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2008年6月

2008.06.30

ゼロサム

 ポールソン財務長官は30日、強いドルは米国とって

    良いこと

だとあらためて表明した。

 モスクワのラジオ局

     モスクワのこだま

とのインタビューでの発言で、強い米ドルは良いことであり米国の国益だと考えていると述べた。
 米国は現在、厳しい時期にあるが、当局は住宅指し押さえへの歯止めや景気への信頼回復を図っており、長期的なファンダメンタルズは堅固だと語った。

 強い米ドルは他国にとっては利益は反するということは当たり前の子でであり、軸足を変えて見れば明らかだ。価値のない米ドルを価値のあるものとして商品を渡す商売は将来的には損を背負うことになる。
 本来、貨幣価値の基本が何かを考えれば判ること。ただ、時間的な差が歪を大きくするか小さくするかの違いだけかも。
  
    

格下げでも・・・

 投資銀行の米メリルリンチとスイスのUBSはサブプライム住宅ローン関連損失を受け

     計 473億ドル(約5兆300億円)

の増資を実施したものの、両社が競合他社の資本増強の支援役となっている。

 ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS 英銀)による

     123億ポンド(約2兆6100億円)

の株主割当発行で、メリルとUBSはゴールドマン・サックス・グループとともに引受会社となった。

 欧州最大規模の同株主割当増資ではRBSの株価が年初来で31%下落したことから、引き受け担当の投資銀行が新株を購入せざるを得ない水準まであと20ペンスとなった。

 リスクを負ったことによる資本増強策でも投資意欲は弱まらず、転びかけてもタダでは起きないということか。
    

米国の5月の個人消費支出(PCE)は強いが・・・

 商務省の発表(27日)

 5月の個人消費支出(PCE)は

    前月比+0.8% (前月+0.4% 速報値+0.2%)

と、昨年11月以来で最大の伸びだった。

 ガソリン価格の高騰にもかかわらず、税還付で電化製品や衣類、家具類の購入が押し上げられ個人所得が前月比1.9%増加したことが要因と見られる。

 所得は2005年9月以来で最大の伸びとなり前月+0.3%(速報値 +0.2%)から修正された。
 ただ、消費者信頼感の低迷と失業増、融資条件の厳格化のため、いったん税還付の効果が薄れると消費が鈍化するとの懸念が強い。

新型インフルエンザに備え日中韓で合同訓練

 新型インフルエンザの発生に備え、日中韓の3国政府が10月に初の3国合同訓練を行うことを決めた。

 インフルエンザ発生後の情報交換や検疫対策などを検証し、各国の対策指針に反映させるという。

 国内の医療機関や自治体と合同で実施する訓練と合わせ、今年度内に国全体の態勢を総点検したい考え。  

 新型ウイルスは、強毒性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が人から人に感染する型に変異して発生し、流行はH5N1の感染者が多いアジアから始まると考えられている。

 3か国間は旅客・貨物の行き来や長期滞在者も多く、ウイルスを運ぶ渡り鳥も往復するため、3か国合同の対策が欠かせないと判断したもの。  

 日本は海外発生時、在外邦人を早期帰国させる方針を示しており、訓練では、日中韓いずれかで感染者が出たと想定した。

 邦人救出のチャーター機が着陸する国内4空港で、検疫職員が専門機器で感染の有無を確認できるかなどの検疫強化策を検証するとしているが、保菌者であるかの有無の判定まで隔離する施設が必要であるが、最低でも数万人規模になると見られ対応する職員数の不足や施設の規模を考えれば処理能力的に難しく、すり抜ける可能性は高い感じだ。

2008.06.29

国際連帯税の導入

 黒田東彦総裁(アジア開発銀行 ADB)の講演(29日)

   場  所  都内
   要  件  地球環境国際議員連盟(GLOBE)議員会合

(発言概要)

 外国為替取引に課税する通貨取引税など国際連帯税の導入について、検討する価値があると述べた。  

 会合に出席した川口順子元外相が国際連帯税について

     為替取引から、国際航空から税を取るようなこと

を世界で考える段階になったのではないかと発言したのに対して発言したもので、関心深いアイデアとして検討する価値があると応じたもの。

 ただ、全世界的に導入されなければ実現に当たっての意味はなく、逆に貿易等における経済活動に大きな歪が生じることともなりかねず悪法となる可能性のほうが高い。     

 なお、GLOBEの会合には主要8カ国と欧州連合(EU)、ロシア、中国、インド、南アフリカ、ブラジルなどの国会議員が出席。7月7日から開催される主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)を控え、環境問題について議論した。

金融機関の利益急減

 日本経済新聞によると、全国銀行協会が発表した加盟124行の2008年3月期決算(単体ベース)の最終利益は

    合計  2兆1246億円 (前年同期比 ▲37.5%)

と3年ぶりの低水準になった。
 サブプライム住宅ローン問題に端を発する金融市場の混乱で、証券化商品などの減損処理が響いた。

FRB理事の空席はあと1つ

 米国議会上院は27日、空席が長期化している連邦準備制度理事会(FRB)理事に

     エリザベス・デューク候補

を承認した。

 デューク氏はバージニア州の地域銀行、タウンバンクの最高執行責任者(COO)を務める。
 デューク氏が就任すればFRBでただ一人の女性ボードメンバーとなる。

 なお、任期は2012年まで。

 FRBは住宅バブル破裂の後始末として、緩慢過ぎた貸付慣行を是正するためのルール作りを進めており、唯一商業銀行での経歴を持つデューク氏の知識と経験が期待されている。

 ブッシュ大統領がデューク氏を候補に指名したのは2007年5月で、大統領は同時に、金融サービスのキャピタル・ワン・ファイナンシャルの元社長であるラリー・クレーン氏をもう一人の理事候補に指名している。

300億円を上回る損失

 日本政策投資銀行は、米国のサブプライムローンに投資したことにより昨年7月以降の金融市場の混乱で、2008年3月期に

    300億円を上回る損失

を計上したことが明らかになった。
 前期の純利益は500億円強にとどまり、前の期を3割程度下回った。

 今年10月の民営化に向け、投融資活動のリスク管理態勢の強化が課題になりそうだ。年金の委託運用先のひとつになるとすれば、投資選別能力も問題がある感じだ。
 損金処理したもので明らかにしたのが300億円だとしても、実質的に手持ちで所有している債権等の評価損はどれくらいあるのであろうか。

 馬鹿の一つ覚えのように民営化が伝家の宝刀にように正義であるという論調には嫌悪感を覚える。何もかも選別なく扱うのは国益とならずいかがなものかとも思う。

   
    
   

300億ドル(約3兆1900億ドル円)の資産引き受け

 米連邦準備制度理事会(FRB)の発表(27日)

 FRBがベアー・スターンズ救済に向けて3月14、16日に開いた緊急会合の議事録要旨を公表した。

 JPモルガン・チェース(米銀大手)がベアー・スターンズの一部ポートフォリオのリスクが高過ぎるとの見方を示したことを受けて、FRBは3月にベアー・スターンズの

      300億ドル(約3兆1900億ドル円)

の資産引き受けで合意した。

(議事録要旨)
 JPモルガンはベアー・スターンズが市場で調達に困難を来たしていた特定資産に対する資金援助を要請した。
 JPモルガンは、ベアー・スターンズのこうした資産はJPモルガンが取り込むリスクの程度を著しく不透明にすると指摘した。

 FRBを中心とする米国金融当局は26日、ベアー・スターンズの資産を買い取るための融資、288億ドルを供与した。
 FRBは今後10年間にわたる同資産の管理と売却に向けブラックロック(米投資会社)を起用した。
 この日発表された議事録の大半はFRBメンバーのこれまでの講演や議会証言、他の文書で開示されている内容を繰り返すものだった。

2008.06.28

金融システムの信用度が崩壊するリスク

 ドラギ総裁(イタリア銀行)の発言(27日)
    欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー

    場  所  ローマ

(発言概要)

 金融システムへの資金注入がここ10日間において、住宅市況の値下がりや株式相場が下落したため、特に米国で一段と

     脆弱状況になった

との認識を示したうえで、金融機関が実体経済の弱体化を逃れることはできないと述べた。
 このため、依然として危機的な状況で、この状態がどれぐらい続くのか予想するのは困難であり、金融市場の混乱が終わる時期も予想できないと語った。

 週明け後の株式市場と為替市場は荒い動きになる見込み。信用喪失の割合が高ければキャリー解消の流れが強まることから円高の動きが優勢となること予想されるものの実体経済の崩壊が加速する可能性があることから上値は限定的になるかもしれない。

    

富の移転

 原油価格が現在の1バレル140ドル前後で年内推移した場合、日本を含むアジアや米国、欧州から中東・ロシアなどの産油国に流れるお金は

      約200兆円

にのぼる見通しとなっている。
 原油価格の高騰で、石油の消費国から産油国への所得移転が進んでおり、輸出企業を潤すだけの円安は国益にはならない。

 1970年代の2度の石油ショック時を上回る

     富の移転

が生じかけており、米ドルの下落に伴う大きな損失に呼応する動きとなっており、ECBの物価安定を主務命題とした政策と比較すれば、空手形を買い続けたような過去5年間の中央銀行の無策が際立ってきている。

 日本からも原油代金として国内総生産(GDP)の5%強にあたる企業や個人の「稼ぎ」が資源国に流出する計算となっており、インフレ目標などという馬鹿げた数値を追い求め円安に主導したつけが回ってきており国内経済への影響は避けられないようだ。

損害の付回し

 ガルビン州務長官(マサチューセッツ州 米)が26日にUBSを訴追した際に公開されたUBS(スイス 銀行大手)幹部の電子メールで
 UBS(スイス 銀行大手)が

    入札方式証券(ARS)市場

が崩壊し始めていることを認識しながら、個人投資家に販売し、保有する

     110億ドル(約1兆1688億円)相当

の同証券の現金化を図っていたことが明らかになった。

 UBSの地方債部門責任者、デービッド・シュルマン氏の電子メールによると、同行幹部は昨年8月にARSの危険性を認知していた。
 一方で、販売部門を動員し、セールス担当者と数十回にわたって協議し、ARS販売促進の新たなマーケティング資料を配布していた。

 シュルマン氏は8月30日付のメール

     在庫を処分するよう圧力がかかっている

と記述している。

 ガルビン長官は26日、UBSがARS市場が崩壊に向かいつつあることを

      投資家に開示することなく

短期金融証券と同等であるかのように偽って販売したとして訴追した。
 なお、ARSを保有する投資家は現在、換金できない状態にあるという。   

 UBSの電子メールによると、同行幹部は昨年9月にはARS市場からの撤退を検討していたという。これは同行が売れ残ったARSの買い取りをやめる5カ月前のことでありこの点が訴追の対象で重要な部分となっている。
 ARSは通常7、28、35日ごとの定期的な入札で金利を見直していく仕組みを取っており、UBSは入札の不成立を避けるため、最後の買い手の役割を担い、ARSを蓄積していった。
 損害の付け替えとも言うべき行為に対する法的な責任を明らかにすることになると見られる。

2008.06.27

ロシア中央銀行の外貨準備

 ウリュカエフ第1副総裁(ロシア中央銀行)の発言(27日)

 ロシアの保有している5587億ドルの金・外貨準備に占めるスイスフランの比率を引き上げるとの方針を明らかにした。
 ロシア中銀は世界3位の外貨準備の構成を完全に開示していないが、同国内で米ドルを購入し、国際外為市場でこれを他通貨に交換していると見られる。  

 おもに中銀は2003年に外貨準備の多様化の方針を打ち出し、これ以降、ユーロの比率を約42%、ポンドを約10%に引き上げた。
 さらに、円とスイスフランの購入を開始した。  

 今年に入り、証券ポートフォリオに円建て証券を加えたことを明らかにしていることから外貨準備に占める円の割合は約1%となった。
 これより前、中銀の円建て資産は預金のみだったという。   

バレル142ドルを突破

 ニューヨーク原油先物相場が通常取引開始前の時間外取引で一段高となりバレル当たり142ドルを突破し、最高値を更新した。

 株式相場の下落を背景に金などほかの商品市場と同様、買いが入った。

   

米国内での天候による穀物被害

 アメリカンファームビューロー(AFBF)の発表(25日)
    米国最大の農業者団体

 米国内での天候による穀物被害が今年に入ってからこれまでに

     80億ドルを超えた

との試算を明らかにした。  
 最近の中西部での洪水被害も含まれており、地域別ではアイオワ州が40億ドルと被害の約半分を占めた。
 その他地域の洪水などによる被害は、イリノイ州が13億ドル、ミズーリ州が9億ドル、インディアナ州が5億ドル、ネブラスカ州が5億ドル。降雨が続いている地域で今後さらに10億ドルの被害が出る見込みという。
 一方、カリフォルニア州では旱魃による被害が5億ドルとみられている。  

   

リビアは原油生産量を削減する可能性

 ショクリ・ガネム会長(リビア国営石油会社ナショナル・オイルの)の発言(26日)

 原油取引市場への供給が過剰であれば、リビアは原油生産量を削減する可能性があるとの認識を示した。
 石油輸出国機構(OPEC)に対する威嚇と脅しがあることから、そうした動きも重視している。
 われわれの権益を守る必要があると言明した。ただ、減産するかどうかを決定時期や、検討されている減産規模について言及することを控えた

 また、対イラン制裁強化の動きや、米国の法律がOPECに対する訴訟を認めていることを指摘した。

   

