を示した。

 米国の財政赤字は「憂慮すべき事柄だ」との見解を示したもののユーロは「十分高く評価されている」と述べただけで詳細については語らず。

 なお、欧州中央銀行(ECB)は、6年ぶりの速さの経済成長と原油高により、ユーロ圏インフレ率が、中銀が上限として定める2%を上回る恐れがあるとして、政策金利を引き上げている。
 各国の財務相は、成長は適度に良好で、インフレ圧力はほとんどないと考えているようであり、ユーロはインフレを抑制するには十分力強いものの、回復を妨げるほどの強さではないという見方が強いようだ。

 

2006.09.17

シュタルクECB理事の発言

 シュタルク理事(欧州中央銀行 ECB)の発言(17日)

   場  所  シンガポール
   要  件  国際通貨基金(IMF)の年次総会に出席

(発言概要)

 ECBはインフレ圧力が07年以降も続くと見ており、来年も利上げを継続する可能性を示唆した。

 ECBがここ10カ月間で4度の利上げを実施したものの、金利水準は

      依然として低い

としている。

 また、欧州では経済成長が非常に堅調で、引き続き潜在成長率に沿った景気拡大のチャンスがあると話した。

 欧州のインフレ圧力は、原油価格上昇と元通貨切り上げに伴う中国製品の価格上昇の影響が大きそうだ。

 

明日の為替関連イベント

9月18日(月)のイベント等

 指 標 〔予想〕 (前回)  時間はJTM

 東京市場は休場(敬老の日)であり、米ドル買いの動きはTYT時間帯は弱くなる見込み。
 国際原子力機関総会(IAEA:於・ウィーン、18-22日)

  08:01 英 9月ライトムーブ住宅価格指数

       〔-〕 (▲1.6%)

  18:00 ユーロ圏7月鉱工業生産

       〔+0.1%〕 (▲0.1%)
  21:30 米 第2四半期経常収支

       〔▲2130億ドルの赤字〕 (▲2087億ドルの赤字)

  21:30 加 7月国際証券取引高 

       〔15億加ドル〕 (3.4億加ドル)

  22:00 米 7月対米証券投資

       〔700億ドルの流入〕 (751億ドルの流入)


 

インフレの上振れリスクが大きい

 ウェーバー連銀総裁(ドイツ)の発言(16日)
    欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー

    場  所  シンガポール

(発言概要)

 ユーロ圏のインフレ傾向は、08年も引き続き「強い」として、ECBが来年も利上げを継続する可能性を示唆した。
 近い将来、これまで目にしてきたインフレリスクに対し非常に警戒する必要がある。

 われわれの金融政策の方向と妥当性について問う必要がある。

 インフレの状況は、引き続き07年いっぱいと08年に入ってもかなり強いインフレ動力があるだろう。
 08年に平均してどういったことが起こるのか述べるのは非常に難しいが、少なくとも来年初めもインフレ率が2%を上回るある程度のリスクがある。

 欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が15日発表した8月のユーロ圏12カ国の消費者物価指数確報値は、原油相場が過去最高値から下落したことにより前年同月比2.3%上昇と7月の2.4%上昇から伸びが鈍化した。

 ただ、インフレ率はECBの目安(2%をやや下回る水準)を1年7カ月連続で上回っている。
 ECBは「非常に注意深く状況の進展を監視する」必要があると指摘、インフレリスクは「下振れではなく上振れ」の公算が大きいとの見方を示した。

 
 
 

民間消費拡大措置

 国際通貨基金(IMF)の発表(16日)

 アジア太平洋経済に関する半期報告書

(報告書の概要)

 先進主要国の政策当局者は、国内総生産(GDP)に対する中国の貯蓄率が80年の35%から 04年には50%に上昇したことを

    世界の経常収支の不均衡の主因

だと見なし、報告書では中国を名指して、

    民間消費を拡大する措置

がさらに必要だと指摘した。

 中国は97、98年のアジア金融危機に影響を受けてから、同国では、こうした用心深い行動パターンが継続的に広がっていることが強く示されていると言及した。

 アジア金融危機以降は支出に対する抑制が韓国、マレーシア、シンガポール、タイでは見られなくなったと分析した。

 今後、アジア太平洋地域の幾つかの国で内需拡大の動きが高まるとしている。

 韓国(アジア3位)は建設業界の業績が回復する見込みで、インドネシアについては利下げが内需拡大を支えるという。

 

 ただ、中国の国内の需要拡大の動きは大きく、国内へ経済シフトをきった場合に巨大化した外貨準備を資源購入に振り向けた場合、過去、鉄鋼や原油、船舶の市況をタイトにした実績がある。
 このことから内需拡大は、国際経済への衝撃的なインパクトとなって波及する結果ともなりかねず、為替市場における元高による経済力の強化で資源の買い漁りなどの発生も起こしかねず、荒い相場となるリスクがあり注視して行かなければならないと思う。

2006.09.16

CPIの鈍化は朗報だ

 トーマス・ホーニグ総裁(カンザスシティー連銀)の発言(15日)

    場  所  コロラド州
    要  件  講演後の質疑応答

 

(発言概要)

 米国労働省が15日に発表した8月の消費者物価指数(CPI)は、前月比 0.2%上昇と前月の0.4%上昇から伸びが鈍化したことなど、これまでFOMCが2年間にわたり行ってきた利上げが依然として景気に効果を発揮しつつあると語った。

 金利の先行きについては、成り行きを注視する必要がある。景気は依然として良好であり、住宅市場の減速は鮮明かつ、大幅なものとなっていると語った。

 なお、ホーニグ総裁は、このCPI統計について、「朗報だ」と述べる一方で、「一部の人が望むほどではない」と語った。

 市場では、9月20日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利据え置きが決まるとの予想が優勢になっている。

NY時間帯の動き

 NY取引時間帯には、ロンドン時間の流れを受け継ぎ、特に欧州通貨に対し米ドルが全面高の展開となった。

 米国指標
  9月NY連銀製造業景況指数

     13.84(前月 10.3 予測値 13.5) 

  8月消費者物価指数(CPI)+0.2%

     予想どおりで発表直後は米ドルが若干売られた。

  9月ミシガン消費者信頼感指数
      速報値 84.4(前月 82.0 予測値 84.0)

  8月鉱工業生産  前月比▲0.1%

     (前月 同+0.4% 予測値 前月比+0.2%)

  同設備稼働率 82.4%

     (前月82.7% 予測値 82.5%)

 NY取引時間帯にシューマー、グラム上院議員が対中制裁法案を25日週に採決する方針を示したことに反応し、米ドル買いが強まり上昇し米ドル買いに反転した。

 

 

09月16日(前半) 米州通貨

米ドル

 売り買い交錯の動き。

 ボリン上下線と移動平均線は水平方向の動き。

 取引はボリン上下線の間を揉み合い値動きは一定一時買いで118円台まで急伸したが短時間で収束。サポート117円40銭、レジスタンス117円80銭。

 今後の展開としては、売りが強まると下限117円10銭、買い上がると上限118円20銭。

 

 

       初めの外国為替情報を見てみる。(Heaven)

 

加ドル

 ボリン上下線と移動平均線は緩い下向きの動き。

 取引はボリン下線と移動平均線の間の揉み合いで一時買いが強まり上線まで急伸したが2時間で収束し移動平均線までポジションを下げた。

 サポート104円70銭、レジスタンス105円10銭。

 今後の展開としては、買いが強まると上限105円50銭、売りが強まると下限104円50銭。

2006.09.15

NZD債券保有で短期債券へのシフトが目立つ

 ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)の発表(15日)

 8月末時点の同国政府債の非居住者保有比率

      62.0% (前月末時点 61.6%)

と0.4ポイント上昇した。

 内訳では、長期債の非居住者保有比率が69.8%から67.1%に低下した。

 一方、短期債の非居住者保有比率は26.7%から32.9%に上昇した。

 短期変動の動きが早い債券に乗換えが進み鉄火場的な動きが強まるかもしれない。

 

