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2013.03.01

北朝鮮の権力構図が流動化する可能性

 北朝鮮最高指導者
   金正恩第1書記
を支えるナンバー2の
   張成沢労働党行政部長
     (金正日の側近で、金正日の妹 金敬姫の夫)
と軍トップの
   崔竜海 軍総政治局長(階級 次帥)
が2月12日の北朝鮮による3回目の核実験をめぐり賛否に分かれて対立していたとの情報がメディアで28日流れた。

 

 金正日総書記死後、張氏は北最高指導者の資格である
   革命の伝統
を引き継ぐ3代目の金第1書記を表向きには祭り上げ、背後で実際の政策決定や人事に深くかかわる摂政として行動してきた。

 

 張氏は過去2回の核実験や大陸間弾道ミサイルの発射実験に対する経済制裁の影響や食糧生産が洪水等の影響で大きく減少し慢性的な飢餓状態が続いており、経済難の解消を急ぐことが体制維持に不可欠との判断し、経済支援を受けている中国の反発を招くような3回目の核実験には慎重な姿勢だった。

 ただ、金正恩第1書記が政権を世襲してからは、北朝鮮軍における支持を拡大させ勢力を強めて体制を固めつつあることから、金総書記の「遺訓事業」である核・ミサイルに表立って反対すれば自らが粛清の対象になりかねない状況を作ってしまった。  

 

 張氏の最側近として昇進した崔氏は軍事部門内部での妬み等も残っている状況でもあり昨年12月の長距離弾道ミサイル発射の成功で勢いづく
   軍強硬派
に正面切って反対すれば暗殺対象となるリスクがあることから強硬派の行動に同調し、核実験を支持する側に回ったようだ。

 

 もともと、崔氏もミサイル発射には張氏と共に反対だったといわれている。

 しかし、失敗すれば粛清されてきた軍の行動パターンから考えれば、結果的に12月にミサイル発射の成功(?)で2人の立場は政権内部や軍部で不利になってしまった。

 その結果、特に軍強硬派の風当たりが強まり崔氏は保身のため支持を得る目的もあって、軍強硬派の前で張氏を批判する立場を作ってしまっている。

 こうした個人の意思ではなく組織の意思が優先される動きが強まっている状況は日本の5.15事件や2.16事件等から日米開戦にいたる流れのなかで自らの思考が組織の思考に押さえつけられ誰も何も言えない状況を作り出してしまったことと同じ状況になっているとも考えられ、ヒステリックな状況下に国の体制が変質してしまっているようだ。

 これでは、名目上の金正恩第1書記といえども、不用意な発言をすれば暗殺される可能性は高いことになるだろう。

 

 ただ、軍部の独走を誰が止めるかを考えると中国の影響を受ける地方の軍閥が行動を起こす可能性が一番高い。そのため、地方軍区の部隊へは軍車両等の移動に必要なガソリンや軽油等は反乱抑止から配布されておらず、行動を起こした場合の兵站線が維持できない仕組みとなっているようだ。

 ミサイル発射実験前後には金正恩第1書記の自宅や別宅等に1000両の装甲車が配備され軽微についていたという情報が流れていることを考えても明らかだろう。

 

 張氏は軍産複合体制により影響力を増してきていた
   軍を統制する目的
から自分の思考に極めて近かった崔氏を意図的に昇進を早め飛び級をさせて総政治局長に据えて軍を牽制するため、昨年7月に
   李英鎬総参謀長(当時)
を解任に追い込んだとみられる。
 なお、李参謀長は病気を理由として12年7月15日の政治局会議において、政治局常務委員、中央軍事委員会副委員長など全ての党の役職や総参謀長の職が解任されたため、李英鎬の護衛兵が反発し、交戦が発生したと朝鮮日報が7月20日が報道した。

 

 野心家でリーダーシップがあり、部下の面倒見もいい崔氏は総政治局長として
   軍の人事権
を行使する権力を手に入れたことで更に軍の人望を集め、張氏も統制できない独自の勢力をつくり傀儡政権を作っていく可能性がある。

 なお、崔氏はかつて権勢を誇った金日成社会主義青年同盟委員長時代、自分に対する偶像化や自分の語った発言録を残させるという大胆さも見せていたとされる。  

 張氏は腹心だった崔氏による軍をバックにした「予想外の抵抗」に遭い、権力構図が流動化する可能性も出てきた。

 

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ひとこと
 権力移譲がすすみ政権が安定化すれば狗肉は煮られるのは過去の例を考えると明らかだ。ただ、軍事的な部分では北朝鮮軍の通常兵器の装備は何世代も前の水準の兵器が主流であり、近代戦を続けることは無理で韓国軍が総力を上げずとも撃退できる程度のものだ。

 ただ、大陸弾道弾を大気圏外に打ち出すということは見方を変えれば大気圏外で核爆発を起こし
    電磁パルス (EMP)
を発生させ、電子機器を使えなくさせて攻撃するスタイルでもあるが、電磁パルスの影響範囲は限定的であり、戦闘維持は困難といえる。

 北朝鮮の軍事作戦的にはソウルに対する砲撃と特殊部隊による侵入かく乱程度のものだ。

在韓米軍等が人道的戦略をとらなければ核兵器で一掃することも可能だが、終戦後の利用が制限されるため、気化爆弾やサーも場リック爆弾、デイジーカッターを使用し掃討することになるだろう。

 身柄確保を阻止するために北朝鮮の軍医指揮系統が地下にもぐればバンカーバスターで始末をつけることになるだけだろう。
  ただ、その後に北朝鮮から流れ出る難民は人口2400万人(2008年)のうち2割程度の500万人が周辺国に流れ出てくるだろう。 <

  こうした難民による社会不安や費用を考えると、北朝鮮にあえて先制攻撃するような愚策は誰もしないのが実情だろう。

 

   

 

 

 
  

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