原油埋蔵量が少なくとも3倍に拡大

 ルラ大統領(ブラジル)の発言(26日)

    ブルームバーグ・テレビジョンとの会見

(発言概要)

 新しい油田での探査により、同国の

    原油埋蔵量が少なくとも3倍

に拡大することを明らかにした。

 ブラジルにとっては非常に期待できる発見であり、この原油を自国の発展に利用すると語った。

 欧州石油大手の英BPの推計によると、ブラジルの確認埋蔵量は126億バレルで、これが3倍に拡大すると同国は原油供給でナイジェリア(埋蔵量362 億バレル)を抜き、世界のトップ10に躍進することとなる。
 なお、9位はカザフスタンの398 億バレルである。

原油相場は一時140ドルのラインを突破

 NY原油先物相場は急伸、一時140ドル台と過去最高値を更新した。

 リビアが産油量を削減する可能性に言及したことに加え、石油輸出国機構(OPEC)議長は今夏に原油相場がバレル170ドルに上昇するとともに米ドルが下落する可能性があるとの見方を示したことが影響しているようだ。

 リビアはテロの犠牲者に代償として

      他国政府の資産

を手に入れることを容認する米国の法律に抗議し、産油量削減の可能性に言及した。

 また、仏ニューステレビ局「フランス24」はOPECのヘリル議長が欧州中央銀行(ECB)の利上げに伴い原油相場が急伸する可能性を指摘したと報じた。

 米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利据え置き決定を25日決定したこと受けて米ドルが下落し、NYダウが300ドル急落する動きのなか、原油と金、銅相場がそろって上昇した。

   

金相場32.8ドルと大幅上昇

 NYMEXNの金先物相場は。米連邦公開市場委員会(FOMC)はインフレ抑制のための利上げを早期には実施しないとの思惑とNYダウ300ドルの急落からリスクヘッジの買いが膨み急反発し、過去2年で最高の上げとなった。

 FOMCは25日の定例会合で、インフレ期待の高まりを認識しながらも、政策金利を2%で据え置いた。
 ただ。インフレが主な懸念事項であるとの見解を示した口先介入程度では、何も手は打たないだろうとの思惑が強くでていることから金買いを誘ったようだ。

  

  COMEX部門
    金先物8月限

       1オンス=915.10ドル
           前日比+32.80ドル(3.7%)

2008.06.26

ニュートラルに引き下げ

 ゴールドマン・サックス・グループ(25日付のリポート)は、シティグループ(米銀大手)が08年第2四半期に、保有資産の評価額をネットベースでさらに

     89億ドル(約9610億円)

引き下げる可能性があるとの見方を示した。

 また、米国の証券業界の投資判断を業界の環境悪化が当初の予想よりもはるかに激しいして「ニュートラル」に引き下げた。
 従来は「アトラクティブ」としていた。

 当社は業界の事業環境が2008年7-12月(下期)に改善に転じるとみていたが、予想通りとはならない可能性が出てきたとしている。
 シティについては「追加評価損や消費者向け融資の債権劣化を受けた引当金積み増し、追加増資、減配、資産売却の可能性など、多数の逆風が吹いていると指摘した。

円を売る投機筋の動きが活発化

 外為市場では金利低下による過剰流動性の下で再び円を売る投機筋の動きが活発化している。
 円が対ユーロで最安値を更新する動きがが目立っている。

 ボーナスシーズンを迎え、国内からの資金流出が目立ち始めたことも一因と見られる。  
 ただ、今回の円安局面では、個人を中心に人気を博したNZドル/円など利下げ観測のある通貨に対する円売りはあまり伸びていないものの、売りを仕掛けて踏みあげる動きになる可能性も捨てきれない。

 ユーロや豪ドルなど追加利上げ期待の強い通貨に対してのみ円安が進んでいるのが特徴となっているものの貿易的な結びつきの高い通貨との連動も否定できず一方的に動くとは考えられない。

国際エネルギー見通し2008

 エネルギー省(米国)の発表(25日)

 報告書「国際エネルギー見通し2008」でアゼルバイジャンやカナダ、ブラジル、カザフスタンなどが新たに生産を始めることを理由に挙げ、原油価格が2015年までに

      バレル当たり70ドル

に下落するとの見通しを示した。

 同報告書は原油価格が、中期的に幾分軟化すると予想している。その後は、比較的ひっ迫した市場環境が続き、原油相場は30年までにバレル当たり113ドルまで反発すると付け加えた。

 ニューヨークの原油先物相場は24日、バレル当たり137ドルで引けた。 原油相場は中国やインドなどでの需要急増に対し、生産が追いつかないとの懸念から過去1年間に98%上昇しており、今月16日には過去最高値のバレル当たり139.89ドルを付けた。

 ただし、同報告には高値シナリオも含まれており、これによると原油相場は30年までにバレル当たり186ドルへの上昇が見込まれている。

FF金利を2%に据え置き(FOMC)

 米国連邦準備制度理事会(FRB)は25日、連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会合を開催した。

 フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を

       2%に据え置くこと

を決めた。

 同時に発表された声明では、経済成長の下振れリスクが残るものの、幾分か縮小したもようであり、インフレとインフレ期待の上振れリスクは拡大したとして、インフレへの警戒度を高め、昨年9月から今年4月にかけて実施した連続利下げを停止した。

 今回の政策金利据え置き決定は賛成9、反対1で、ダラス連銀のフィッシャー総裁は政策金利の引き上げを求めて、反対票を投じた。

2008.06.25

総需要を緩和し、コントロールすること

 インド財務省の発表(25日)

    場  所  ニューデリー
    要  件  インド準備銀行が実施した利上げについて

(概  要)
   

 インド中央銀行は24日遅くに、政策金利である翌日物レポ金利を8%から 8.5%に引き上げる とともに、預金準備率も8.25%から8.75%に引き上げた。
 前回の利上げは11日で、その幅は0.25ポイントだった。

 今回の金利引き上げの目的は総需要を緩和し、コントロールすることであり、その意図するところは、この目的の達成と、全般的な経済成長見通しがプラスを維持するのを確実にすることだ。

 金融政策の姿勢が、国内外の投資家信頼感を改善し、わが国の経済成長にとって良い前兆となるはずだ。

 原油価格の厳しい上昇によるインフレ高進に直面するなかで、こういった措置は必要であり、資金需要は依然として旺盛だが、需給バランスは適度で、国内農業のパフォーマンスは改善している。

 

対外部門も好調で、かなりの経常赤字に対し回復力があり、外貨準備の水準も満足できるものだ。

ばかげた取り組み

 マーティン・アボット最高経営責任者(CEO LME)の発言(24日)

  場  所  ニューヨーク

(発言概要)

 新興市場の需要拡大や供給業者の投資不足により商品市場で

     構造的な変化

が生まれ、相場が高騰していると指摘したうえで、投機筋による投資を制限する規制を強化しても相場上昇の抑制にはつながらず、市場の価格決定機能を阻害する可能性があるとの見方を示し
 商品市場全体で、単に取引所への投機資金の流入では説明できない何かが発生している。

 商品相場は需給に基づいているため、市場への参加を制限し投機を抑制する各国政府の取り組みは

    ばかげている

との見解を示した。
 LMEは銅、アルミニウムなどの金属の世界最大の取引所。

    

中央銀行の独立性に干渉

 ビニ・スマギ理事(欧州中央銀行 ECB)の発言(24日)

   場  所   ブリュッセル
   要  件   欧州議会

(発言概要)

 欧州圏の経済について、教育から製品や労働市場の規制、税制から調査・技術にいたる景気に影響する政策のほとんどについて責任を負うのは

    全般的に加盟各国政府

であり、一部の加盟国で、他の加盟国と比較して景気拡大が満足できない場合には、主因はそれぞれの国の政策にあると指摘した。

  スマギ理事は加盟国政府に対して、中央銀行の独立性に干渉するのではなく、消費者の購買力を侵食している商品価格の上昇に対処するために、財やサービスセクターの生産性を向上すべきだと主張した。

 欧州圏の政治家の一部は、ECBが来月に利上げを実施すれば、ユーロ圏の景気鈍化が増幅する可能性があるとの懸念を表明しているが、それに対しての牽制内容であった。

    

タンス預金の出番

 マーク・ファーバー氏(著名な投資家)の発言

    場  所  東京での会議

 インフレ加速によって世界各地での投資利益が目減りする中、最も投資妙味が高いのは

    日本株とアジアの不動産、商品相場

だとの見方を示した。
 商品や石油への投資は需要の変化に伴い商品相場が押し上げられており、この流れは変わらないだろうと述べたもので、こうしたインフレが日本株を押し上げる可能性があり、住宅ローンの供与拡大でアジアの不動産市場が恩恵を受けるとの見通しを示した。

 日本にとってインフレは好材料であり、金融機関に眠っていた現金を引き出し、株式や不動産へと振り向ける動きが出てくるとの見込みを示した。
 ただ、単純にインフレが加速していくかは微妙な感じで商品相場の急落も、米国の景気後退から起こりえるため話は半分効いておく程度かもしれない。
   
   

米国経済等は年末までに回復か?

 ポールソン財務長官の発言(24日)

   場  所  カンクン(メキシコ)

 米国の景気と住宅市場は年末までに回復をみせる可能性があると述べた。
 ポールソン長官はメキシコのテレビ局の取材で住宅市場が引き続き米国経済にとって最大の課題だと述べた。
  同長官は中南米、カリブ海地域およびカナダの財務相らとカンクンで会合を開く予定。  

   

2008.06.24

火種を残している恐れ

マイロン・ショールズ氏の講演(23日)
    1997年にノーベル経済学賞を受賞

   場  所  ロンドン
   要  件  シカゴ大学経営大学院主催の会合

(発言概要)

 米国の金融当局はベアー・スターンズ(米証券)のJPモルガン・チェースへの身売り計画を支援することで、短期的にはうまく対応した。
 それは小規模な山火事を消すようなもので、1988年のイエローストーン国立公園の大火災のような大規模な山火事の火種を残している恐れがあり、当局は火消しの方針を常に取るべきではない。
 一部の銀行を破綻させない場合

      より大きな火事

を引き起こすリスクがあると指摘した。
 また、一部の大手金融機関に過去最大の損失をもたらした信用市場の混乱は、終息まで程遠い可能性があると説明した。

 金融機関は現時点で傷を負っており、リセッションが軽微にとどまった場合、それは長期に及ぶことになり、状況改善までには時間がかかるだろうと述べた。

 信用収縮が2009年3月まで続くとの見通しも示した。

格付け機関の重要度低下

 ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、オンライン版 24日)

 米国証券取引委員会(SEC)がさまざまな市場で信用格付けの重要度低下につながる可能性がある新たな規定を25日に提案する計画だと報じた。
 新たな規定案が導入されれば、ムーディーズ・インベスターズ・サービスやスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)などによる格付けを考慮せず、マネーマーケットファンド(MMF)が短期債に投資できるようになることからファンドマネジャーが担う投資判断の責任は大きくなるようだ。

 SECは現在、高水準の投資適格級格付けのある短期債だけをMMFの投資対象として認めている。

モノライン約138兆円の信用度

 ブライアン・イェルビントン氏と ロブ・ヘインズ氏のリポート
 クレジットサイツ(債券調査会社)のアナリスト

 米国の金融保証会社(モノライン)大手のMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループが保証する証券の格下げがまだ

     氷山の一角

に過ぎないとの見方を示した。
 国際スワップデリバティブ協会(ISDA)がまとめたデータを引用し、モノライン各社が保証する証券の総額は最大1兆2800億ドル(約138兆円)に上ると指摘した。

 フィッチ・レーティングスやスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に続き、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが先週、MBIAとアムバックに付与していた最高格付けを引き下げた。
 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はこれまでにメリルリンチの資産担保証券インデックスに組み込まれる証券のうち0.42%を格下げしている。

 モノラインの信用度が崩壊すれば再びサブプライム問題と同様の金融不安の拡大が起こることになるかもしれない。

    

マネーパワー

 豪の資産運用会社大手AMPキャピタル・インベスターズがアジアの不動産市場で

   最大160億豪ドル(約1兆6400億円)

の投資を目指している。

 中でもシンガポールで保有する工業用不動産を2倍に増やす計画だとロイターが報じた。

 これはアンドルー・バード最高経営責任者(CIO)の話を基に伝えたもので、AMPキャピタルは日本や中国での企業買収や不動産獲得も目指しているという。

 ただ、同CIOは、AMPキャピタルが市場の変動の大きさを理由に、シンガポールの不動産を対象とした不動産投資信託(REIT)の設置計画を中止したという。

2008.06.23

商品トレーディングチームの強化

 スタンダード・チャータード銀行(英)は今年、原油や農産物の取引を強化するため

    商品トレーディングチーム

で約2割の増員を計画している。

 同行には現在、約40人の商品トレーダーがおり、原油に加え、コーヒーやココア、砂糖など農産物を扱う新規採用のトレーダーはドバイとシンガポールが拠点になるという。  

  

原油追加供給の要求がない

 ヘリル議長(アルジェリア・エネルギー鉱業相 OPEC)の発言(23日)

     アルジェリア国営ラジオとのインタビュー

 OPECは追加供給の要求がなければ増産することはできず、今のところそのような

   要求はない

と述べた。  
 需給関係はバランスが取れているとの見方を示し、投機、ドル相場の動向、欧州中央銀行(ECB)の金融政策などにより、原油価格は年末まで高水準で推移するだろうと指摘した。  