米国のリセッションは08年

 謝国忠(アンディ・シエ)氏の発言(15日)    モルガン・スタンレー(MS)    アジア担当チーフエコノミスト(香港在勤)、 (発言概要)  米国経済が08年にリセッション(景気後退)入りする可能性は債券利回りが上昇するなかで非常に高く、資金調達コストの上昇が家計を圧迫する見込みであると指摘した。  債券相場はインフレ圧力の強さに照らして、維持不可能な水準となっている。  07年のある時点で、債券相場は下落し利回りが上昇するだろう。  そうなった時、米経済は苦境に立つだろう。    08年のリセッションの可能性は非常に高いようだ。  米10年債利回りは4.77%。これに対し7月の米消費者物価上昇率は前年同期比4.1%だった。  このことから非常に低い債券利回りが、米国経済を支えているとの見方を示した。  現状、債券利回り上昇を抑えているのは米連邦準備制度への信認だが、     信認だけで抑えられる力には限度がある とし、ある時点で債券トレーダーらは当局者が高インフレにもかかわらず景気刺激策を取っていると気付くだろう。  その後は債券利回りは急上昇し、米経済をリセッションに陥れることになる。   

7月の製造業出荷(カナダ)

 カナダの7月製造業出荷は

    499億加ドル
     (前月比 +0.8% 市場予測値 ▲0.3%)

と大幅増加し、年初来で最高を記録した。

 ただ、商品市場を中心とした価格の上昇分を差し引いた場合で見ると

     451億加ドル(同▲0.6%)

となり、資源関連価格の上昇分だけ下駄を履いた形でボリューム自体は縮小しているようだ。

 21 セクターのうち11セクターで増加し、なかでも石油製品が同+8.4%と、過去最高水準を記録した。

 石油製品は7月、前月比+5.2%に上昇しており、出荷の規模が拡大したというより、石油製品の価格上昇が反映されている。

 非耐久財も同+1.8%の231億加ドルであるが、石油と石炭を除いた出荷は、同▲0.2%とマイナスに反転している。

 耐久財は航空機や自動車部品が足を引っ張ったためわずかに減少したが、自動車、機械、コンピューターなどがマイナス幅を抑制した。

 在庫は前月比+9.24億加ドルの645億加ドルと増加し、特に、自動車部品の同+11.3%の伸びが目立った。

 一次金属も同+2.5%。主要3セクター(原材料、加工品、モノ)の全てが、増加を示しており、今後の積み増しが気にかかるところだ。

 

ネオコン派

 ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙の14日の記事によれば

 ウォルフォビッツ総裁(前国防副長官 世界銀行)に対し、世銀内で批判が高まっていると報じた。
 同総裁は、強硬なネオコン派で、イラク開戦を推し進めた人物の1人との指摘が多い。

 インドや、そのほかチャド、ケニヤ、今後、エチオピアなど貧困にあえぐ国々における腐敗問題の解決を求め、貸出を凍結させる手法を取っている。

 国際会議の場でこの手法に対する批判が多く、同氏は講演などで貸出が05年より+230億ドルとわずかながら増加している例を示し弁明することが多いようだ。

 世銀総裁に就任しても、強硬なネオコン派としての「強引」な手法を用いることから、債務国だけでなく欧州など債権国でも不満がくすぶりつつある。

 

世銀内では、「ウォルフォビッツ氏を推薦したブッシュ大統領の選択に疑問を感じる」との批判も出てきているようだ。

 世界銀行の経済見通しのレポート内容がアジアの市場化に関するやや強硬な内容が気になっていたが...

 
 

米国 小売売上高

 米国の8月小売売上高は+0.2%(市場予想 ▲0.2%)と強い結果となった。

 なお、自動車を除くベースでの小売売上高は+0.2%(市場予想 0.3%)と弱い結果となっており、自動車産業の販売回復の傾向が見られる。

 

 また、8月輸入物価は+0.8%(市場予想 +0.3%)よりも強い結果となり、商品相場の上昇の影響が出た形だ。
 中国への為替政策へのアプローチを誤ると物価の上昇が米国にシフトすることで結果としてインフレが加速する可能性があり、米国のトーンが弱まる可能性が一時的に出てきそうだ。

 

スイス中央銀行政策金利引き上げ

 スイス国立銀行(中銀)の発表(14日)

 金融政策アセスメントを発表し、政策金利の目標レンジを25bp引き上げるとした。

 これにより目標レンジは1.25-2.25%(中心値1.75%)となった。

 この利上げは市場予想通りで欧州時間は買われたもののNY時間以降は売りが強まり底が抜けかけている。

 

2006.09.14

人民元改革が早すぎるようだ

 ボールズ財務閣外相(英国)の発言(14日)

   場  所  インドネシア

(発言概要)

 人民元の上昇はこれまでのところ適切だったが、最近目立っている、速すぎる人民元の改革は、中国や世界経済を不安定にする恐れがあると警告した。

 

 世界の工場といわれる中国の製品価格が上昇することは、原油価格高騰でインフレ傾向が目立っている現状をより不安定化させる恐れがある。

 デフレ輸出がインフレ輸出ということになりかねず、中国国内においても格差拡大で現状より不安定になることが懸念される。

 

世銀の目論見

 世界銀行のリポート(14日)

 世銀は同リポートで、東アジア地域について、

   証券市場、特に債券市場

の発展が重要となるとし、社債市場の規模は同地域の大半の国々で依然として比較的に小さい。
 企業の資金借り入れに、社債はより大きな役割を果たし得ることから、東アジアの各国政府は投資家需要に対応するため、債券・デリバティブ(金融派生商品)市場の発展に注力すべきだと指摘した。

 起債増加が流通市場の取引を促し、債券購入を容易にするとの見方を示した。

 アジア地域の中銀は、自国通貨の債券市場の発展を図っている。
 東アジア地域11カ国の中銀は03年6月以来、国債と政府保証債に30億ドルを投資している。
 債券市場の発展に関する最大の問題は流通市場において流動性が限られていることで、市場の効率に影響を与える。

 

NZD買いの勢いは止まらず

 NZ準備銀行(RBNZ)は市場の予想通り、金融政策決定会合を開き政策金利発表を7.25%で据え置くと発表した。

 金利据え置きは05年12月以来続いている。

 NZ準備銀行(RBNZ)が政策金利の据え置きを発表した後、NZドル/米ドルが急伸した。
 声明文で引き締めスタンスが必要かもしれないとの文言が加わったことや景気の上振れも指摘されており、NZドルの買いをあおった。

 NZドル円も一時77.86円と1日以来の高値を突破して更新しており、米系銀行の買いが1000本単位で市場に持ち込まれており売り肩の買戻しを狙った動きが強い。

 

政策金利据え置きは適切

 ラジャン調査局長(国際通貨基金 IMF)の発言(14日)

   場  所  シンガポール
   要  件
      IMF世界経済見通しの発表に際した記者会見

(発言概要)

 米国経済は住宅市場減速に見舞われており、米連邦公開市場委員会(FOMC)が8月8日の会合で、政策金利を5.25%に据え置いた判断は適切だったとの見解を示した。

 米国の住宅市場の減速は「かなり現実のものとなっている」と述べた。

 

(経済見通しの概要)

 07年の原油相場見通しを20%上方修正し、1バレル当た り75.50ドルとした。

 消費が増加するなか、主要生産国からの供給削減リスク を理由に挙げた。

 生産能力の余剰分が依然として限られるなか、供 給懸念が相場の押し上げ材料となる割合は高まりつつある。

 大規模産 油国での供給障害の発生や中東での安全保障懸念の一層の高まりが、原油相場 を再度押し上げる可能性は十分に存在するとの見方を示した。         

      

  IMFは4月に発表した見通しでは、07年の原油相場を63ドルとしていた。 IMFはブレント、ドバイ、ウエスト・テキサス・インターミディエート(W TI)の各種原油のスポット価格の平均値を予想した。         

