利上げ開始の論拠に「説得力ある」感触。
アトランタ地区連銀の
ロックハート総裁
は、2日、フロリダ州フォートローダーデールで講演政策金利を今月引き上げることは望ましいとの考えを示した。
経済情勢や見通しを一変させるような情報がないとすれば、利上げ開始の論拠には説得力があるとの感触を得ていると語った。
連邦公開市場委員会(FOMC)が求める利上げ開始の条件、労働市場の一層の改善となる雇用の伸びについては、明確にこれを満たしているとの認識を示した。
経済は完全雇用に近づきつつあると考えられると語り、そうなれば賃金の伸び加速が示唆されると指摘した。
賃金上昇のトレンドはここしばらく弱いが、加速する可能性があると続けた。
インフレ率については当局の目標である2%に届いていないものの、それはエネルギー価格の下落や米ドル上昇といった一過性の要因が原因だとの認識を示した。
その上で、ダラス連銀の刈り込み平均インフレ率は前年比1.7%だと指摘した。
こうした指標と主要指標とを比較すると、インフレを抑制している要因の大半は本質的に一過性のものであることが示唆されると述べ、私はそうした見方を支持していると続けた。
こうした見通しに影響を与え得るリスクの1つとして米ドルの動きを挙げた。
総裁はドルが2014年半ば以降に
大幅に値上がり
していると述べた上で、特に米欧間での政策乖離により今後さらに上昇する可能性があるとの認識を示した。
講演後の質疑応答において、その乖離を踏まえると、米ドルのさらなる強さはまだ織り込まれていない可能性があるとの認識を示したうえ、一段の米ドル高は私自身の見通しへのリスクとみなしており、私はその可能性を排除しないと続けた。
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