 また、今年は需要が減退しており、追加的な生産を吸収するほどの需要はないと述べた。

 原油取引の大部分は直接取引であり、価格形成の目安となるスポット市場は余剰原油の取引であり、実需を補完するものであるが、先物市場が実体経済の価格を決めている構造の変化には資金流入のパイプを閉めるしか手はない。

   

ジッタ会合の影響は全く見られず

 NYMEXの原油先物相場は、アジア時間 23日の時間外取引で上昇している。

 サウジアラビアが来月増産する方針を示したものの、ナイジェリアで先週パイプラインが爆破された後で、供給懸念を抑制するには十分でないとの見方が広がった。

   

脱税幇助でFBIが捜査、スイス金融部門の評価への影響懸念

 ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の報道(22日)

 米国連邦捜査局(FBI)は、スイス金融大手UBSに関連した数億ドル規模の脱税事件で、スイスへの捜査員派遣を正式に要請した。
 UBSの元従業員Bradley Birkenfeld被告が前週、米フロリダ(Florida)州の裁判所で、富裕層の米国人顧客が数百万ドルを脱税するのをほう助したと供述していた。

 スイスの司法および財務当局者は米国を訪問し、今回の事件の影響がスイスの金融部門全体の評価に影響を及ぼしかねないとして、米国の司法および金融当局者と協議を行った。

 米国司法省によると、Birkenfeld被告はUBSのプライベート・バンキング部門の責任者だった2001-06年、資産を海外に隠したいと考えている裕福な米国人と頻繁に会っていたことを認め、Mario Staggl被告ほかの責任者とともに、顧客に対しスイスの口座の預金で宝石や芸術品などを購入し、スイスの金庫に預けるよう助言した。精巧な手法を用い、約2億ドル(約210億円)の所得隠しを行い、720万ドル(約7億7000万円)の脱税を幇助した罪に問われているという。

 なお、ニューヨーク・タイムズ紙は、この事件には約2万人が関与していると報じている。

    

2008.06.22

緊急会合ではOPEC決定の増産とはならず

 国営アルジェリア通信(APS)

 ヘリル議長(OPEC アルジェリア・エネルギー鉱業相)は、原油消費国による増産要求は

    非論理的で不合理

との見解を示した。

 産油国と消費国は22日、サウジアラビアで緊急閣僚会合を開催しているが、サウジアラビアでの会合は、現在の原油高要因に関する見解を明確にするものであり

 投機や地政学的緊張、製油所の稼働率が制限されていること

が、原油価格高騰の

     最も重要な要因

であるとの見方を示した。  
 また、緊急会合でOPECによる決定が下されることはないと示唆した。

 この会合に参加するOPEC加盟国はそれぞれの見解を示すだろうとしており、OPECとしての立場での出席ではないことを述べた。

 

微生物の箱船

 小林史尚准教授(環境生物工学 金沢大)らは、大気汚染の原因となる化学物質を中国大陸からもたらすと疑われている黄砂が、カビや細菌を運ぶ

    微生物の箱船

にもなっている可能性が出てきたと中国・ウルムチであった国際会議で発表した。

 黄砂に付着した微生物による人の健康や生態系への影響が心配されるという。

 

穀物相場高騰の可能性

 米国は世界のトウモロコシの37%、大豆の36%を生産する最大の穀物生産国であり輸出国であるが、この米国最大の穀倉地帯を流れるミシシッピ川や支流が豪雨による増水で決壊し、約2万平方キロの農地が水浸しになった被害は、国境や海を越えて、世界の食糧供給に深刻な影響を与える恐れが出てきた。

 農地が水没により、今季の大幅減産は避けられないとみられる。

 バイオ燃料増産などを契機に高騰を続ける穀物価格を一段と押し上げ、途上国の食糧事情を深刻化させる恐れも強い。 

 豪の穀物生産は旱魃の昨年から逆に急激に回復しており、この穴を埋めることが期待されるが、天候悪化によっては目論見どおりには行かなくなる。

 また、飼料コストの高騰で畜産業も大打撃を受けており、食肉や乳製品価格に波及するのは必至となっている。
 NZDや豪ドルに対する需要が拡大する可能性も高く底値を確認して買い向かうことになりそうだ。

モノラインの信用崩壊が始まるか?

 ムーディーズの発表(20日)

 米国のFGICセキュリティー・キャピタル・アシュアランス(SCA)

    金融保証会社(モノライン)部門

の保険財務格付けを投機的水準に引き下げた。
 両社とも、資本が当局が要求する最低水準に近づいており、住宅ローン関連証券の損失に対して

    新たに引当金を計上する可能性

もあり、法律で定められた資本余力を侵食するだろうと説明した。

 なお、FGICやSCAなどのモノラインの大半は、地方債の保証からより複雑なサブプライムローン関連証券に業務を拡大したが、サブプライムローン関連証券のデフォルト急増で窮地に陥っているという。

 ムーディーズの発表

 FGIC傘下の

   ファイナンシャル・ギャランティー・インシュアランス
   FGIC・UK

の格付けは従来の「Baa3」から投機的水準の「B1」に4段階引き下げられた。   また、SCA傘下の

   XLキャピタル・アシュアランス
   XLファイナンシャル・アシュアランス

は従来の「A3」から、これも投機的水準の「B2」に8段階下げられた。

 格付け見通しはいずれもネガティブとなっている。

 モノラインの格付けを大きく引き下げてきており、週明けは株価が大きく売り込まれることが懸念される。株価下落によりリスクマネーが株式市場から流出することで米ドル売りが強まる可能性が高い。
 インフレ懸念で米国金利引き上げとの綱引きが始まっており、相場が荒れそうだ。

    

MBIAが5段階格下げ

 ムーディーズ(格付け会社 米)から5段階格下げされたモノライン(金融保証会社 米)大手のMBIAは20日、合わせて

     74億ドル(約7960億円)相当

の支払いと担保差し入れを余儀なくされるだろうとの見通しを示した。
 なお、支払いが要求されるのは、同社が保証した自治体の投資に関連した契約が対象となるようだ。

 MBIAは同日、MBIAの保険財務格付けを「A2」に5段階引き下げたことを受けて、同社はこの要求に応えるために現金と短期投資が40億ドル相当、102億ドル相当の他の証券類など計152億ドルの資産を保有しているという資料を発表した。
 MBIAは格下げに対して、当社はいかなる新しい要求に対しても十二分に対応できる流動性資産を有していると説明した。

2008.06.21

5年ごとの最低賃金の引き上げで合意

 大田弘子経済財政政策担当相の会見で

    成長力底上げ戦略推進円卓会議
            (議長:樋口美雄・慶大教授)

において、5年間程度の期間で国が法的に定めている最低賃金(全国平均)を引き上げることで合意したことを明らかにした。

 今回の合意について、今まで最低賃金の目指すべき水準がないまま、対前年の引き上げ幅だけ議論してきたと説明した。

 1959年に最低賃金法が出来てから50年で

     画期的な合意ができた

と語った。
 また、実体経済への影響について、長い目でみれば、消費や経済全体に好循環を作る一歩になったと強調した。

 

ニューヨーク原油先物相場は反発

 ニューヨーク原油先物相場は反発した。

 米ドルの下落に伴い通貨ヘッジとしての商品投資の魅力が高まった。

 

 ニューヨーク・タイムズ(NYT)

    
 イスラエルの実施した軍事演習はイランの核施設への攻撃を想定したものだったようだと報じた。
 また、イランの上位聖職者の一人はイスラレルの攻撃に対し「強力な反撃」で応じるだろうと語った。
 イスラエルによるイラン攻撃を想定した軍事演習は明らかに地政学リスクを抑える材料ではないようだ。

 石油価格は米ドル安を嫌気した投資家が原油投資に資金を振り向けて過去1年間でほぼ2倍に押し上げられている

 米ドル相場は連邦公開市場委員会(FOMC)が25日の会合で利上げするとの観測が弱まり下落した。

          

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IMMユーロ先物市場の建玉報告(6月17日現在)

 商品先物取引委員会(CFTC 6月20日)

 IMMユーロ先物市場の建玉報告(6月17日現在)

 大口投機家のネットポジション
    先物のみ  ▲9,290枚(前週比▲1,750枚)
    先物+OP ▲8,047枚(前週比▲  949枚)

とショートが小幅に拡大した。  
 小口投機家のポジション
    先物のみ  5,103枚(前週比 11,246枚)
    先物+OP 4,341枚(前週比   10,567枚)

とネットロングが増加している。  

 期間中、主要8カ国(G8)財務相会合を控え13日に一時1.5303ドルと5月8日以来の1.53ドル台割れが迫ったものの、それ以降はリーマン・ブラザーズの純資産額が減少し信用懸念が強まるなか、6月NY連銀製造業景況指数が3カ月ぶりの水準へ悪化したため、ショート増加は小幅に止まった。

クライス油田の拡張作業

 国営サウジ通信(SPA 20日)  

 サウジアラビアが同国の

      クライス油田の拡張作業

を2009年半ばまでに完了し、同国の生産能力が日量120万バレル増えると見込んでいると報じた。  

 SPAによれば、サウジアラビアは09年末までに合計生産能力を日量1250 万バレルに引き上げる計画を立てており、クライス油田もその計画の一端を担っている。

 また、サウジのアブドラ国王やファイサル外相らによる「原油高騰を非常に懸念している」とのコメントをあらためて伝えるとともに、市場の安定化と「原油供給の安全性」を目指すとの方針も再び強調した。

 同国は世界最大の原油輸出国であり原油価格形成への影響力は大きい。

 産油国と消費国は22日、サウジアラビアのジッダで会議を開き、高騰が続く原油価格の安定化について話し合う予定。  

 SPAによれば、サウジ政府はこの会議中に、クライス油田の視察を実施する見通し。

 同油田事業について、世界の石油業界で  

    最大規模の事業の1つ

としている。

      

インフレ抑制が優先事項

 周総裁(中国人民銀行 中央銀行)の発言(19日)

   場  所  ワシントン

(発言概要)  

 人民元先物が今後1年で元が6.6%上昇する可能性が高いことを示しており、インフレが今年、引き続き低下するかどうかを判断するのは困難だとの認識を示した。
 同総裁がインフレ抑制が優先事項だとの方針を強調した。

 元相場は2005年のペッグ(連動)制廃止後の最高値付近で取引されている。

 中国政府は20日に燃料価格を少なくとも17%引き上げている。  

 中国外国為替取引では、人民元が米ドルに対し上昇し、週間ベースとして3週連続高となった。  

     

2008.06.20

中国の対外金融資産

 中国国家外為管理局(SAFE 20日)
    ウェブサイトで発表

 中国の対外金融資産は昨年、純ベースで

    1兆220億ドル(約110兆円 前年比+67%)

となった。
 金融資産が2兆2800億ドル(同+39%)に増加した。一方、債務は1兆 2700億ドル(同+23%)となった。

 07年末の海外直接投資は総額1076億ドル、海外証券投資は2395億ドルとなっている。

投資銀行の破綻への明確な対応方法

 ポールソン財務長官の講演(19日)

   場  所  ワシントン

(発言概要)

 商業銀行のような安全網も持たない金融機関に何が起こっているかを明確にする必要があるとして、銀行規制当局に投資銀行の破綻への明確な対応方法を設定するよう求めた。

 さらに、米国経済が困難な時期にあり、エネルギー価格の高騰が景気減速を長期化させる恐れがあるとの見方をあらためて示した。

 米中戦略対話で中国の為替政策を弱める発言を行ったが、中国の人民元が強くなれば石油や天然ガスなどエネルギー資源を購入するバイイングパワーが強くなり、エネルギー価格の高騰に拍車を掛けることになるという矛盾している感じだ。

カントリーワイド・ファイナンシャル

 バンク・オブ・アメリカ(BOA 米銀2位1)の発表

 BOAは今年1月11日に発表した住宅ローン最大手

     カントリーワイド・ファイナンシャル

への買収提案がこれまでに4分の1目減りした。

 住宅不況に伴う銀行の損失拡大の見通しが背景となっている。

 BOAは先月、カントリーワイドの全債務を保証しない可能性があると発表したことで、デフォルト懸念が高まっている。
 株価下落により、1月に約40億ドルだった株式交換方式による買収提案の価値は29億ドルまで減少している。
 なお、カントリーワイドの株価は、買収提案の1株当たりの価値(4.93ドル)をさらに11%下回っている。

 FBIの捜査の進展から詐欺行為があったことを示唆する何かが見つかれば、カントリーワイドは破綻する可能性が出てくるかもしれない。 

ベアーSの元ヘッジファンド運用責任者をFBIが逮捕

 ベアー・スターンズ(米証券)傘下で昨年破綻し、サブプライム住宅ローン危機が表面化するきっかけとなったヘッジファンドの元運用責任者2人が19日朝、それぞれの自宅で米連邦捜査局(FBI)に詐欺の容疑で逮捕された。

 FBIのニューヨーク事務所報道官ジェームズ・マーゴリン氏によると、逮捕されたのはラルフ・シオフィ容疑者(52)とマシュー・タニン容疑者(46)で指紋採取の後、ブルックリンの連邦裁判所に移送のため手錠をかけられた。

 米証券取引委員会(SEC)は両容疑者が投資家に対し、ファンドが健全だと虚偽の説明をしていた疑いがあるとして、この日のうちにも提訴する可能性がありそうだ。

 シオフィ氏などが運用していたファンドが最初に破綻したことから格好の標的にされているものでFRBの金利政策が悪く信用危機を止めれなかったとしても処罰が出来ず、スケープゴートが必要だったのかもしれない。