             

  IMFは06年の原油相場見通しを69.20ドルとし、4月予想の61.25ドル から上昇修正した。         

カナダの景気はG7諸国で最高

 国際通貨基金(IMF)が14日世界経済見通しを公表した。

 このなかで、カナダの来年の成長率は3%と、G7諸国のなかで最高になるとの見通しを示した。
 G7諸国の来年の成長率は、金利上昇、米住宅市場の鈍化、ガソリン価格上昇を背景に今年見込みの3.1%を下回る2.7%とみており、カナダは、欧米諸国に比べ資源国家であることを背景とした恩恵を受け景気の減速が小幅にとどまる見通しだ。

 エネルギー価格の上昇はカナダ経済のプラス要因となっている。
 同国の石油の確認埋蔵量は中東地域以外で最も多いといわれる。

 原油価格高騰の影響から民間企業による昨年1年間の開発投資額は400 億ドルを超えた。

 カナダ経済は、米景気の「予想以上に急激な」減速や、カナダ・ドルの突然の上昇によるリスク以外で景気を悪化させる要因はない模様だ。
 なお、カナダの今年の成長率は3.1%の見込み。

 

予想外にNZDが急伸

(今日の為替相場)

 NZDはGMT21時になって買いが一気に強まり71円台に一時のセル上昇が見られた。  NZ準備銀行(RBNZ)の金融政策決定会合があり政策金利が据え置かれる見込みだ。  市場の多くは前回の据え置き時の売り浴びせ出の下落と同じ状態が起きると予想しているが、この動きは予想とは異なっており、追随する場合のリスクは高い。  逆に利上げとなると大きく跳ねるかもしれない。情報が漏れての動きかは不明だ。  ただ、資源価格が下落基調になっており資源国家の一翼を担うNZということであるが英国の消費に影響を受けやすいのも事実であり、英国経済が下降線をたどるようであれば追随する。  中国との関係を見れば逆に人民元が上がればNZDも連れ高の動きになるかも...    

中国政策が話の中心(ポールソン財務長官)

 ポールソン財務長官の講演(13日)

   場  所  ワシントン
   要  件  世界経済について

(発言概要)

 同長官は16日の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)と、その後の中国訪問を前に財務省で会見した。
 中国政府に対し、人民元への規制緩和および知的所有権の保護強化、さらに資本市場の開放を強く求め、人民元を「不平等競争の象徴」と述べた。

 同長官はこうした改革を実施することで、中国当局は自国経済をさらに運営しやすくなり、同国の利益にかなうものだと指摘し市場経済の拡大を求めた。

 中国の改革は容易ではなく、また時間を要する。
 米中ともに、悪影響を及ぼす政治的主張や民衆扇動をもくろむ人たちに惑わされてはいけない。
 中国は世界経済のリーダーだと語り、中国指導者らに代替エネルギー資源開発や環境保護などでの米中協力を呼び掛け、米国があらゆる面で中国との関わり合いを持っていく姿勢を示唆した。

 対中貿易の縮小を支持する米議員を批判した。
 貿易障害を設定して中国を罰しようとする動きには対抗していくと述べたものの、対中強硬派を生み出した要因は雇用の喪失にあると認め、中国側も慎重になっていると語った。   

2006.09.13

英国のインフレ懸念は払拭できず

 英国政府統計局(ONS)の発表(13日)

 8月の失業統計(季節調整済み)

 失業者数は失業手当申請ベースで95万100人(前月比▲3900人)と、予想外に減少した。
 また、同時に発表された所得も増加しており、イングランド銀行が利上げに動く材料が増している。
 所得統計によれば、5-7月期のボーナスを含む平均所得は前年同期比△ 4.4%、4-6月期の4.3%増を上回った。
 ただ、ボーナスを除く平均所得は5-7月期に3.7%増と、4-6月期の3.8%増から伸びが鈍化している。

 インフレは上昇傾向にあることから、今後、英中銀は、もう1度追加利上げを実施するだろうとの見方が増えて、年末までに追加利上げが行われるとの観測がでている。

 国際労働機関(ILO)の定義に基づいて算出された失業率でみると、5-7月期の英失業率は5.5%と、4-6月期の5.2%を上回っており、定義の取り方で数値が違っており軸足の置き場で見方は正反対になる。

 

明日未明までの行事等

     夜半から未明までのイベント

   

〔予想〕 (前回)  時間はJMT

  国際原子力機関理事会(IAEA:於・ウィーン、11-15日)

13日
   21:30 加第2四半期労働生産性
            〔±0.0%〕 (+0.5%)
   23:30 米週間原油在庫 
           〔-〕 (▲220万バレル)
14日 0:00 ポールソン米財務長官の講演
        国際経済について(於・米財務省)
    3:00 米8月財政収支
     〔▲655億ドルの赤字〕 

      (▲513億ドルの赤字)

貿易収支は赤字幅拡大(米国)

 米国の7月貿易収支は▲680億ドルの赤字となった。
 市場予想の▲655億ドルよりも赤字が拡大した。

 カナダの7月新築住宅価格指数は+1.1%となった。
 市場予想の+0.9%よりも強い結果となった。
 また、7月貿易収支は+39億加ドルの黒字であった。
 市場予想の+49億加ドルより黒字が縮小した。

 予想を上回る米貿易赤字の拡大を受け、米ドル/円は一時117.45円近辺まで下落したものの、その水準からは底堅く推移し、買いが優勢となり一時118円13銭まで上昇した。
 一方、ユーロは対ドル、対円とも弱い動きから米ドルが上昇する動きに連動して小高くなった。

2006.09.12

インフレターゲット率は低下せず

 ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)の発表(12日)

 豪企業400社から調査を行なった

     8月の企業景況感 +5.5ポイント(前月比 ▲5ポイント)

で減速傾向が見られる。
 豪経済は一般的に他の経済指標では堅調と指摘されているが、企業は予想以上に悲観的な見通しを持っている結果が見られる。

 この原因として考えられているのが、豪準備銀行(RBA)が5月と8月に行なった追加利上げで、その影響から、第2Q期GDPは過去3年で最低の伸び率となった。

 NABによると、豪企業が報告した売り上げ、収益の落ち込みと今後の注文の減少は、同社の経済成長予想を引き下げなければいけないレベルになっているようだ。

 また、追加利上げを行なったにもかかわらず、いまだインフレ率がRBAのターゲット上限に達していることも、今後の利上げが予想され経済見通しに暗い影を落としているようだ。

 

2006.09.11

貿易黒字が大きく増加(中国)

 新華社通信の報道(11日)
     税関当局からの情報

  8月の中国貿易黒字

      188億ドル(約2兆2020億円)
      146億ドル(前月)

と大幅に増加したうえ、4カ月連続で過去最高を更新した。

 06年1-8月期の貿易黒字は947億ドル。

 昨年1年間の貿易黒字は1020 億ドルで更新は時間の問題だろう。

 中国の貿易黒字が過去最大更新が続いていることで、中国の温家宝首相に対する人民元上昇容認を求める圧力は一段と強まることが予想される。

 

人民元相場と国際収支

 周小川総裁(中国人民銀行)の発言(11日)

    場  所 バーゼル(スイス) 
    要  件 主要国中央銀行総裁会議(G10)で記者団に対し

          「国際収支や外貨準備、人民元について」

(発言概要)

 外貨準備は十分、保有しているものの 国際収支を正確に予想し、コントロールすることはできない。
 人民元の価値は市場が決めることだ。

 人民元相場に関連するさまざまな要素のバランスを取る必要がある。それは国際収支や国内企業の構造改革に関係している。

 人民元高局面になっており、人民元上昇に満足している。

 

日本円の人気低下

 国際決済銀行(BIS)の発表(10日)

