NYマンハッタンの高級住宅は市場全般の動きに逆行し値下がりが続く
不動産情報サイトのストリートイージーがまとめた、上位20%の住宅転売状況を測る指数によると、NY市マンハッタン地区にある高級住宅市場が輝きを失いつつあるという。
ストリートイージーのデータサイエンティスト
アラン・ライトフェルト氏
はメディアの取材に対し、「ここ8カ月間継続して下落していることから、2月がピークだったと考えて問題ない」と指摘した。
また、「この値下がりのトレンドは弱まっていない」と語った。
ストリートイージーによれば、7-9月(第3四半期)の上位2割の販売用住宅の在庫数は8.9%増の4055戸と、他のどの層よりも大きな増加となった。
ただ、残り8割の在庫数は3%超の減少だった。
マンハッタンの高級住宅の中央価格は10月に
359万ドル(約4億3200万円)
と、前年同月比で2.2%下落した。
ストリートイージーがウェブサイトに掲載したリスティングデータの分析によれば、中央価格は372万ドルの過去最高を付けた2月以降、毎月下落している。
マンハッタンの住宅市場は全般的には依然として価値が上昇しており値引きはほとんど見られないという。
ただ、高級住宅の価格はこうした状況と逆の方向に進みつつある。
なお、NY市では、不動産開発業者が富裕層の投資家を引き付けようと大規模かつ豪華な物件に力を注いだ結果、高級住宅の在庫がここ数年急増してきており需要が供給を大きく上回っているためだ。
そのため、投資的な意味合いからも富裕層投資家の間では現在、そうした高級物件の購入に二の足を踏む傾向が強まっている。
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