人民元相場の決定

 中国の外国為替取引で、人民元が米ドルに対し7営業日続伸し、2005年のペッグ(連動)制廃止後の最高値を更新した。

 米中戦略経済対話でポールソン財務長官が中国に対し

     人民元相場の決定

における市場の役割を拡大させるよう求めたことに反応した。

 ただ、人民元の柔軟性の拡大が中国のインフレを抑制する上で重要な手段だと指摘したものの、強くなった人民元による鉱物資源を買う動きが大きくなることは必定でありインフレを加速させるリスクが高まる。パンドラの箱を開ける可能性があり、米国や日本など資源輸入国にとっては大きな脅威となる。
 米国は海底油田の掘削禁止法案の廃止を議会に求めており、日本だけが大きな波を受けるかもしれない。

住宅相場が今年、最大で9%下落

 HBOS(英住宅金融大手)の発表(19日)

 英国の住宅相場 が今年、最大で

    9%下落する恐れ

があると警告した。

 この数値は従来予想を上回る値下がり率 で、住宅ローン借り手によるデフォルトが増大する可能性が高いようだ。

   HBOSの資料

 英国の住宅市場は引き続き軟調な経済環境で住宅ローンの不良債権が増加する との見方を示した。 

 イングランド銀は4月、流動 性を高めることを目的に、市中銀行が保有する住宅ローン担保証券(MBS)を国 債と交換するプログラムを発表した。

 同社はすでにイングランド銀行の新規融資プログラムを利用し、今後 も借り入れを続ける方針であることを明らかにした。      

 金融機関の信用崩壊が始まるきっかけになるかもしれない。原油価格の下落に伴いインフレ傾向が軟化した場合にも景気回復が伴わなければ、信用崩壊のスピードが増すと見られ、何も対策がなければクラッシュするかもしれない。

 その場合に、単発で円に資金が流入する動きになるかは不明だ。

 

     

2008.06.19

イスラム金融

 フランク・ガーハード氏の発言
   ファンド関連デリバティブ(金融派生商品)戦略部門の責任者  
   (バークレイズ・キャピタル バークレイズ(英銀4位)の証券部門)

 バークレイズ・キャピタルや 米投資会社ブラックロックとオスプライ・マネジメントなど5社は

    イスラム法 シャリーア

に適合する複数のヘッジファンドをドバイで設定する予定という。

 ファンドは、ドバイ政府傘下のドバイ・マルチ商品取引所からそれぞれ5000 万ドル(約53億8000万円)のいわゆる種子資本を得て、向こう2週間以内に設定される見通し。

 シャリーアでは、負債額が非常に多かったり、酒類や賭博、武器などに関連したりすると学者らに判断された企業への投資が禁止されている。

 S&Pは2006年、世界のイスラム教徒の資産総額が約3兆6000億ドルに上るとの推計を発表している。世界の商人であるアラブ、インド、中国、ユダヤの資金が動き始めた感じだ。

   

武装勢力による攻撃で石油生産中止

 ロイヤル・ダッチ・シェル(英・オランダ系 欧州最大の石油会社 19日)

 武装勢力による攻撃を受け、ナイジェリアの沖合にある

     ボンガ油田での生産を中止

したと発表した。

 出荷スケジュールによれば、同油田は日量約19万バレルの原油を生産しているという。

危険なコーナーは今年の空売りのチャンス

 ボブ・ジャンジュア氏のリポート(11 日付)
   ストラテジスト 
   ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS 英銀)

(概  要)

 株式と信用市場の最悪期はこれからやってくるとの見方を示した。
 景気減速とインフレが中央銀行を重大な政策ミスにつながりかねない

    危険なコーナー

に追い詰めたと指摘した。
 6月終わりから7月初めにかけて株価指数が上昇した場合は

    今年の空売りのチャンス

だとの見方を示し、7月半ばから10月にかけてが、昨年の10-12月期に始まった弱気相場のなかでも最も弱い時期となる公算が大きいと予想している。

    

評価損はまだ3分の1ほどが出ただけ

 ジョン・ポールソン氏の講演(18日)
   ポールソン(ヘッジファンド NY 米)の創業者

   場  所  モナコ
   要  件  GAIMインターナショナル会議

(発言概要)

 今回の信用危機による評価損や損失は

     総額で1兆3000億ドル(約140 兆円)

に達する公算があるとの見方を示した。
 米国経済の先行きについて、住宅価格下落が個人消費の重しとなるなかでリセッション(景気後退)に向かいつつあるとして、今年7-12月(下期)は1-6月 (上期)よりも悪く、減速は2009年まで続くとの見方を示した。
 なお、住宅市場では苦境を示す兆候が強まっていると指摘した。

 国際通貨基金(IMF)は信用危機による損失の総額を9450億ドルと見積もっている。評価損はまだ3分の1ほどが出ただけであり、数多くの問題が残っており、年末まで影響が続くと見ており、まだ、安定化の兆しは見られないと述べた。

 なお、ポールソン氏はサブプライム住宅ローン関連証券の空売りで大きな収益を上げた。

 

通貨政策で二枚舌

 

バークレイズ・キャピタル・リサーチのアナリストのリポート(18日付)

 ポールソン財務長官が通貨政策で

     二枚舌

を使っており、インフレ抑制で米ドル高を望む一方、アジア各国には当該国通貨の上昇を求めていると指摘した。

 バークレイズのアナリストは、ポールソン長官は原油高に起因したインフレ圧力を抑制するため、対ユーロでは米ドルの上昇を望んでいるが、不均衡是正のためアジア通貨に対してはドルの下落を望んでいると記述している。

 通貨政策で二枚舌を使っても、矛盾した結果としかならず金融政策における信用をなくすだけではないだろうか。インフレ圧力を抑制するのが原油価格だけで消費財輸入の価格上昇につながるアジア各国の通貨上昇圧力は国内のインフレを加速させ消費者の景気信頼感指数に大きく影響を与えるのだが。

   

住宅価格の下落は最大30%(米国)

 ヘンリー・シルバーマン会長の発言(18日)
   リアロジー(住宅用不動産仲介大手 米)
   CNBC(米経済専門局)のインタビュー

(発言概要)

 米国の住宅価格は、既に市場に相当数の物件があり、差し押さえを通してさらに多くが出てくると見込まれることから、この夏に

      さらに10%下がるとの見通し

を示した。
 同氏によると、夏の値下がり率の予想は完了前の成約状況に基づいており最終的に価格が 30%下がると予想しているという。

 今、契約すれば売買完了は9月になると説明した。
 なお、全米の住宅販売仲介市場でリアロジーは24%のシェアを有している。

 住宅価格下落が拡大する中で、信用崩壊が加速する可能性が当然ながら高くなり、金融市場におけるクラッシュが起きた場合の資金の退避先を考えておく必要がありそうだ。

 

2008.06.18

豊富な労働力が枯渇 (中国)

 蔡所長(中国社会科学院人口・労働経済研究所)の発表(18日)

 中国の急速な経済成長を支えてきた豊富な労働力が枯渇しつつあり、今後企業の労働コストが上昇する恐れがあると警告した。  

 過去30年にわたり都市部の工場への出稼ぎ労働者の供給源となっていた農村部の余剰労働力は、1990年代のピークの2億人から、現在は約5000万人まで減少しているという。 

 ただ、労働力不足を反映し、3月末の都市部の失業率は4.0%(前年 4.1%)に低下しているものの地域間の経済格差は暴動前夜の状況にあり危機的であり、雇用の拡大と賃金の上昇が消費拡大を後押しするものの出稼ぎ労働者を含む低所得者層の不満が拡大するという懸念はなくなる状態ではない。

暴落に備える

 テレグラフ(オンライン版 18日 英紙)

 ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS 英銀)のアナリストらが、3カ月以内の株式・信用市場の

     暴落に備えるよう顧客に警告

したと報じた。

 インフレの脅威が世界の主要中銀の手を縛るなかでの事態悪化を予想しているという。  RBSは米株の指標であるS&P500種株価指数が9月までに300ポイント余り下落し、1050になると予想している。

 さらに、世界的な好調期の行き過ぎが修正されるなかで、影響は欧州や新興市場にも広がるだろうとしている。
   
 米国の住宅市況が一向に上向く気配がなく、景気後退が続けばサブプライムより上位のALT-Aなどにもデフォルトの波が打ち寄せるかもしれず、原油高騰が続けば大きく信用が崩壊するリスクが目前に迫っているようだ。

NLP戦略

 NLPの道具を活用すれば、優秀で創造的な人々の「認知プロセス」をマッピング。

ロバート・ディルツ博士の天才達のNLP戦略

 並外れた能力の持ち主は、思考中にどのような感覚の使い方をしているのだろうか。  

 その無意識的な一連の動きをマッピングすることは可能かというテーマに関心を 持ち、その後、天才たちの認知パターンの研究成果。

 

ウクライナのNATO加盟による問題

 複数の通信社が伝えた港湾関連の式典での発言
   イタルタス通信インターファックスロシア通信  

 イワノフ副首相(ロシアのは14日、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すればロシアとの軍事産業のつながりはなくなり、貿易面での協力も縮小すると述べた。

 また、今後もNATO加盟を目指すのであれば、査証の規制も導入されると述べた。

 副首相は記者団に、こうした両国間の分断がどちらにより痛みを生じさせるかは言えない。両国に痛みが生じるだろうと語った。ウクライナの経済)  

 ロシアは、安全保障上の脅威になるとしてウクライナとグルジアのNATO加盟に強力に反対しており、もし加盟すれば

    軍事行動をとる可能性

があるとしている。 

  

穀物生産が大幅増加の見込み

 豪農業資源経済局の発表(17日)

 08年度(08年7月~09年6月)の小麦生産量は

     2370万トン (前年度比+82%)

と干ばつの影響を受けた前年度(約1300万トン)より大幅増加となるとの予測を発表した。

 大麦やキャノーラ(セイヨウアブラナ)などを加えた主要冬作物全体の生産量も3700万トン(同+65%)に達する見通し。

 同局によれば、最近の東部地方の降雨が作付けに良い影響を与えたが、今後の成長期の降雨量が予想達成の決め手になるとしており、気象の激変がない限り商品市況は軟化することが予想される。

     

鋼材の供給能力が追いつかない

 日本造船工業会の田崎雅元会長(川崎重工業会長)は17日の定例会見で、活発な造船需要に対し鋼材の供給能力が追いつかないため会員造船会社18社のうち10社で鋼材の供給遅れが起きていることを明らかにし、最大2週間の遅れが生じているいう。

 同工業会は今年初め、日本鉄鋼連盟に安定供給を要請したばかり。

 鋼材の供給が遅れが深刻化すれば「再度要請していく」との考えを示した。

 

2008.06.17

投資先の判断ミスで大きく損害を発生させた

 ドイツの政府経済諮問委員会(5賢人委員会)のリポート(17日)

 ドイツの州立銀行について、2015年までに売却すべきだとの見解を示した。

 投資先として購入したサブプライム住宅ローン関連の損失発生で、ドイツの金融業界において州立銀が

     大きな弱点

だということが示されたことから、5賢人委員会はリポートで州立銀行は信用危機の影響を過度に受けているだけでなく、多くの場合は低収益で、ビジネスモデルの持続性も低いと指摘したもの。

 

ドイツの金融機関ではこれまで信用収縮に関連した評価損を488億ドル(約5兆3000億円)計上し、このうちWestLBやバイエルン州立銀行など州立銀の評価損は201億 ドルで、全体の43%を占めると見られる。
   

借金を論じるより資産はどうなの?