 BISの四半期報告書によれば、世界各国が保有する外貨準備金の割合で日本円が英ポンドに抜かれ、米ドル、ユーロに次ぐ3位から4位に転落した。

 外貨準備を米ドルからユーロに替える動きも進んでいる。

 ゼロ金利が続いた日本と対照的に、経済が堅調な英国は近年、利上げを実施しポンドの魅力が回復している。

 このまま日本の低金利が続けば、円の立場はさらに弱まり円が上がる余地は少なくなる。
 BISによると、世界の外貨準備で円の占める割合は80年代に10%超過した以降今年までに5%を割り込んだ。

 ポンドは95年の5%から今年までに約12%とほぼ倍増した。
 米ドルの比率は01年の70%以上から今年3月末には66%に落ち込んだ。
 ユーロは99年1月の導入時には20%前後から現在は24%と増加している。

 特に、途上国の外貨準備でユーロの比率が99年の20%から今年は30%に上昇しており主軸通貨としての決済機能の主役となりつつあるようだ。

 BISによると、世界の外貨準備は、今年3月末時点で世界の国内総生産(GDP)の11%に当たる49兆ドルに達している。

 ユーロや米ドルに対抗するアジア統一決済通貨の設立に期待したい。

 

中国のCPI

 中国国家統計局の発表(11日)

  8月の消費者物価指数(CPI)

     前年同月比 △ 1.3%(前月同 △ 1%)

という結果であった。

 アジア開発銀行(ADB)の調査によれば、中国のインフレ率は昨年4月以降、2%を超えていないことから、今年は政府が上限として設定した3%を下回る公算が大きい。

 ただ、食料品を除いたベースでのインフレは、エネルギーコストの高騰や消費財メーカーの値上げによりペースが加速している。

 タン・ミン氏(ADB チーフエコノミスト)の発言

 資産価格がインフレ状態にあることは明らかであり、不動産はそうだ。
 また、一部の消費財価格は上昇している食料品価格の変化がCPIを動かす主要因であり、経済におけるインフレ圧力を必ずしも正確に反映するものではない。

 8月の食料品価格
     前年同月比 △ 1.4%(前月 △ 0.6%)。
 一方、農薬問題で輸入制限が出ている野菜の価格
     同 ▲ 0.1%(同 ▲3.5%)

 8月の食料品を除いたベースでのCPI
     同 △ 1.3%(前月 △ 1.2%) 年初来最大の伸び

 

今日のイベント

今日のイベントなど

 アジア欧州会議首脳会合  (ASEM:於・ヘルシンキ、10-11日)
 石油輸出国機構通常総会 (OPEC:於・ウィーン)
 国際原子力機関理事会   (IAEA:於・ウィーン、11-15日)

(時系列予定表)
         〔予測〕 (前回)  時刻はJMT

  08:50 第2四半期GDP・二次速報値
       〔+0.3%〕 (+0.2%)
  14:00 7月機械受注
       〔▲5.9%〕 (+8.5%)
  17:30 英8月生産者物価指数
       〔+2.5%〕 (+2.5%)
  17:30 英7月貿易収支
       〔▲61億ポンドの赤字〕 (▲64.63億ポンドの赤字)
  21:00 ミネハン米ボストン連銀総裁の講演
        全米企業エコノミスト協会主催の講演会
  21:15 加8月住宅着工件数 〔22.76万件〕 (23.65万件)

12日 
   0:15 コーンFRB理事  講演録公表
    「金融機関における支払いシステムの戦略的ビジョン」について
   0:45 プール米セントルイス連銀総裁の講演
    全米企業エコノミスト協会主催の講演会

 

2006.09.10

ASEMの第6回首脳会議が開催

 アジア欧州会議(ASEM)の第6回首脳会議が10日午後開催
     日中韓3カ国
     東南アジア諸国連合(ASEAN)
     欧州連合(EU)
の協力強化を目指すもの

  場  所  ヘルシンキ(フィンランド)

 

(概  要)

 創設10周年を記念する式典を行い、開幕した。
 2日間の協議での会議全体のテーマ
    世界的な課題への共同の対処

  主要テーマ
       テロ対策
       大量破壊兵器拡散を含む安全保障問題
       気候変動
       鳥インフルエンザなどの感染症対策
       文明間の対話促進

など幅広い問題で意見交換する予定。

 

日本としては
       北朝鮮問題など地域情勢
       エネルギー問題での連携

などへの協議を予定しているようだ。

 また、協議の合間を縫って二国間外交も活発に展開される。

 与党内の内紛で窮地にある英国、総選挙前のスウェーデンなどを例外とし、今回は加盟国の大半の首脳が出席した。

 最終日の11日に

     議長声明
  と
     ASEMの将来に関するヘルシンキ宣言
     気候変動に関する宣言

の3文書を採択する見通し。

 
 

公聴会(米国 9月14日)

 米国下院外交委員会の公聴会予定(8日)

  公聴会の議題
     日本と近隣諸国の関係

で9月14日に開催すると発表した。

 これは日中、日韓関係が悪化している現状を踏まえたもので、靖国神社参拝問題も議論の対象になるとみられる。

 なお、同委員会のヘンリー・ハイド委員長(共和)は、今年4月に小泉首相の靖国参拝に懸念を示す書簡を下院議長に送った経緯がある。

 このことから公聴会も靖国参拝に批判的な観点で議論が交わされる可能性が高い。

 

 公聴会の証人

(首相の靖国参拝に反対している)

・ カート・キャンベル上級副所長(戦略国際問題研究所 CSIS)

    クリントン政権時代に国防総省高官を務めた民主党系の専門家
    米国は靖国問題に積極的に介入し、日本に解決を促すべき
   と主張している人物

・ ミンディー・コトラー所長(アジア・ポリシー・ポイント)

 ブッシュ政権は日本をアジアの最重要同盟国と見なす立場
 靖国問題には一貫して「不介入」の立場を取っている。

ブッシュ政権の立場を代弁する証人
・ イケル・グリーン
   05年12月まで米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長を務めた。

 なお、証人は「参拝反対派」のほうが多い形になる。

 このほか、辰巳由紀スティムソンセンター・リサーチフェローも証言する予定。

 

原油生産枠に変化なし

 石油輸出国機構(OPEC)は11日にウィーンのOPEC本部総会を開催する。

 アルジェリアなどOPEC加盟国の閣僚や高官が相次いで現状維持を示唆しており、現在の生産枠が据え置かれる見通しだ。

 シャキブ・ヘリル エネルギー・鉱業相(アルジェリア)

          アルジェリア紙のインタビュー

 原油生産枠削減は原油価格の上昇を招くし、増産は現状では無理である。
 原油価格の動向については年末まで様子を見るしかない。

 なお、渦中にあるイラン高官らも生産枠は変わらないという見通しを示している。

 

2006.09.09

両手の指紋を採取(米国)

 チャートフ国土安全保障長官(米国)の講演(8日)

  場  所  ワシントン

 

(発言概要)

 米国を初めて訪問する外国人に対しテロ対策の一環として、両手のすべての指紋を採取する規則を今秋から導入する。

 米国は01年の中枢同時テロ後、外国人の入国時に両手の人さし指の指紋採取を義務付けている。

 当初は査証(ビザ)を発給する在外公館などで導入した。
 08年末までに全米の空港や港など全ての入国地点で実施する方針を表明した。

 ただ、これにより経済的な影響が出てくることが当然考えられ、対抗措置を各国が行なうことも予想される。
 指紋採取の次はDNA細胞の採取と個人の特定が広がっていくことも考えられ、モンロー主義への回帰の道は衰退への序曲となりそうだ。

 

 皮肉なことに、イラク戦争やイラン問題などで、原油高を演出したことが資金フローを大きくし反米色が強い中南米3国(ボリビア、ベネズェラ、キューバ)の経済発展・相互協力など地域ブロック化の動きを演出した。