 福田康夫首相は17日午後、主要国の通信社代表と会見し、消費税率の引き上げについて

      5%でやってきたこと

で財政赤字を背負っているとも言える。決断しなければならない大事な時期だと述べ、消費税引き上げは避けられないとの認識を示した。

 ただ、国の借金についての発表があるが、国の資産の規模についてはマスコミも取り上げない。借金だけが増加するというのも国の財政を考えればおかしなものだ。為替介入再発行した債券は、借金であるが、米ドルに変わっている・・・これも借金であるが、資産でもあるということを何故か誰も報道しない。
 株式会社の貸借対照表を考えれば、国の資産の額も消費税引き上げ論議より先に明らかにすべきだろう。

サハリン2で天然ガス採掘量を増やすことを検討

 ガスプロム(国営 ロシア)は16日、同社がロイヤル・ダッチ・シェル(英・オランダ系石油大手)とロシア極東地域で進めている

    石油・天然ガス開発事業 サハリン2

について、同事業のガス田からの天然ガス採掘量を増やす検討していることを明らかにした。
 最初のLNGの出荷は、2009年初めになる公算があるほか、サハリン2の 石油生産体制を季節生産から通年生産に転換する方針をあらためて表明した。
 
   

AIGのCEOが辞任

 アメリカン・インターナショナル・グループ(米保険最大手 AIG)は16日までに、マーティン・サリバン最高経営責任者(CEO)が辞任したと発表した。

 AIGの取締役会は15日、非公開の会議を開き、後任にはロバート・ウィルムスタッド会長が就くと発表した。  

 サリバンCEOの任期中に過去最大規模の損失を計上し、株価が急落した同社は、新CEOの下、金融危機の克服を目指すという。

 AIGは

ジャンク級の企業のデフォルトが高水準

 ダイアン・バザ氏のリポート
   アナリスト(スタンダード・アンド・プアーズ S&P)

 信用格付けがジャンク級の企業のデフォルト(債務不履行)率は5月に

     1.45% (前月 1.29%)

と世界で2年7カ月ぶり高水準に達した。

 米国では1.89% (前月 1.64%)と2年2カ月ぶり高水準だった。

 リポートでは、経済環境の悪化と依然として高い金融市場でのボラティリティ(変動性)を背景に、犠牲となる企業は過去何年かを上回るペースで増えていると指摘した。

 年初から今月11日までにデフォルトとなった企業数は 2007年あるいは06年全体を超えた。
 今年の米国のデフォルト率が向こう1年で最悪4.7%に達するとの見通しを据え置いた。件数では74件となると見られる。

トルコ中央銀行が金利引き上げ

 トルコ中央銀行の発表(16日)

 金融政策委員会で、主要政策金利の翌日物借入金利を予想通り50ベーシスポイント(bp)引き上げ、16.25%とした。

 翌日物貸出金利も50bp引き上げ、20.25%とした。   

政策金利を引き上げの計画はない

 

ワシントン・ポスト紙は16日、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は

     政策金利を引き上げる

計画はないと報じた。

  こうした影響からか米国債の利回り水準が5カ月半ぶりの高水準付近に上昇し買いを誘ったことから米国債相場は上昇した。

 また、午前にニューヨーク連銀が発表した同州の製造業景況指数が低下し、午後に入って発表された6月の住宅市場指数も落ち込んだことから、米国の景気減速がさらに悪化するとの見方が強まった。

   

2008.06.16

仕組み信用商品の危機

 キアン・アボホセイン氏(アナリスト JPモルガン・チェースらのリポート(16日)

 欧州の金融機関が、保有資産の時価評価に伴い、さらに

      97億ユーロ(約1兆6190 億円)

の評価損を計上するとの試算を示した。

 税引き前でドイツ銀行が36億ユーロ、クレディ・スイス・グループが21 億スイス・フラン(約2170億円)、仏ソシエテ・ジェネラルが18億ユーロ、ナテクシスが14億ユーロの追加評価損を出すとの見通しを示した。

 金融規制当局と銀行経営陣はサブプライム住宅ローン危機の発生後すぐに銀行業界への信頼を強化するべきだったが、それをしなかったと指摘した。

 その結果、仕組み信用商品の危機が投資銀行収入に波及した。
 さらには、2009年に従来型の信用商品に影響を与える可能性があると記述している。

 ただ、米国発の金融機関の信用喪失のは急拡大を査定することは発生直後には不可能であり、仕込みの程度等が明らかになっていない金融商品の価値低下が確定するまでのタイムラグがあるため、危機直後の信頼強化策は逆に大きく値を下げることにもなりパニックになることも考えられる。

   

米中戦略経済対話

 アラン・ホーマー氏(中国問題責任者 財務省 米)の発言(13日)

 米国は中国が今後も人民元の対ドルでの上昇を容認し続けるよう期待しており、来週メリーランド州アナポリスで開催される米中戦略経済対話でその立場について話し合う姿勢を明らかにした。

 また、金融およびマクロ経済のサイクルをどのように管理するかが主要な議題の1つとなるとも説明し、企業投資や貿易、エネルギー、環境政策も議題となると述べた。

 なお、人民元が2005年7月のペッグ(連動)制廃止後、ドルに対し19.9 %上昇していると指摘したうえで、貿易加重ベースでは、人民元はすべての通貨に対し9-12%上昇していると述べた。

 今回の米中戦略経済対話にはバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長やシュワブ米通商代表部(USTR)代表も出席するが、エネルギー省のボドマン長官は日程の調整がつかないため代理が送られる予定とのこと。


   

景気下降が長期化する恐れ(米国)

 ポールソン財務長官(米国)の発言(14日)

  大阪での主要国首脳会議(洞爺湖サミット)財務相会合後の記者会見

(発言概要)

 最近の石油価格上昇で米国の

     景気下降が長期化する恐れ

があるとの認識を明らかにした。

 米国経済が住宅部門の低迷と信用収縮に直面していると指摘し、同時に、依然としてわれわれは年末までに米国の景気拡大ペースが加速すると予想しているとも述べた。

 また、世界の景気減速が保護貿易主義をあおることを各国の政策当局者が防止するよう促した。

 G8各国は安全保障上の懸念を緩和するために、国際的な投資を透明にする必要性で合意した。

 同長官は政府系ファンド(SWF)に対しては、投資が政治的理由でなく、経済的理由で実行されることを確実にするよう自主的なルールを採用するよう促した。

    

2008.06.15

日量50万バレル程度の追加増産

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)

 サウジアラビアは、原油高騰に対応し7月から日量50万バレル程度の追加増産を計画していることが14日分かった。

 この報道のとおりに増産すれば同国の原油生産は同約1000万バレルと過去最高水準に達する見通しとなる。

 サウジ政府当局者から説明を受けた業界関係者の話として伝えたもの。

 サウジは、一時1バレル=140ドルに迫った原油相場の安定策を探るため22日、同国ジッダで産油国と消費国の国際会議を開催予定となっている。ここで、追加増産を公式表明する可能性があるとみられる。

 ブッシュ大統領が5月中旬に訪問したのに合わせてサウジは、日量30万バレルの増産実施を明らかにしており、生産量は現在同945万バレル規模と見られる。

 記録的な原油価格の上昇により投資資金が潤沢となり極地での石油資源開発が進み、ペトロブラスなどは理論外の深度で今世紀最大の油田を発見しており、把握埋蔵量が劇的に拡大する可能性もあることから大きく価格が暴落するリスクが高くなっている。
 逆に、高値安定となれば日本の経済水域にある膨大なメタンハイドレート
現在確認済みは14年分、推計100年分の開発に資金が流入することにもなり開発技術の向上に弾みがつけばエネルギー生産国ともなりえる可能性が高い。

  

株式相場は荒っぽい展開を予想

 米国の株式相場は荒っぽい展開になる可能性が高そうだ。

 当面の焦点であるゴールドマン・サックスなど証券大手の決算発表が予定されており、内容次第で株価が荒れることが予想される。

 サウジが日量50万バレルの新油田で1カ月以内に採掘を始めるとの情報から週末、原油価格は下落に転じており、米ドル高も株価下落により高値圏で一服している。

 また、先週半ばにダウ工業株30種平均は200ドル超と大幅に下落し、約3カ月ぶりの安値を付ける場面があった。

 これまでの原油価格の大幅上昇に加えて、証券大手ゴールドマン・サックスが決算で大幅赤字を計上するとの憶測が流れたことが影響し、米ドル買いが鈍化し始め、株価下落を促した。  

 リーマン・ブラザーズは決算で約28億ドルの最終赤字に陥るとの見通しを発表している。

 これから明らかにされる証券大手の決算内容が予想外に悪ければ、サブプライムローン問題への懸念が再浮上し、株価は下値模索の展開となりかず、モノラインやALT-Aなどの信用価値が低下する懸念もあり注意したい。

金融市場の混乱の責任は?

 渡辺喜美金融担当相の発言(15日)

   場  所  クアラルンプール(マレーシアの首都)
   要  件  世界経済フォーラム東アジア会議

(発言概要)

 米国が金融市場の信用崩壊を招いたサブプライム住宅ローンの対応として、金融市場の混乱を解消するため

     日本の資金

が必要になるとの見方を示した。
 サブプライムローン問題の影響で巨額損失を出した欧米金融機関の資本増強には公的資金の投入が必要とした上で、それぞれの国の財政資金だけでは多分まかなえないだろうと指摘した。 

 サブプライムローン問題で日本が受けた影響は欧米に比べ少なかったことを踏まえ、最後の出し手になるかもしれない。
 日本は官民とも長期のお金を出すのが特徴だと強調した。

  

散歩もの

 目的もなく歩くことが散歩の楽しみであり、歩いて何に遭遇するか分からないところがおもしろい。

散歩もの

 この漫画の作者二人は、そこのツボを心得ていて、行き当たりばったりの小さな旅のワクワク感がよく伝わってくる。  

  歩き慣れた道でもそのつど景色は違うのもいいものだ。

 

強い米ドルはG8で話題に上がらず(ロシア)

 クドリン財務相(ロシア)の発言

 G8財務相会合終了後の会見で、米ドルの下落は実は、原油価格上昇の一因になっている。米国は今週に入り米ドルを強くするための措置をとると表明したが、今回の会合では話題に上らなかったと述べた。

 資源国家として経済力を強化しているロシアにとっては、強いルーブルが欧州への権益拡大の追い風となり、米ドルの弱体化は主軸通貨離れを加速することから、強い米ドルを支持することはない。
  
 経済の軋轢から考えれば、強いルーブルは貿易面での決済資金の手当てとして過去大規模な金の売却で対処した動きはこのところは見られず、金相場の底値を支える動きとなっている。

強い米ドルを支持(仏)

 ラガルド・仏経済財務雇用相の発言

    G8閉会後

 ボールソン財務長官が、強い米ドルが、とりわけインフレへの対応という点で不可欠との認識を明確にしたことは非常に喜ばしいと述べた。

G8で為替への言及なし

 主要8カ国(G8)財務相会合が14日閉会した。

 G8財務相会合直前に急浮上した米国のドル安是正発言を受けて、注目された為替の問題では、声明で直接的な言及は盛り込まれなかった。

 米ドル安価の問題など為替への言及が声明に盛り込まれなかったことから、週明けでは米ドルが売られる可能性が高まった。

 

2008.06.14

新型インフルエンザ対策

 新型インフルエンザ対策を検討している与党プロジェクトチームは12日、発生後に作るワクチンは

     未成年者から優先的に接種する方針

を打ち出した。

 発生後に作る流行後ワクチンは、細胞培養法と呼ばれる新技術を使えば、約3か月で製品化することが可能で、半年以内に国民全員分を製造できるという。

 これまで医師や警察などの社会機能維持者に優先的にワクチン接種することは決まっていたが、一般国民に対する優先順位は明確には決まっていなかった。

 各地で発生し、新型インフルエンザに変異する可能性の高いH5N1型の鳥インフルエンザは、若い人ほど死亡率が高いことから、未成年者から優先的にワクチン接種をするとした。

 ただ、短期間でワクチンを製造できるというものの拡大するスピードを考えれば、入国制限や物流の制限等を強制的に実行されるリスクを考えれば経済的な日本のダメージは想像をこえる。
 食糧の備蓄を考えれば食糧輸入が止まることにより
都市部における飢餓のリスクなどによる人口崩壊が起きるかもしれない。

 外食産業のみならず、輸出先の貿易制限により国内製造業における企業価値は大きく減少することにもなり、食糧自給が出来ない国に対する通貨売りが強まり、円の価値自体が崩壊する可能性もありそうだ。

G8の声明でドル安の強いメッセージがなければ一旦調整売り

 主要国首脳会議(洞爺湖サミット)財務相会合が週末が開催される予定であり、東京外国為替市場では米ドル・円相場が1ドル=108円台まで上昇し約3カ月半ぶりのドル高値圏で小動きで終了した。

 今週は米国の利上げ観測や要人による米ドル安けん制姿勢を背景にドルが堅調な展開となった。
 週後半は米国の物価指標など注目材料を控えて、様子見姿勢が広がった。

 財務相会合では米ドルについてコメントが具体的に出てくるかどうかが焦点となっており、かなり強いトーンのコメントが出てくると来週は米ドルの上昇ということが考えられる。

 

東京ウォーキングマップ

 歩き慣れた道でもそのつど景色は違う。

東京ウォーキングマップ―散歩師21人のベストコース春・夏編

 裏道、寄り道、まわり道をして楽しそうに歩く作家や芸術家ら21人。

 散歩師を自認する人たちの実際に歩いて紹介する厳選27の散歩コースを堪能してみよう。  

 彼らの視点と観察眼が興味深く、行く先々で出会う人たちとの会話も温かい。

 

エクソンボービルがGS経営から撤退

 エクソンモービルは12日、ガソリンスタンドの経営環境が「極めて困難」なため、保有する全米の約2220カ所のガソリンスタンドを売却し、直営のガソリンスタンド事業から撤退すると発表した。

 エクソンモービルブランドのガソリンスタンドが米国には約1万2000カ所あり、大半は他社が保有している。

 ガソリンスタンドは、急騰する原油価格を消費者に十分転嫁できず、経営が困難さを増しており、経営的な判断からリスク要因ともなる川下事業の売却を決断したようだ。
   
 米国のエネルギー統計によると原油価格は過去1年で倍近くになったが、ガソリン価格は31%の上昇にとどまっている。 

2008.06.13

円は相対的に安全な避難場所

 ゴールドマン・サックス証券(GS証券)のリポート(12日)

 世界的にインフレ圧力が強まりエネルギー価格も高騰し金融機関の資本が圧迫されるなかで、日本株は

     相対的に安全な避難場所

としての存在感を高めていると指摘した。

 日本ではインフレが歓迎されているほか、企業収益の予想修正モメンタムに底入れの気配が見られること、外国人の買いの拡大に加え、事業法人による自社株買いの継続が予想され、個人投資家も高配当利回り株投信に資金を移す可能性があることなどが背景のようだ。

  

米国のリセッション入りは、まだ

 エドワード・プレスコット教授(アリゾナ州立大学)の講演(12日)
    2004年にノーベル経済学賞を受賞

   場  所  ヘルシンキ(フィンランド)
   要  件  フィンランド銀行(中央銀行)において

(発言概要)

 米国政府が

    貿易や生産性の伸びの妨害
    増  税

を実施しない限り、米国経済はリセッションを免れるとの見方を示した。

 米国はリセッション入りしているだろうかと聞かれれば、答えはノーだと述べた。

 サブプライム住宅ローン市場の崩壊に伴う信用危機の影響で、米国の経済成長率は2007年第4四半期に1%を下回った。

 強い米ドルは貿易や生産性の伸びに対する圧力になるが、増税は民主党の政策に沿ったものであり、米国政権が交代しても交代しなくても両方が起きることはない。

     

インフレ抑制(中国)

 中国の外国為替取引では、インフレ抑制を目指し、中国当局が元の上昇ペースを加速させるとの観測が強まっていることから、人民元が米ドルに対し 2005年のペッグ(連動)制廃止後の最高値を更新した。

 元の上昇ペースが4月以降加速し輸入価格が低下するなか、中国国家統計局が 12日発表した5月の消費者物価指数(CPI)では

     前年同月比+7.7%

と4月からの伸びが減速した。

 温家宝首相は5月に、政府が成長を妨げずにインフレ抑制を目指すなか、物価上昇を防ぐ措置を強化する方針を示している。

孫子の兵法

 孫子は今から2500年前の中国の春秋時代の呉の将軍である兵法家「孫武」の著と言われていますが、 実戦的な兵法で愛読者の多い兵法書です。
 日本でも有名な武田信玄の「風林火山」の言葉は 孫子の中にある言葉です。     

      図解雑学 孫子の兵法 (図解雑学シリーズ) 

  何事も相手を知って、臨機応変に戦うべきですね。

 

SARBが0.5ポイント金利を上げた

 南アフリカ準備銀行(中央銀行 SARB)の金融政策委員会(MPC)は12日、政策金利であるレポレートを0.5ポイント引き上げ、5年ぶり高水準の12%に設定した。

 利上げはここ1年で6度目のこと。

 食料品とエネルギーの値上がりでインフレ率が目標レンジを上回ったことへの措置だが、外国為替市場ではランドは無反応、売りがやや優勢で値を消している。

2008.06.12

インフレ高進の予想を抑制

 ジェームズ・ブラード総裁(セントルイス連銀)の発言(11日)

 米国の金融当局は、消費者のインフレ高進の予想を抑制するために

       年内に措置を講じるべきだ

との認識を明らかにした。
 セントルイスで開かれた会合において、3%を上回るインフレ率と2.5%近辺のインフレ期待は長くは両立しないだろうと予想しており、過去10カ月は金融市場が政策決定の主要な関心事項だったが、年内にインフレ懸念の高まりへの対応を始める可能性があると語ったもの。

 また、バーナンキ議長(FRB)も今週、政策当局者がインフレ期待の上昇に

     強く抵抗する

だろうと語り、これ以上の利下げを行わないことを示唆した。
 金利先物の動向によると、投資家は早ければ8月に利上げが始まると見込んでいる。     

債券相場は大幅高

 東京市場の債券相場は大幅高(利回りは低下)となった。

 前日の米国債相場が反発したことや日経平均株価が大幅反落したことを受けて買いが優勢となった。
 これまでインフレ懸念から利上げへの流れが強まったことから過去2日間に大きく売り込まれた反動が出ており、先物市場では買い戻しが膨み、中心限月は133円台を回復した。

 新発10年債利回りは節目の1.8%を割り込んでいる。

複数回に及ぶ利上げはない(ECB)

 米国債相場は反発し株価は下落した。

 シュタルク欧州中央銀行(ECB)理事の発言を受け、ECBが利上げを複数回実施するとの思惑が後退したことから債券買いが優勢になった。

 シュタルク理事は、政策委員会は

   複数回に及ぶ利上げを考えているわけではない

と述べ、7月の利上げ後の利上げが予定されていないと述べたことから、欧米で国債が買われた。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が 11日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると

    複数地域

で製造業者が原材料価格の上昇を消費者に転嫁する一方、個人消費が鈍化し、4月後半から5月を通じて経済活動は全般的に弱かったという。

2008.06.11

利下げ余地なし(英国)

 英国政府統計局(ONS)の発表

 5月の失業統計(季節調整済み)によると、失業者数は失業手当申請ベースで

    81万9300人(前月比+ 9000人)

とここ7カ月で最大となった。

 雇用市場が一段と軟調となっているなか、景気減速で企業が雇用削減を進めている兆候が示され、インフレ懸念のため、英金融当局にリセッション回避に向けた利下げ余地がほとんどない。

 

高金利通貨下落の影

 外国為替市場では、NZDは米ドルに対し今年1月以来の安値に下落した。

 また、米国金融当局が利上げするとの観測が強まった影響から豪ドルは対米ドルで3週間ぶり安値を付けた。

 ポールソン財務長官が9日に為替市場介入を選択肢から排除しないと述べたほか、バーナンキ議長(FRB)がインフレ圧力を

    断固阻止すると言明

したことが手掛かりとなった。

 なお、NZドルの下落は、5月のNZ住宅販売件数が1991年以来の低水準に落ち込んだことも影響した。
 一方の豪ドル相場は、6月の豪消費者信頼感指数が約16年ぶりの低水準となったことが響いた。

人民元の価値に対する政府の統制を緩める必要性

 ポールソン財務長官の講演(10日)

    場  所  ワシントン

(発言概要)

 中国に対しエネルギー価格ならびに人民元の価値に対する政府の統制を緩めるよう呼び掛けた。
 為替相場改革は中国が短・中期的な課題を達成する上で非常に重要となると指摘した上で、人民元は過去3年間で約20%上昇しているとは言え

     継続的な努力と一段の柔軟性

が引き続き必要だと表明した。

 今月17-18日にはアナポリス(米 メリーランド州)で、4回目となる

     米中戦略経済対話

が開催される。

 今回の対話の議題は米国と中国の経済状況や食品の安全性、エネルギーの安定供給、環境保全となる見通しであることが同長官より明らかにされた。

 さらに、貿易赤字について、中国の不均衡は主に、工業と設備投資、輸出に依存しすぎる経済構造から生じている。これが貿易赤字の拡大とエネルギー使用の増加、環境悪化、国内の不均衡拡大につながっているとの見方を示した。

住宅保有者のデフォルト拡大

 ガソリン価格高騰や失業者の増加、金利上昇を背景に

     住宅保有者のデフォルト拡大

への懸念が再び強まってきており、昨年7月からの信用危機の中心的な存在となってきた住宅ローン担保証券(MBS)の一部が再び最安値に接近している。

 メリルリンチの顧客向けリポート
によれば、政府機関以外が発行するサブプライム住宅ローン担保証券に基づく

      マーキットABX指数(2007年上半期組成)

は10日に51.75まで低下した。

 RBSグリニッチ・キャピタルによると、返済方法が選択できるオプション変動金利型住宅ローン(ARM、最上級格付け)も下落している。

 バーナンキ議長(FRB)は9日夜、インフレ期待の高まりを

      断固阻止

すると表明し、米国債利回りと住宅ローン金利が上昇したことから、逆に、住宅不況が長引く可能性も出てきており、指標への影響が大きく出る可能性もあり神経質な動きが続きそうだ。

スイスフランは近い将来比較的安定して推移する予定

 ロート総裁(スイス国立銀行 SNB)の発言(9日)

 スイスフランの対米ドル相場について、ここ数カ月急伸していたが、近い将来は比較的安定して推移するとの見通しを示した。  

 その上で、米ドルが正常な水準になることは予想外ではないと述べた。

 スイスフランの対ドル相場は年初来約10%上昇している。

2008.06.10

インフレの二次的波及

 リッカネン総裁(フィンランド中央銀行)の発言(10日)
    欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー

 フィンランド中銀の声明で

    物価安定に対する中期的なリスク

は高まったとし、物価安定という目標を達成するためインフレ期待を引き続き、しっかりと抑えて込んでいく必要があると述べた。   

 記者会見では、ECBの政策委員会は5日の会合でインフレの二次的波及について

     大いに協議した

と語った。

 7月の利上げは可能性があるということで、確実なことではないと述べた。

 なお、ECBの政策金利は現在、6年ぶり高水準の4%で推移している。

 フィンランド中銀は10日発表の四半期経済報告で、「一部のユーロ圏諸国で最近合意された賃金契約のなかには過去数年に比べ明らかに高い上昇率が見られ、物価安定を脅かすリスクが高まったと指摘している。

 インフレは向こう数カ月に加速し、低下は緩やかとの予想を示した。

為替問題が話し合われる可能性

 ミロー財務次官(ドイツ)の発言(10日)

 インフレへの懸念は4月の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)以降に明らかに高まったとの認識を示した。   

 また、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁の発言はこれ以上ないほど適切だと述べた。

 さらに、バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は9日に物価上昇への懸念を表明し、物価安定への取り組みが必要であることを言明したと指摘した。

 大阪で今週開催される主要8カ国(G8)首脳会議(北海道洞爺湖サミット)財務相会合で為替問題が話し合われる可能性を

     排除しない

と述べた。
 ただ、ワシントンで開催された4月のG7から姿勢の変更はないだろうと付け加えた。

天然ガス版OPECの設立準備

 ショクリ・ガネム会長の発言(9日)   
    リビア国営石油会社ナショナル・オイル

 天然ガス版OPEC(石油輸出国機構)の設立準備を進めている世界の主要な天然ガス生産国が価格や供給を操作することはなく、EU(欧州連合)が表明した懸念緩和に努めると語った。

 情報と専門知識を交換するためのもので、カルテルのための提携ではないと言明した。  

 ロシアやカタール、アルジェリア、リビア、エジプトは11月にモスクワで会合を開き、組織の設立方法について協議することも明らかになった。

 ただ、OPECと同様の機能を果たすことは明らかであり、価格コントロールは意図しないというもののロシアの生産量の情報により、結果として価格が決められてしまう。ここでもロシアの経済的な力は増加することになり、米ドルの下落要因のひとつになりそうだ。

   

100億ドル(約1兆614億円)の追加評価損を計上

メレディス・ホイットニー氏のリポート(9日)
 アナリスト(オッペンハイマー)

 先週末の米金融保証会社(モノライン)大手2社の格下げを受けて、

    ・ シティグループ
    ・ メリルリンチ
    ・ UBS

の3社の保有債務に関し100億ドル(約1兆614億円)の追加評価損を計上する可能性があるとの見方を示した。
 モノラインに関連した損失見通しについて、1月時点で予想していた400億ドルからさらに拡大するとの見方を示した。

 最上級の格付けなしでは、モノライン各社の新しいビジネスの開拓に一段と困難を来たすだろうとして、モノライン各社の収益力が限定される可能性があることから、銀 行や証券会社が保有するサブプライム関連証券の保険ならびにヘッジの価値が低下するリスクが生じていると指摘した。

 同氏はシティグループとメリルリンチの株式投資判断を「アンダーパフォーム」に指定している。UBSの投資判断はカバーしていない。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は5日、モノライン大手のMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループの保険財務力格付けを最上位の「AAA」から2段階引き下げて「AA」とした。これにより両社が保証する1兆ドル余りの証券も格下げされた。

 サブプライムの問題からモノライン関連の損失拡大懸念が出てきており、関連金融機関の保有リスクが拡大してきた。信用不安が再燃する可能性もあり米ドルが再び急落するリスクも高いようだ。


 

為替市場介入も排除しない

 ポールソン財務長官の発言(9日)

   要  件  経済専門局CNBCとのインタビュー

 米ドルを押し上げる方策として、為替市場介入を含めいかなる政策も排除しないと語った。

 ただし、現時点でそのような措置が財務省で検討されているかについては言明を差し控えた。
 介入という選択肢を排除しない。つまり、いかなる政策ツールも選択肢から排除しないと述べた上で、われわれがどういう行動を取るのか、あるいは取らないのか観測を述べるのは差し控えると付け加えた。

 また、米国経済の基調は良好であり、時間をかけて米ドルを支えるだろうとも述べた。

 同長官は、連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長とは定期的に連絡を取っていると述べた。
 バーナンキ議長は3日、FRBはドルの価値を「注視している」と話しており、両者のベクトルは同じ方向を向いていることを印象付けた。

 口先介入により米ドルが反転上昇する動きが継続しており、このまま原油が下落すれば為替介入が起きることはない見込みだ。
 ただ、モノラインに関して信用不安が再燃することが懸念され始めており、金融関連の株価下落が気になるところ。

2008.06.09

リーマン・ブラザーズが大幅公募増資

 クレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場で、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス債の保証コストが低下した。

 同社は同日、60億ドル(約6340億円)の公募増資の計画を発表した。

 また、2008年3-5月(第2四半期)が28億ドルの赤字となったことも明らかにした。

ECBの金融政策に影響する3つの問題

 トリシェ総裁(ECB)の発言
   <a href="http://www.iht.com/" target="_blank">インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)</a>紙への寄稿文

 ECBの金融政策に影響する3つの問題は

    ・ グローバル化
    ・ 新技術
    ・ 人口高齢化

だとの考えを示した。
 この寄稿文は8日、IHTのウェブサイトに掲載された。

疑獄事件に発展するか(仏)

AFP通信 7日)  