 米国の経済の大幅赤字が米ドルのリスクヘッジとして主要通貨へのシフトを強め、外貨準備の米ドル離れも見られた。

 この波動が大きくなればユーロ、ルーブルの他にも多数の機軸で世界経済がまわるようになり、米国の地位が低下する動きになり、結果として為替への影響も大きくなるだろう。

 

 

 

G20閣僚会合がリオで開催される

 世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)は先進国と発展途上国の対立から凍結されており、この交渉の再開を目指した動きがで始めた。

 ブラジルのリオデジャネイロで9日から2日間の日程で有力発展途上国グループ(G20)の閣僚級会合が開かれる。

 この会合にはWTOのラミー事務局長のほか、シュワブ米通商代表や欧州連合(EU)のマンデルソン欧州委員(通商担当)、中川昭一農相も参加することが予定されている。

 G20は、再開に向けた機運の盛り上げを目指すものの、これまで先進国に対して農産品の大幅な市場開放や農業補助金の引き下げを強硬に求めてきた経過があり、この姿勢を大きく転換するとの見方は少ない。

 今回の会合がラウンド再開に大きく貢献できるかどうかは不透明となっている。
 ボリビア、キューバ、ベネズェラが「善の枢軸」と対比呼称して経済関係で米国に対抗する動きを示しており、米国の利権の主戦場である南米での成果が出ない場合に経済の流れが大きく変わるきっかけになるかもしれない。

 
 
 

制裁決議のすり合せ

 バーンズ国務次官(米国 政治担当)の発言(8日)

   場  所  ベルリンで記者団
  (7日、ドイツと英国、フランス、中国、ロシアの各政治担当官とベルリンで会談した。)

(発言概要)

 米国としては、来週の主要国間での協議後に国連安保理でイランの核開発問題を取り上げ、対イラン制裁に向けた決議案を作りたいと述べた。

 11日と来週初めに行われる幾つかの協議の後、この問題を安保理で討議し

     制裁決議を草案

するというのが米国の見解だ。

 バーンズ国務次官によれば、各国の政治担当官は11日にも、イランおよび同国の核問題への対応について電話で協議する予定という。

 

 

手仕舞い

 米国債相場は企業が社債発行に際して組んでいたヘッジ取引を手仕舞ったことに伴い米国債買いが活発になったことから8日上昇した。

 今週の社債市場では総額約 160億ドル相当の起債があり、リスクヘッジ解消しているようだ。

 

一般的に企業は社債の発行条件が決まる前に、米国債を売り持ちにし、決まった後にその売り持ちポジションを解消する手法をとってきた。

 対米同時多発テロ事件の5周年記念を控え、市場参加者は週末に何か起こるかもしれないと考え、神経質になっていることから比較的安全な資産として米国債が買い進まれたことも要因だろう。
 

消費者信用残高の伸び低下

 連邦準備制度理事会(FRB)の発表(8日)

  7月の消費者信用残高
     2兆3499億ドル(前月比 △ 55億ドル)

    6月の消費者信用残高
     前月比 △ 141億ドル(速報 △ 103億ドル)

 消費者信用残高の内訳(7月)

   回転信用 △ 24億ドル(前月 △ 91億ドル)
   非回転信用は △ 31億ドル(前月 △ 50億1000万ドル)

という結果であった。
 信用残高が予想より伸びが小さく経済後退の兆しを見せているようだ。
 金利低下を見越して消費者信用が低下し、貯蓄率が改善することができれば米国経済にとっては未来が明るくなるかもしれない。

 

ユーロ相場上昇を牽制

 欧州連合(EU)は8日にフィンランドで財務相会合を開いた。

 単一通貨ユーロが対円で最高値圏にあることから今後の動向などについて協議した。

 

 ヘイナルオマ財務相(フィンランド)の発言
     議長国 フィンランド

(発言概要)

 急激なユーロ相場の上昇を牽制し、

   為替相場はファンダメンタルズを反映

しなければならないと発言した。

 欧州委員会の経済予測では、ユーロ圏の今年の成長率は2.5%に達する見通し。


 ユンケル首相兼財務相(ルクセンブルク)の記者会見

(発言概要)

 今年の経済成長には楽観的な見通しが持て、6年ぶりの高成長に自信を示した。
 ただ、財務相会合では急激なユーロ高に加え、欧州中央銀行(ECB)による利上げ継続が欧州景気の拡大に水を差す恐れがあるという意見も出された。

 

スローダウン

 ピアナルト総裁(クリーブランド連銀)の発言(8日)

   場  所  オーク・ブルック(イリノイ州)

 

(発言概要)

 高止まりするインフレは懸念材料だが、住宅市場が減速を示す中(過去17回連続の)追加利上げの効果は明らかになっ ていない。

   住宅市場の減速と利上げ効果で

経済がスローダウンする動きにあることから追加利上げの必要に迫られていないとの見方を示唆したことから、追加利上げの観測が後退し米ドルは上値を抑えられた。

 また、8月8日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は約2年ぶりに据え置きを決定したが、「(安定的な)インフレ期待が据え 置きをサポートする一因となっている」と指摘している。

 その上で「追加的な引き上げを行なう前に、必要な情報を集めることが適当」と語り、今後の経済指標の発表を 待って金融政策を決断すべきとした。

 同氏は年内のFOMC投票メンバーで、どちらかと言えばタカ派の連銀総裁として知られている。

2006.09.08

中国人民元を市場の動きに委ねれるのか

 金人慶財政相(中国)の発言(8日)

   場  所  ハノイ(ベトナム)
   要  件  アジア太平洋経済協力会議(APEC)財務相会議後
         の記者会見

(発言概要)

 中国当局は、人民元が人為的に弱められているとする欧米の批判に対し、元相場を市場に委ねるよう

    より積極的、かつ漸進的

に対応するとの見解を示した。

 中国が7月頃から政策的に景気の過熱抑制を図るなか、人民元が向こう数カ月間に上昇ペースを加速することが、実際見込まれる。

 ただ、中国がどれだけ迅速に対応するかは、国内の基本方針に沿って決定することになるだろう。
 金人慶財政相の発言は、人民元の緩やかな上昇を図る政府方針の変更を示すものではないだろう。

 人民元は今週に入り、対米ドルで最高値を付けた。

 

 中国人民銀行は8月9日、輸出が主導する経済成長の過熱を抑えるため、為替政策を用いる方針を示している。

 人民元は昨年7月21日のドルペッグ制廃止以来、これまでに1.9%上昇している。

 

インフレに警戒している

 イエレン総裁(サンフランシスコ(SF)連銀)の発言(7日)

    場  所   ボイズィー(アイダホ州)
    要  件   米国経済についての講演
        (講演内容はSF連銀ホームページで公開)

(発言概要)

 インフレが行き過ぎれば、金融政策は追加的な引き締めバイアスへ傾くとの見解を示した。
 さらに、私は、インフレに対し楽観的ではなくなっている。
 その理由として、労働賃金の上昇を挙げた。

 ただし、過去17回連続の利上げが「十分な引き締め効果を与えている」とも指摘した。

 経済指標にのっとり、金融政策の舵取りを行なう姿勢も強調している。

 その上で8月8日の米連邦公開市場委員会(FOMC)については、据え置きが

      慎重な(prudent)

判断だったとの見方を示した。

 米経済は堅調であるものの、成長トレンドを下回る時期に入っているとの認識を表明した。

 第3Q期以降、潜在成長率3%を割り込む可能性を指摘した。

 住宅市場についてはソフトランディングに向かうとの見方を明らかにしたものの

    経済に打撃を与えるリスクがある

と警戒を示した。

 同氏は年内のFOMC投票メンバーで、ハト派の総裁として知られる。

 

ECB月報

 欧州中央銀行(ECB)の発表(7日)