 フランスの予審判事は、シラク前仏大統領が日本に保有していた疑いがある銀行口座の捜査の一環として

    仏情報機関・対外治安総局DGSE

の庁舎を家宅捜索した。  

 AFPによると、仏週刊誌は2006年、シラク前大統領が旧東京相和銀行(現東京スター銀行)に保有していた口座に

     文化財団  名義

で3年間にわたり計4500万ユーロ(現在のレートで約74億4900万円)の送金があったと報じた。  
 ただし、AFPは週刊誌名を明らかにしていない。

 シラク前大統領は不正行為があった事実を繰り返し否定しているという。

2008.06.08

サマータイム制度

 日本睡眠学会の発表(5日)

 省エネに対応するという名目から超党派の議員連盟が2010年の導入を目指す

      サマータイム制度

について、体のリズムを乱して睡眠に影響を与え、健康を損なうとして日本睡眠学会が反対の声明を発表した。

 サマータイムは、夏季に時計を1時間進める制度で欧米各国で実施されているが、ロシアでは心筋梗塞の増加を防止するため廃止する動きも出ている。

 同学会の特別委員会(委員長=本間研一・北海道大教授)は、これら先行実施の国での調査や研究文献をもとに、夏時間への移行後、最長で2週間程度、睡眠時間が短くなり、眠りの質が下がると分析した。
 さらに、体内時計を昼夜の変化に合わせる機能が低下しているため、不眠や朝に起きられないなど睡眠障害に悩む人たちの症状が悪化すると主張した。

 もともと緯度の高い地域では昼時間の差が夏と冬とで大きいことから体内時計の対応も出来るかもしれないが、日本人と欧米人の体格や体質的な違いも考慮しないと目先の利益を追うことにより健康リスクが拡大し大きな問題となることが考えられる。

 

香港の市場で鳥インフルウイルスを検出

 香港政府の発表(7日)

 香港・九竜半島の市場から採取した鶏のふんから強毒性の

      鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)

が検出されたことを明らかにした。

 香港政府によると、ウイルスは今月3日に採取した鶏のふんから検出され、ウイルスが見つかった市場の鶏2700羽を処分した。
 また、ウイルスに感染した鶏が香港産か中国本土産か不明のため、香港政府は、鶏の中国本土からの輸入と香港の養鶏業者からの出荷をいずれも即日停止した。

 香港政府は、ウイルス感染した鶏が今後市場でさらに発見された場合、香港内のすべての鶏を処分するとしている。

    

2008.06.07

来週の相場は大荒れか

 スタンゼル報道官の発言(6日)

    雇用統計発表後の記者会見

 雇用統計の数値は望んでいた報告ではない。5.5%という数字はわれわれの見解からは高水準すぎる。ただ、過去30年間の平均は下回っていると述べた。

 5月の失業率は5.5%に上昇し2004年10月以来の高水準となった。

 また、ブッシュ政権のエコノミストが、5月の失業率上昇は10代の若者など新規求職者増加によるもので、解雇が全般的に増加したためではないと指摘したことに言及した。
 ブッシュ政権が失業保険の延長を検討しているかとの質問に対して、仮定的なことには述べないとした。   

 米国経済は後退局面にあるものの、景気が失速しているものの利下げ効果により本格的なリセッションとはなっていない。ただ、原油価格がバレル11ドル台に急伸したことはドル安が影響したものであり、米国としては口先介入によるドル高へのシフト効果は限界に来ているようだ。また、労働力人口が4月より60万人増加したことも大きな影響を与えた感じだ。
 G8前に協調介入が行われるような要人発言が飛び出すことも考えられるが、来週は荒い相場になるかもしれない。

7月に利上げが実施されるとの観測が強い

 ウェーバー総裁(独連銀)の講演(6日)
   欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー

   場  所  ロンドン

(発言概要)

 欧州中央銀行(ECB)が5日に市場や一般市民に対してインフレ抑制の取り組みを強化した時に発したメッセージを適切に理解したと指摘した。

 為替・株式市場では原油価格高騰の流れを受けてインフレ懸念が台頭していることから現在、7月に利上げが実施されるとの観測が強くなっている。

 現時点のインフレ見通しは

     物価安定を重視する金融政策と相容れない

との考えを示した。

 なお、トリシェ総裁(ECB)は5日、ECBはインフレ抑制のため来月に政策金利を0.25ポイント引き上げ4.25%にする可能性があると述べている。
 インフレ率は現在16年ぶりの高水準を維持しており、ユーロ翌日物無担保金利加重平均(EONIA)フォワードレートは、政策金利が来月と10月に引き上げられ4.5%となる見通しを織り込んでいる水準となっている。

 ユーロ圏の5月のインフレ率は3.6%に上昇しており、ECBの目標である2%を若干下回る水準からは高い水準となっている。

新チャート「チャートナビプライム」の提供を開始

 FXプライム では2008年6月16日(予定)より新チャート

     チャートナビプライム

の提供を開始。

 このチャートナビプライムは、業界高水準で、代表的な「移動平均線」、「一目均衡表」、「RSI」などから、「ピボット」、「ポイント&フィギュア」、「コポック指数」などの指標まで、30種類のテクニカル指標に対応しているとのこと。

 また、FXプライム 独自の「シグナル表」も用意していて、FX取引の初心者から上級者まで、幅広い皆様にご活用いただける機能が満載のようです。

                      

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悪天候の影響、雇用統計で失業率が大幅増加(米国)

 米国労働省の家計調査によると、悪天候のため就業不能に陥った5月の非農業部門労働者数は 51,000人だった。

 新規労働者が60万人増加したこともさることながら米国を襲った竜巻による影響も出たようで、今後もハリケーンの季節になっていくことから南部の石油関連施設への影響も出てくるため、原油価格高騰で7月にはバレル150ドル台を付けるとの見方が出ている。

   

原油+11ドル/バレルでNY株価暴落

 NYMEXの原油市場は、国際指標となる米国産WTI原油の先物価格が一時

     前日終値+11ドル超

の1バレル=139. 12ドルまで上昇し、史上初の大台140ドルに迫った。

 5月22日につけた取引途中の史上最高値135.09ドルを大きく超え、約2週間ぶりに史上最高値 を更新した。

 一方、NY株式市場は、原油相場の急騰や景気の先行き不安の再燃などで売りが止まらずに大きく下落した。

 大企業で構成するダウ工業株平均の終値は

     1万2209.81ドル(前日比▲394.64ドル)

と下げ幅は昨年2月以来の大きさで、過去8番目の大幅安となった。

   

原油価格は高過ぎ  

ディエナ・ビジネス(ラトビア紙 6日) 
ピエバルグス委員(エネルギー担当 欧州委員会)  
  欧州連合(EU)の行政執行機関 

 現在の原油価格は高過ぎ       

      下落する可能性がある

との見方を示した。     

 高水準の原油価格には根拠がないと述べ、石油輸出国機構(OPEC)との会談についても触れた。  

 OPEC当局者らは価格について下落の必要があるとの見方を示してはいるものの     
      1バレル=100ドル未満

になるとは誰も言っていないと語ったという。

 

2008.06.06

関心は信用リスク問題からインフレに移行

 外為市場で米ドルは、FRB議長の

 長期的なインフレ期待を示す一部の指標はここ数カ月上昇し、FRBにとって大きな懸念となっている

と4日に発言したことなどから流れが変わり底堅い動きになっており、マーケットでは米国金融当局の関心は信用リスク問題からインフレに移行したとの憶測が出ている。

 金融当局幹部の発言を通じてFRBの現在のスタンスを見極め、金利据え置きが予想されている6月後半の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文などを占いたいという。

 最近の取引レンジ上限を試す展開となり、米国指標などを通じて106円半ばをしっかり上抜けると、テクニカル上は108円付近への上昇も見えてくる。

 8カ国財務相会合(G8)が13日開催のされるが、その前に、インフレ問題を通じて通貨政策とも密接に関わる商品高に関する要人発言に注意することが必要だ。

   

7月4日までに1バレル=150ドル??

 オレ・ソロレー氏はリポート(6日付)     
   アナリスト(モルガン・スタンレー)     

 NYMEXで取引されている国際的な指標のWTI原油の価格が出荷のパターンを理由に予想し

     7月4日までに1バレル=150ドル

に上昇するとの見通しを示した。

 中東の原油出荷状況は昨年第3四半期末に似通っていると指摘した。

 同社は当時も原油相場急騰を予想しており、現在も同じパターンになっていると記載した。  

 同氏によれば、米国の石油在庫は3月以来、3500万バレル減少し、輸入は2000万バレル減っているという。

 ただ、米国商品先物取引委員会(CFTC)の調査が入る予定であり、昨年第3四半期末とは外部環境に変化があり、同様のパターンの動きが出るかは予想できない。

   

インフレヘッジとしての魅力

 ヘリル議長(OPEC アルジェリア・エネルギー・鉱業相)の発言(5日)

 米ドルがユーロに対し上昇すれば、原油相場は下落し、インフレヘッジとしての魅力が限定されるとの見方を示した。

 対円ではドル高となったものの対ユーロでは安くなっており、原油1バレル当たり5ドル価格が上昇した。これに伴い、トルシェECB総裁が7月利上げの可能性を排除しない旨の発言があった。

2008.06.05

外為コントロール

 上海市場の人民元の対米ドル相場は続落した。

 銀行間取引は1ドル=6.9465元(前営業日終値 6.9390元)で引けた。  

   

 また、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は、商業銀行に対し顧客への

      外為証拠金取引サービス

を停止するよう要請した。

 サービスの停止の要請は、このサービスを提供していた中国銀行、民生銀行、交通銀行で、銀行と顧客のリスク低減が狙いとみられている。

 民生銀行の幹部は匿名でわれわれ3行は銀監会から電話で、サービスを停止するよう要請された。従ってきのうの真夜中から停止したと語った。

 

ドイツで金融機関の再編か

 コメルツ銀行(資産規模でドイツ2位の銀行)のエリック・シュトラッツ最高財務責任者(CFO)は5日、ドイツポスト傘下のドイツ・ポストバンクおよびドレスナー銀行との3者合併の選択肢を排除しないと語った。

 この発言は、フランクフルトでの銀行関連会議で記者団に対し行われたもので、3者合併は多数の選択肢のなかの1つだと述べ、すべては業界再編のタイミング次第だと語った。

    

エコノミック・アウトルック

 経済協力開発機構(OECDは4日

    エコノミック・アウトルック

を発表した。

 米連邦準備理事会(FRB)が2009年半ばまで政策金利を2.0%に据え置いた後、大幅に引き上げるとの見通しを示した。

 また、OECDは、FRBが09年下期には政策金利を4.0%に引き上げるとの見方を示した。

 第3・四半期に50べーシスポイント(bp)の利上げを3回、その後25bpの利上げを2回行うと予想した。

 
   

インフレ率は中期的に目標の範囲内の戻る(BRNZ)

 ニュージーランド(NZ)準備銀行は5日開いた政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを過去最高の8.25%で据え置くことを決めた。

 また、消費や雇用の低迷でインフレ圧力が後退するとして、年内に利下げを実施する見通しを示した。

 アラン・ボラード総裁(NZ準備銀行)の声明

 年内にオフィシャル・キャッシュ・レートを引き下げる状況になる公算が現時点では大きいとした上で、インフレ率は

     中期的に目標の範囲内に十分戻る

とみていると説明した。

2008.06.04

英国で鳥インフルエンザ発生

 農林水産省の発表(4日)

 英国での鳥インフルエンザ発生を受け、同国からの鶏や鶏肉の輸入を一時停止すると発表した。

 英国からの鶏の輸入は昨年11月にも鳥インフルエンザの発生で停止された。

 その後、安全性が確認されたとして今年5月26日に解除されたものの再び停止措置が行われた。

 なお、英国はブロイラーの親となるひな鳥の供給国で、06年は16万1510羽が日本に輸入されたが、鳥インフルエンザの影響で07年は5分の1の3万8677羽にとどまった。

米ドル買いのペースを緩める方針(中国)

 ゴールドマン・サックス・グループの発表(4日)

 GSリポートで、中国の政策当局者は過去最高水準となった外貨準備の保有コスト削減を目指し、今後

   米ドル買いのペースを緩める方針

だとして、人民元相場の見通しを上方修正した。

 中国の外貨準備は3月時点で1兆6800億ドル(前年同期比+40%)に達し、同国経済に過剰流動性をもたらし、インフレを11年ぶりの高水準に押し上げた。

 ゴールドマンは、拡大ペースが変わらなければ、同国の外貨準備は2008年末までに「容易に」2兆2000億ドルを超えると予想している。

 中国が世界経済の後退に対応するため国内経済に需要喚起に動いた場合には人民元高を進め輸入物価に引き下げに動く見込みであり、資源確保の動きが強まり日本にとってはインフレ圧力が強まることになる。また、外貨準備を米ドル以外にシフトするとすれば円やユーロ買いが強まることになりそうだ。

    

評価損は計95億ユーロ(約1兆5400億円)相当

 JPモルガン・チェースの発表(4日)

 キアン・アボホセイン氏らJPモルガンのアナリストは同日付のリポートで今年、税引き前でドイツ銀が36億ユーロ、クレディ・スイスが21億スイス・フラン、ソシエテが18億ユーロの評価損を出すとの試算を示した。

 評価損は計95億ユーロ(約1兆5400億円)相当ともなり、実際に評価損が明らかになれば市場へのインパクトは再び強まり、信用喪失の可能性が高まるため注意が必要だ。

リーマンの増資の必要性は?

マイケル・ヘクト氏のリポート
  アナリスト(バンク・オブ・アメリカ)

 リーマンは第2四半期業績が1株当たり50セントの赤字と見込まれることから増資が必要となる可能性があると指摘した。

 なお、リーマンは16 日からの週に決算を発表する予定。

 リーマン株は3日、四半期末に400億ドル以上の手元現金があったと発表したものの、同業のベアー・スターンズの身売り合意発表の翌日(3月17日)以降で最大の下げを演じた。
 なお、米連邦準備制度理事会(FRB)の連銀窓口貸し出しをリーマンが前回利用したのは4月16日だと言明している。

 ウォールストリート・ジャーナルは4日、リーマンが韓国産 業銀行かウリ・ファイナンシャル・グループを含む海外の投資家から出資を受ける可能性があると報じた。

 

豪 国内総生産(GDP)は予想の倍

 オーストラリア統計局の発表(4日)

 1-3月(第1四半期)の国内総生産(GDP)は、消費に支えられて

      前期比 +0.6%

と市場予想の倍の伸びになった。

 発表後のアジア市場では豪準備銀行(RBA)による利上げ観測が広がり、豪ドルが上昇しているものの100.6円の壁が厚く突破を維持することができない。

リーマンが資金最大40億ドルの調達

ウォールストリート・ジャーナル(3日 米紙)

 事情に詳しい複数の関係者の話を基に、リーマンが普通株を発行し

      最大40億ドル(約4170億円)

を調達する公算があると報じた。

 サブプライム住宅ローン危機を端緒とした資産価値下落や貸し倒れが増加しており、同社は2月以降で既に 60億ドルの増資を実施している

 同社株は年初来48%下落と業界内でも不振が目立ち資金繰りが悪化しているようだ。

口先介入でドル高

 米国財務省が繰り返し表明する

      強いドル

と同様の発言がバーナンキ議長(FRB)よりあった。

 これまでは為替について直接発言したことはなく、稀なケースであった。

 バーナンキ議長の発言により非常に大きな市場インパクトを与えたことから短時間で米ドルを買う動きが強まったものの、NY市場が開くと次第に効力が失われ下落基調をたどった。

 今回の発言は欧州当局者と足並みをそろえ、「強いドル」を支持する布石となりえるがNY株式市場に資金が流入せずダウ100ドルの下落となった。

 ただし、協調介入には発展しない見通しが市場では優勢であり、ドル高が加速すれば、米国景気の回復を遅らせる一因となりかねない。

 来週13-14日には7カ国財務相・中央銀行(G7)が開催されるが、ひとまず口先介入に止まり共同声明などを変更させる影響まではない模様だ。

  

2008.06.03

CFTCの調査は時間の無駄?

ブーン・ピケンズ氏の発言(2日)
 ヘッジファンド運用による資産家

   場  所  ヒューストン(テキサス州)
   要  件  風力エネルギー協会が主催した会議

(発言概要)

 米国商品先物取引委員会(CFTC)が原油取引の調査に着手したことについて

     時間の無駄だ

との見解を示した。
 原油相場が過去最高値の1バレル当たり135.09ドルに高騰するなか、CFTCは5月29日、原油相場の上昇のうちどれだけの部分が

     投機筋の投資

によるものかについて調査していることを明らかにしている。

 相場高騰は、実需ではなく投機筋による市場操作が原因であるとの見方が一般的であり。 ピケンズ氏は、ブルームバーグからのインタビューに応じ

     調査を開始してもそれでおしまいだ

と述べ、そんなことは実際には起こっていない。世界のエネルギー市場には日量8500万バレルが供給されており、需要は日量8640万バレルある。
 従って、需要の伸びをストップさせるまで原油相場は上昇するだろうとの見通しを示した。

 ただ、原油価格が決まるのはWTIなどスポット市場での取引指標などへの資金流入であり、CFTCの調査により市場から投機資金が出て行くのが狙いであり、調査を行うことによる効果はボディーブローのように効いてくると見られる。そもそも原油取引市場は1兆円程度で市場としては小さいため資金流入が止まれば暴落するリスクは高い。
 原油取引は直接取引きであり、取引価格の目安にこうした市場の価格が反映するため、時間差が当然ながら起きる。

東京株式市場は売り

東京株式では外国為替相場の円高傾向や、原油先物相場が高値圏にあることでの収益圧迫が警戒され売りが優勢となり反落しており、リスクマネーが株式市場から流出している。

 この影響から午後は外国為替市場では円を買うキャリーの巻き戻しが再び強まる見込み。

リンクを外す必要

ミドル・イースト・エコノミック・ダイジェスト誌(MEED 30日付)

 ハマド・ビン・ハリファ・サーニ首長の経済アドバイザーであるIbrahim al-Ibrahi氏は、MEED誌とのインタビューで

 カタールは経済が拡大しているときに、相場が下落している通貨との連動を維持するのは理にかなうことではない

     リンクを外す必要

があるとして同国通貨の対ドル・ペッグ制を撤廃する必要があるとの考えを示した。
 通貨を米ドルにペッグさせているアラブ湾岸諸国の中央銀行は、インフレの高進と力強い経済成長にもかかわらず、相対的な通貨価値を維持するため、金利を米国に追随させざるを得なくなっている。
 
 こうした経済の動きを牽制するためか、ポールソン財務長官が中東産油国を訪問して会見を行っているようだ。

 
 
 

四川大地震の中国経済に与える影響

 中国人民銀行付属の金融調査研究所のリポート(2日)

 先月12日に発生した四川大地震の同国経済に与える影響などを評価したもので、一部では国外需要の急減で中国景気が

     ハードランディング

に向かうことから、人民銀が政策を緩和すべきだと考えられていると指摘したうえで、輸出の伸びの分析は客観的であると同時に

     誇張されるべきではない

と強調し、当面の急激な減少はないとの見方を付け加えた。

 また、日本や台湾で発生した災害と比較して、四川大地震の同国経済への影響は限定的なものにとどまるとの見通しを示した。
 ただし、短期的なインフレ圧力が高まるとともに、地震に伴い固定資産への投資の伸びが加速する公算があるとみている。

 ただ、四川大地震が発生した地域は軍需から民間への産業転換が積極的に図られた地域であり、設備的な古さもあるが転換投資が進んでおり外資系企業等の進出も多い。
 また、レアメタルの産地であり電力供給が不安定になっておりこれから深刻な影響が出てくるかもしれない。

   

NY株式市場は200ドル安

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P 格付け会社 米 2日)

 米国の証券大手のモルガン・スタンレー、メリルリンチおよびリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが

      再び資産評価損の計上を迫られる

との見方に基づき、3社の格付けを引き下げた。 S

 発表資料
 モルガン・スタンレーは「AA-」から「A+」
 メリルリンチとリーマンは「A+」から「A」

にそれぞれ格下げされた。
 格付けアウトルック(見通し)については3社とも「ネガティブ」で据え置かれた。

 米国金融機関のワコビアCEOが辞任報道と格付け機関による金融機関のネガティブな評価でNY株式市場は大きく値を下げた。

    

ネガティブな措置

タニア・アザークス氏(S&Pのアナリスト)のリポート

 S&Pが2日発表した米国大手証券に対する評価について、ネガティブな措置は投資銀行業務が引き続き軟調に推移する可能性や、さらなる評価損計上の可能性を反映していると記述した。
 ただし、評価損は過去数四半期にみられたような規模にはならないとのこと。

 また、米国銀行大手のバンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガン・チェースのアウトルックをネガティブに修正した。
 なお、シティグループは格下げ方向での見直し対象から除外され、アウトルックは「ネガティブ」となった。
 一方、ワコビアが格下げ方向での見直し対象に加えられた。

2008.06.02

オセアニア通貨 NZDは売りに押されボリン下線に張り付いた

豪ドル

 ボリン上下線は下向きに拡大する動き。移動平均線は下向きの動きが加速している。取引はボリン下線と短期線の間を揉み合う動き。サポート99円80銭、レジスタンス100円30銭。

 今後の展開は、買い進むと上限100円60銭、売り込まれると下限99円40銭。

     

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NZD

 ボリン上下線と移動平均線は緩く下向く動き。取引はボリン下線と短期線の間を揉み合う動き。サポート82円00銭、レジスタンス82円40銭。

 今後の展開は、買い進むと上限82円80銭、売り込まれると下限81円40銭。


     

 

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 オセアニア通貨は売り優勢で底値が緩んでいる。豪ドルは底が割れコンスタントに値を消す動き。

 

六韜(りくとう)

 藤原不比等が暗誦するまで愛読したことで有名。

六韜 (中公文庫)

 周の文王が太公望と出会う所から始まり、文王とその息子武王が太公望に政治のあり方・軍事のあり方を訊ね、太公望が答えるという問答となっています。  

 社会で最も力のある者が、社会で最も大きな責任を負わなければならないという。社会を存続させる上で是非とも必要なこと。

 道徳が根幹にあり、それを達成する手段としての政治的・軍事的考察が後に続いています。

 

2008.06.01

ユーロ高の利益と損失は依然均衡

テレグラフ(オランダ紙)とのインタビュー)
ウェリンク総裁(オランダ中央銀行)の発言(31日)
  欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー

 主に石油と食料品価格の上昇のため、インフレは現時点で急速に加速しつつある。インフレは従来のように自国内で生じたものではなく、中央銀行の対応はより困難になっているとの認識を明らかにした。

 賃金と物価上昇のスパイラルがなくなれば、インフレは抑制されるだろうと予想している。

 また、石油価格がより穏やかな水域に戻れば有益であり、それは

     今後数カ月以内に実現

するだろうとの見解を示した。

 欧州経済にとって、ユーロ高はまだ本格的な問題となっていないと指摘した。現在の石油高もユーロが弱い場合に比べて、より受け入れ可能になっていると述べた。
 その上で、ユーロ高の

      利益と損失は依然均衡

しているが、われわれは限界に近づきつつあると強調した。

 原油価格が下落する流れが起きるかどうかが気になるところで、インフレ懸念が払拭されれば円高にシフトする可能性があるものの、原油価格下落は需要嵩上げの主体となっている中国がオリンピック後の経済情勢をコントロールできるかとも関連してくることから判断がつかない。

    

物価安定が最重要

スタンダード(オーストリア紙 31日)

 トゥンペルグゲレル理事(ECB)の発言

 ECBが、物価上昇に関する人々の懸念に対応し

       物価安定が中期的に達成される

と信用を得なければならないと指摘した。
 また、ECBは物価安定が持続可能な経済成長と雇用創出の基礎になると確信していると述べた。

 中央銀行の使命は物価の安定であり、インフレ目標を作り上昇させることは暴論であり、上限程度とすべきものだ。

十人十色 相場はいろいろ

 十人十色とはよく言ったもので、どんなものに対しても各人の反応はさまざまなのが当然のこと、ネガティブかポジティブかホールドかとこころは揺れ動きます。

 為替でも株でも金や原油などの商品相場でも同じことで、人気投票みたいなもの。売買する理由に指標などに右往左往する流れが起きるのも当然のこと。ショートかロングかでも考え方や見方が変わります。

 よく、相場で成功し続けているといっても時間(期間)が問題、上がるまで待とうでは時間がかかりすぎる場合もあります。利益を時間で割ったら利益率はどうかな?

 相場と幽霊は寂しい方に出ると枯れた相場に手を出す多くの逆張り派の金科玉条、心の支えとなっていますが、変化までの時間が一番の問題。 (反故のされた情報

   

 これと反対に「 大局につけ」として相場を追うのも山を越えればチキンレースのババつかみにもなります。

 相場で勝つか負けるかは時の運とは言いますが、持ち続け塩漬けで身がなくなるのも考えもの。

 相場の神様も時には誤りもあり、大損することも。相場の大家でも見込み違いで大損といったこともしばしば。

 相場に勝つとは、損をしないことあるいは損を少なくすることともいいます。

 

ビッグの1等当選が出ず繰越金が74億円

 第338回ビッグ(31日)の1等当選が出ず、次回への繰越金が

     74億1524万3040円

と過去最高額を更新したと発表した。
 繰越金が70億円を突破したのは史上初めてのことという。

 機械式で番号を振り分ける方式で4,782,969通り、全部買えば約14.3億円で最高額6億円という払い戻し。
 乱数表で番号を振り分けるとすれば同じ番号が2本出る可能性はあるものの極めて少なく繰越金は増えるだけとなりそう。本来、販売額より多くなる繰越金は、上限が設定される日本のくじの性格から見れば疑問が残ります。

商品先物取引委員会(CFTC)が原油市場での価格操作の有無に関する調査を開始

 チルトン委員の発言(30日)   
  米国商品先物取引委員会 CFTC  

 ブルームバーグによると、原油市場での価格操作の有無に関する調査において、われわれは特に    

  貯蔵と輸送過程  

また、価格操作を実行しようとする際にそれらが果たす可能性のある役割に注目していると述べた。

 CFTCはウェブサイトで、石油取引を調査していることを29日明らかにしている。

 米国議会からは原油相場が過去最高値を更新する中で、CFTCのエネルギー市場の監視能力に疑問の声が上がっていた。

 ルッケン委員長代理(CFTC)は30日に、証拠金の引き上げでトレーダーが他の市場に移る可能性があるとの見解を示しているものの、週末に原油価格が米ドルの下落に伴い反発しており、明日からの取引では荒れた相場となることが考えられる。

 チキンレースで市場参加者が少なくなるため高値でつかませ逃げ切る動きが出てきそうだ。

   

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