   8月の月報で、インフレ圧力を「強く警戒」するとし、10月の定例政策委員会で追加利上げを実施する可能性を示唆した。

 この月報でECBは、物価安定に対する上振れリスクを抑制するため、強い警戒は依然として最重要事項だとしている。

 さらに、政策金利が「依然として低水準にある」とし、景気動向が同中銀の予測通りに展開すれば「金融緩和を漸進的に解除することが正当になる」と指摘した。

 トリシェECB総裁は、昨年12月以降に4度利上げを実施した際、同様の表現を用いている。
 ECBは10月5日に定例政策委員会を開き、政策金利を決定する。

 

一年以内に辞職

 NYTの時間帯に入り、ポンドも対ドルで下値を広げた。

 これは、ブレア英首相の

   1年以内で辞任する

との発言も下落の動きに拍車を掛けたようだ。

 ブレア氏は労働党内から辞任要求を突きつけられており、同氏の発言は辞任に向けた明確な一歩を示した。

 

2006.09.07

利上げは2回か(ECB)

 ウェーバー独連銀総裁の発言(5日遅く)
   欧州中央銀行(ECB)理事会メンバー
   場  所  フランクフルト
   要  件  経済記者クラブで講演

(講演概要)

 ユーロ圏の物価見通しの上振れリスクが具体化すれば、ECBが金利に関して、より強い措置をとる可能性があるとの考えを示した。

 ECBの現在の考えは、ユーロ圏12カ国の成長が拡大すれば、金融緩和策の一段の解除が必要になるというもの。

 物価リスクが具体化すれば、ECBは現在の基調シナリオで示唆されている以上の強い措置をとる必要があるかもしれないと指摘し、暦に基づいてではなく、経済動向次第で決定すると述べた。

 ただこれは、経済の足かせになる水準まで金利を引き上げるという意味ではない。

 さらに、強い警戒が必要とのトリシェECB総裁の先週の発言を繰り返し、10月に追加利上げを見込み、12月にもう一段の利上げの可能性を予想している金融市場について、ECBのメッセージを十分に理解していると語った。

 また、ECBは金利正常化プロセスを年末までに終了するとは決めていない、としている。

金利が07年に4%に達するとの見方についての質問に対し
(回 答)
 最近の動向はポジティブだが、中長期のリスクはあり、もしそれらが具体化すれば、われわれの中心シナリオで想定されている以上の追加的措置が正当化される。


 

ベージュブック

 米連邦準備制度理事会(FRB)が6日地区連銀経済報告を発表した。

 地区連銀経済報告(ベージュブック)の概要

 

8月の米国経済では 金属やエネルギー、石油製品やその他原材料のコストで継続的な上昇を示す広範な報告があった。
 然しながら、製造業では、エネルギー価格の上昇を製品価格に転嫁することはほとんど不可能だったとしている。

 住宅市場が「一様に悪化」している状況で、個人消費の伸びはほとんどの地区で「鈍い」ペースにとどまったと記述した。

 一方、一部の連銀管轄地区では、テクノロジー部門やトラック輸送などの職種では労働力不足が散見され、賃金の上昇圧力もみられたと報告した。

 

賃金上昇圧力は、多くの連銀管轄地区で報告されているが、多くは一部の業種や特別な技術を取得した労働者に限られている。

 

 今回公表された報告では、12連銀のうち5連銀が経済成長は減速したと指摘している。

 7連銀は前回(7月)の報告以来、「ほぼ変わらず」とした。

 具体的にはボストン地区のIT(情報技術)職やクリーブランド(オハイオ州)のトラック輸送、シカゴの小売り業務やサンフランシスコの金融および医療サービス部門が該当する。

 経済成長が減速している地域としてボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、カンザスシティー、ダラスを挙げたが、ダラスについては「経済成長はまだ堅調だとみている」と記述した。

 地区連銀経済報告は連邦公開市場委員会(FOMC)の会合開催2週間前に公表される。今回の報告は8月28日までに得た調査結果をもとに作成された。

 

次回会合は9月20日に開催する。

2006.09.06

ユーロ圏の金利は歴史的な低水準を維持している

 リーカネン総裁(フィンランド中銀)は6日
    欧州中央銀行(ECB)理事会メンバー

  要  件  フィンランド議会の財政委員会

(発言概要)

 ユーロ圏の金利は先月3%に引き上げられたにもかかわらず、利上げにもかかわらず、ユーロ圏の金利は名目、実質ベースとも依然として歴史的な低水準にとどまっているとの認識を示した。

 また、多くの国で原油や商品価格の上昇が見られインフレの危険をもたらしていると指摘したうえで、インフレが顕在化するかどうかは、消費者や企業などの

     インフレ期待

に左右される部分が大きい。

 このことから金融政策の主な任務は、物価安定に沿った水準にインフレ期待を落ち着かせることだ。

 

明日未明までのイベント

これから夜明けまでのイベント等
    (時刻 JMT) 

  数値  〔予想〕 (前回)

英金融政策委員会(MPC、-7日)

  19:00 独7月製造業受注
            〔+1.0%〕 (▲0.5%)
  21:30 米第2四半期非農業部門労働生産性・確報値
            〔+1.6%〕 (+1.1%)
  21:30 米第2四半期労働コスト・確報値 
            〔+4.0%〕 (+4.2%)
  22:00 カナダ銀行(中銀)政策金利発表 
            〔4.25%で据え置き〕 (4.25%で据え置き)
  23:00 米8月ISM非製造業景況指数
            〔55.1〕 (54.8)
  23:30 米週間原油在庫 
                 (+240万バレル)
7日3:00 米ベージュブック

 
 

50兆円増加

 野村総合研究所の調査によれば富裕層(1億円以上の金融資産を所有)の資産が急拡大している。

  2005年の金融資産額 213兆円

で03年時点と比べて2年間で50兆円増えた。

 景気回復による株高が追い風となり、金融機関のビジネスチャンスが広がった形だ。

 野村総研は様々な経済統計や自社アンケートをもとに、個人の純金融資産の内訳を分析し、過去の推計値と比較したもの。

 ただ、保有株式を数値計上したものであり売買が伴えば利益確定するが、数値が増えただけで他人の懐を気にして金儲けを煽る金融機関の目論見どおりビジネスチャンスが拡がるとは限らない。

 

アザデガン油田

 フランスの石油大手トタルは日系石油会社国際石油開発がイラン南西部で開発を行なっているアザデガン油田の開発に参入を検討しているようだ。

 このアザデガン油田の開発では同地域にイランイラク戦争当時の地雷が埋まっており、撤去問題でイラン政府と揉めた。
 その影響で石油掘削事業が一時停止しており9月15日を前に契約破棄ということが同社にイラン側から通告されており、豪西部でのガス田開発で関係があるトタルが参入して事態打開が図られる動きが出てきたようだ。

 ただ、イランの核問題で包囲網を敷く米国にとってはフランスが介入してくることになり、これまでのように陰陽の圧力で開発事業を遅らせることが出来なくなり、制裁も綻びができてくることになり頭痛の種が増えそうだ。

 
 
 

企業人員削減計画数(米国)

 米国人材派遣大手チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると

   米国8月企業人員削減計画数

      6万5278人(前月比+75.6%)

と大幅増加を示したものの、レイオフ発表が前月比プラスになったのは年初来で2回目となった。

 06年の1月から8月までの期間では、前年同期を2割以上少ない53万8914人で、現状のペースが維持されると年間累計は6年ぶりに100万人を下回る可能性が高く雇用維持が拡大しているようだ。

 なお、住宅市場の鈍化を受け不動産業界での人員削減が1年前に比べてほぼ2倍のペースで増えているとも指摘しており景気減速が懸念される。

 ただ、金融や消費財関連といった減速局面で解雇の増加傾向が強いセクターでは、まだ目立ったレイオフ増加がみられないことが人員削減数を吸収し続けて相殺しているようだ。

 8月に削減が最も多かったのは、コンピューター関連の1万7371人。次いで自動車の7639人。

 なお、チャレンジャー社のデータは即時解雇のほか将来のレイオフを含めていいるため経済予測的な面を含んでいる。

 

RBAの金利据え置き(豪)

 オーストラリア準備銀行(RBA)は金利据え置きを決定(5日)した。

 RBAは5日開催した政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートを現行の6%に据え置いたことが分かった。

 8月の消費者信頼感が5年ぶり低水準となっている中で据え置きを決めた。

 大半のエコノミストは据え置きを予想しており、今後12月の利上げをにらんだ動きが強まりそうだ。

 RBAはインフレ率が03年以来で初めて中銀の目標レンジを超えたことに対応して5月と8月に、0.25ポイントずつの利上げを実施し、政策金利を5年半ぶりの高水準としている。

 豪経済の景気拡大には勢いがあるが、2回の利上げの影響をまだ吸収し終わっていないようで今回の金利据え置きは順当な選択である。

 RBAのイアン・マクファーレン総裁は9月18日に、10年間務めた総裁の職を後任のレン・スティーブンス副総裁に引き継ぐことが予定されている。

 

住宅価格下落(米国)

米国連邦住宅公社監督局(OFHEO)の06年 第2Q住宅価格統計が5日発表になり

  一戸建て価格 前期比 平均 △ 1.17%(前年同期 △ 3.65%)

と大きく下落している状況になっている。

 景気減速感が高まっているようで、金利低下を見越した買い控えも考えるが、住宅市場の春の販売が年間を通じての稼ぎの半分を占めると言われる事から目先、景気への影響は限定的になるかも。    

最大級の石油発見で埋蔵量5割増加(米国)

 NYMEX原油先物市場では05日小幅続落した。

 米国石油メジャーのシェブロンは5日、メキシコ湾深海での石油試掘に成功したと発表した。同地域は米産油量のおよそ4分の1を占めており、今回の油田発見で更に大規模な未確認原油の埋蔵が残されている可能性があるようだ。

 シェブロンによると、記録的な水深と水圧下での試掘で、日量6000バレル以上の流量が確認されたとしているが推定埋蔵量は明らかにしていない。

 これは注目されているアンゴラ沖の海底油田などの産油量に匹敵する。

 

 ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると

 シェブロン幹部の発言として、メキシコ湾での最近の発見で、およそ150億バレルの石油・ガスが埋蔵されている可能性があると報じた。これにより、現在の米石油埋蔵量は50%増加することになる。

 

2006.09.05

利上げ停止は一時的

経済協力開発機構(OECD)の声明(5日)

  要  件 
    OECDは、国内総生産(GDP)伸び率見通しの修正に関して発表した声明

(概要)
 米連邦準備理事会(FRB)は8月に利上げを停止したが、過去の利上げや住宅市場の軟化の影響を受け向こう数カ月間に経済活動や物価が減速しなければ、物価を確実に安定化させるため一段の利上げが必要になる可能性があると指摘した。

 また、ユーロ圏経済の回復が十分堅調と見られることから、欧州中央銀行(ECB)は金利を中立的な水準に向け引き上げることができる。

 米国では物価安定からまだある程度外れインフレ傾向が残っている。  
 また、ユーロ圏では、中立的な金融政策スタンスに戻すのに十分な力強い回復が見られるが、単位労働コストが引き続き十分抑制されているため、それは段階的なものになるとの認識だ。

 

サービス産業の景気指数悪化

 英国調査会社NTCリサーチの指数(5日)

   8月のユーロ圏のサービス業景気指数は

        57.1(前月 57.9)

から0.8ポイント低下した。

 原油高と利上げを背景として同指数は前月に続き低下し、1月以来の低水準となっており、予想地より若干弱い数値となった。

 欧州経済は、今後数カ月にわたり、さらに鈍化するとの見通しを示した。

 ユーロ圏経済は06年上期に00年以来の高成長を遂げたものの、それ以降の経済指標が鈍化傾向を示していることから域内経済成長はピークに達した可能性が高い。

 独仏伊3カ国の8月のサービス業景気指数

 フランスは61.3(同 61.0)と前月を上回った(△0.3)もののドイツとイタリアがともに前月比で低下した。
  ドイツ 54.3(前月 56.1) ▲1.8
  イタリアは57.6(同58.6) ▲1.0

為替政策への見解相違

 中国政府系のエコノミスト2人の見解は相違(4日)

 為替政策についての見解を表明した
 内容は大幅に異なり、この問題でコンセンサスが整っていない現状が浮き彫りになった。

 王暁光(Wang Xiaoguang)氏
     国家発展改革委員会
     マクロ経済研究院 研究員
   (上海証券報へ寄稿)

 中国は断固人民元の上昇を避けるべきだと主張した。もし、段階的に上昇すれば一層の上昇期待が強まるだけだ。

 貿易黒字と海外直接投資を分析したところ、上半期に増加した中国の外貨準備1222億ドルに占める割合はわずか26.5%で、残りは元高や不動産市場の上昇を見込んだ投機資金の流入だったと指摘した。

 元が過小評価されていることは、近年の中国の外貨準備の増加とはあまり関係がなく、むしろ元高への期待感が関係している。

 その上で、中国は投資を抑制し経済のバランスを取り戻すため、元の上昇ペースを上げるのではなく、より頻繁な利上げや行政的な独占体制の解消、税及び支出の改革に注力すべきだとした

 張 麗 群(Zhang Liqun)氏
    政府直属のシンクタンク
    国務院発展研究センター エコノミスト
  (中国証券報に掲載された論評)

 中国は経済的不均衡を拡大させているマネーサプライの伸びを抑制するために、主に為替レートの調整や、貿易政策および対外投資政策を活用するべきとの考えを示した。  中国の金融政策が抱える問題は、主に国際収支の不均衡に起因していると指摘した。 段階的な為替レートの調整、また貿易および対外投資政策の段階的な調整を行う必要がある。

 また、中国経済に影響を与えてしまう恐れがあるため、政府が政策変更を実施するまでには、おそらく長い時間がかかるだろうとの見方を示した。

 さらに、06年の中国経済成長は、少なくとも10%に達するとの見通しを示した。

 

インフレ懸念

 フランス銀行(中央銀行)の調査報告(4日)

 持続的なインフレ抑制に向けた環境が世界的に悪化する見通しであるため、各国中銀は物価上昇圧力を警戒すべきとの見解を示した。

 これまで安価な製品の生産によってインフレの歯止めに貢献してきた(中国など)新興国については、原材料価格上昇の原因になるなど、世界のインフレに良くない影響を与え始めていると指摘した。

 生産余力に関しても、世界中のすべての経済地域で数年におよぶ力強い成長が続いた後、ひっ迫の兆候を見せ始めている。

 予測可能な将来において、インフレ抑制に向けた国際的な環境は悪化することが予想される。

 

2006.09.04

法人企業統計季報

 財務省の発表(4日)

 法人企業統計季報 

   06年2Q期の全産業の設備投資

       前年同期比 △ 16.6%(前期 △ 13.9%)

となり、13四半期連続で増加し、収益増を背景とし売上高、経常利益も伸びが拡大したことで先行きの設備投資は引き続き強く投資堅調を示しすそ野拡大も示された。

 

   製造業投資 同 △ 14.1%(前期 △ 19.6%)
   非製造業  同 △ 17.9%(前期 △ 11.2%)

 法人企業統計季報は、金融・保険を除く資本金1000万円以上の企業を対象に集計したもの。

 

2006.09.03

カナダ市場に資金流入は今後も続く見込み

 加ドルは今週も対米ドルで買われ上昇した。

 これは加企業に対するM&A(企業合併・買収)の動きが活発化し、通貨需要が高まった影響によるもので2週連続での上昇となっている。

 M&Aはほぼ毎週のように市場を驚かせており、ここ2週間、カナダ企業買収に関心を持っている投資家が増加してきており、株式・債券市場への流入が活発化してきており、週間ベースでの上昇率は0.4%(前週 △1.5%)となっている。

 2Q期にカナダ企業が関連したM&Aは金額ベースで2倍以上となり過去最高となった。   

2006.09.02

米国指標でインフレ懸念が薄らいでいる

 8月のミシガン大学消費者信頼感指数が1日GMT13時45分に発表となり

   確報値 82.0(予測値 79.2)
   速報値 78.7

と指数の確報値が予測を上回り、インフレ期待も2ヵ月ぶりの高水準を付けたが相場の反応は鈍かった。

 8月 ISM製造業景況指数はGMT14時発表となった。

     54.5(前月 54.7)

と予測値と同じ数値で前月よりは微減であった。

 支払い価格は、73.0(予測値 76.0)で前月の78.5より支払い価格が低下しており インフレ傾向が収まりつつある動きで米ドルの上値を抑えた模様だ。

 7月建設支出は

  前月比▲1.2%(市場予測値 同▲0.1%)
(なお、前月は同+0.3%から同+0.4%へ上方修正)

7月住宅保留販売件数は

  前月比▲7.0%(市場予測値 同▲1.5%)
(なお、前月は同+0.4%から同±0%に下方修正)  

と住宅関連の指標悪化が目立った。

 

米国8月の雇用統計で米ドル一時上昇

米国の指標が相次いで発表となった。

 

8月雇用統計 12.8万人(市場予想 12.5万人)
   失業率     4.7%(市場予想と一致)

 NY寄り付きは、雇用統計で非農業部門雇用者数が予想をやや上回る結果となった影響から景気拡大を意識した米ドル買いが入り、対円相場は117.18円近辺から高値117.48 円手前まで一時上昇しドル全面高の動きとなった。

 雇用統計の非農業部門就労者数(NFP)が、予測を小幅ながら上回った点を素直に好感したようだ。

 スイス系金融機関を始め、米雇用統計の悪化を予測する向きが優勢で値を下げる動きが出ていたためショートカバーが入りやすかった。

 

2006.09.01

豪の経常収支は赤字幅減少

 オーストラリアの第2Q期経常収支が午前中に発表

    ▲132.39億豪ドル

の赤字となり、市場が予想していた▲138億豪ドルの赤字より5.61億ドル赤字幅が縮小する結果となった。

 景気が好転することから豪ドルが買われる動きが出るように思うが値動きは鈍い。

 なお、前回は▲139.99億豪ドルから▲136.31億豪ドルの赤字に上方修正されており、資源高騰による輸出収入等の増加で税収が増えたことによる影響が見られる。

 イランが国連決議に従わないことについての経済制裁に関しては今後数週間を要するといわれており、その間の値動きはインフレ懸念が台頭することなどで神経質なものとなりそうだ。

製造業景気指数(欧州 8月)

 英国の調査会社NTCリサーチの発表(1日)

  8月のユーロ圏製造業景気指数 56.5(前月 57.4)

と0.9ポイント低下した。

 これは昨年から続く原油相場の上昇とユーロ高が景気拡大ペースを減速させたためだ。
 ただ、生産活動の拡大と縮小を分ける50ポイントを14カ月連続で上回っており景気減速は見られない。
 ドイツでの建設・投資支出が景気を押し上げた。

 ユーロ圏の景気拡大のピークは過ぎつつあるようで、製造業については長期的にみれば健全な伸びを続けて良好なレベルとなっている。

 また、英国の8月の製造業景気指数は53.1(前月 53.8)と、エコノミスト予想以上に低下したため利上げの動きは遠のきそうだ。

 

経済環境の暗雲

 ラト専務理事(IMF)の会見(1日)

  場  所  ワシントン
  要  件  アジア系記者団向けインターネット経由の会見

(発言概要)

 国際通貨基金(IMF)の理事会は、中国などの途上国の投票権を拡大する提案を承認した。
 今月シンガポールで開催される総会で、全加盟国184カ国の財務相が同案を支持すれば、中国、韓国、メキシコ、トルコの4カ国の投票権が拡大すると説明した。

 IMFは加盟国の意見をより正確に代弁できるよう、出資比率に従って決められる投票権の計算方法を今後2年かけて見直す。

 この案は、アジアなどの途上国の世界経済への影響力拡大に比例してIMFでの発言権を高めることを意図している。

 これまで植民地と宗主国との関係が色濃く残ったかたちで政策助言してきた過去の動きから、今後はIMFの政策助言を途上国が聞き入れる大きなインセンティブにになる流れが出てくるだろう。

 加盟国で最大の投票権を持つのは、出資比率17%強の米国で、日本は6.13%で2位となっている。これに対し、サハラ以南のアフリカ諸国の投票権は合計で4.6%となっている。

 アジアの成長率は引き続き力強いものの欧米の景気次第で成長のバランスが再調整される可能性が高い。

 欧米市場からの需要が鈍化することにより、輸出は抑制される可能性がある。その結果下振れリスクに直面する可能性があることから米国景気と原油価格に特に敏感になっている。

 原油価格上昇は、確かにインフレに影響する可能性があり、金融当局者に強い警戒を迫るものだ。
 世界経済はエネルギー・商品相場の堅調に対応できているが、現実の世界の経済環境には幾つかの暗雲が見られる。

 

シカゴ購買部協会景気指数(MPI)

 米国8月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)

    57.1(予測値 57.0)

とほぼ予測値に近い数値であった。

 なお、前月からは0.8ポイント下がっている。

 新規受注  59.6(前月 60.0)
 生   産  61.7(前月 64.1)

は低下しており、取り崩しが進んだ7月から再び在庫が51.3と増加に転じた格好だ。

 一方、雇用指数は55.1で前月比5ポイント弱の上昇であるが、3月以来の高水準をとなった。
 生産コストなどを示す支払価格指数は75.2で、5ヶ月ぶりの低水準となり労働生産性が向上している形だ。

 

トリシェ総裁の発言

 トリシェECB総裁の発言(31日)

  場  所   フランクフルト(ドイツ)
  要  件   定例会合後の記者会見

(発言概要)

 ユーロ圏経済がECBの予想通りに展開すれば、金融緩和を漸進的に解除することが正当になる。
 物価安定に対する上振れリスクの抑制を確実にするため、強い警戒を続けることが最も重要だとして10月にも利上げを実施する可能性を示唆した。

 総裁はこれまで、利上げに向け準備を進める際に「警戒」という表現を使用している。

 06年第2Q期のユーロ圏経済成長率

   

 前期比△0.9%

と、6年ぶり高成長となった。

 この総裁会見を受けて、金利変更により敏感な欧州2年国債相場は下落した。
 同10 年国債との利回り格差は00年以来の低水準まで縮小した。

 ECBは06、07両年のインフレ率見通しは約2.4%と、従来予想(それぞれ2.3%と 2.2%)から引き上げた。
 また、経済成長率見通しについても、今年が約2.5%、来年は2.1%と、従来予想(それぞれ2.1%と1.8%)を上回った。

 

ECB定例会合

 欧州中央銀行(ECB)は31日、フランクフルトで定例政策委員会を開いた。

 この会合で短期金利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の応札最低金利を3%のまま据え置くことを決めた。

 同時に、域内の経済成長とインフレの見通しをそれぞれ上方修正した。

 

09月01日(前半) 米州通貨

米ドル

 買い継続で上向きの動き。

 ボリン上下線と移動平均線は上向きの動きが再び出てきた。

 取引はボリン下線から上線まで買い戻され117円40銭付近で揉み合いになっている。

 サポート117円30銭、レジスタンス117円45銭

 今後の展開としては、売りが強まると下限117円10銭、買い上がると上限117円70銭。

 

 

       初めの外国為替情報を見てみる。(Heaven)

 

加ドル

 ボリン上下線は上向きに拡大している。移動平均線緩い上向きの動きが加速している。

 取引はボリン上線に沿って上昇する動き。

 サポート106円00銭、レジスタンス106円40銭。

 今後の展開としては、買いが強まると上限106円80銭、売りが強まると下限105円80銭。

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